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恐怖!? バスジャック作戦!! ②

 犯人を引きずり適当なところで縛り上げる。

バスの乗員はこちらのことをまるでヒーローでも見るかのような目で見ていた。

しかし、これから自分はバスジャックをするのである。

この乗員達が更なる絶望のどん底に落ちてしまうと思うと憐れまずにいられなかった。


 ――――さぁ! バスジャックの時間だ!!!!


 そういきこんでバスの中に入ろうとするとサイレンの音が遠方から聞こえてくる。

その音の方向を見るとパトカーがこちらに向かって走っているのが視界に入る。

 そんな馬鹿な……もうこちらのバスジャックの動向に気付いたのか。

そんなことを考えているとあっという間に警官がパトカーから降りてきて詰め寄ってくる。

ここまでかと観念したその時……


「犯人確保のご協力ありがとうございます!」

「っへ?」


 警察の発言が想像していたものと違いすぎてつい間の抜けた声が出てしまったのであった。



 ――――次の日……


『次のニュースです。先日○○県○○市でバスジャック事件が起きました。犯人は一般市民んの協力ですでに確保されており、犯人の動機につきましては……』


 いつもの調子でニュースがテレビから流れてくる。

しかし、いつもと違い今回のニュースは自分が大きくかかわっていることだろうか。


「あんた、バスジャックをしに行ったのよね?」


 首領がテレビを見ながら淡々と話を切り出した。

言葉に抑揚がないのが嵐の前の静けさのように感じて怯えてしまいそうになる。

首領の質問に短く返事をすることしかできずに小さくハイと答えた。

その返事が悪かったのか首領は火山が噴火でもしたかのように声を荒げる。


「じゃあなんでバスジャック犯捕まえてんのよ! このおバカ!!」


 こうして今回も作戦は失敗してしまい、首領に怒られる結果になってしまった。

しばらく怒って口をきいてくれないのでおやつの時間をいつも豪華にして機嫌を取る。

最初は起こりながらお菓子を食べていたが、食べ進めていくうちに顔が緩み始めていく。

どうやら機嫌を直してくれたようで胸をなでおろす。


 この後、警察から感謝状を渡したいという連絡が入りまたひと悶着あるのだが、今の只野にそれを知る由はなかった。


 悪の組織ポラルミスの魔の手が今日も街を襲う! 次は君の街まで手が伸びるかもしれない!

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