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閑話 虐げられた歪み

短くてすまない

前話のイズミ視点の話です。


私は学校でいじめを受けている。


だからあいつらに仕返しをする力が欲しい。

常日頃、そう思っている。しかしあいつらは卑怯で、いつも三人以上でつるんでいる。さすがに三人には勝てないだろう。だけどもし、それを可能にする力が簡単に手に入るなら、それを望まないわけはなかった。


その女性――――メーフラと名乗った彼女との出会いはまさにそんな私にとって僥倖以外の何物でもなかった。

たまたまゲームが趣味で、新しいゲームを始めようと思って、それで手を出したゲームでまるで追いかけてきたように私を虐げようとする存在に出くわして、そして助けられた。

群衆をまったくものともしない女性。


1人で多人数を圧倒するその力、私は目の前でそれをまざまざと見せつけられてそれを欲しいと思った。


おおよそ、人間とは思えなかった。

きっと何か、あの強さには何か秘密があるはずだ。そう考えた私は媚びた。

その力が欲しい。その力があれば、誰も私を馬鹿にしない。その力があれば、あのクソどもを一蹴できる。

できるだけ下手に出て、それで自分を強くしてくれと頼み込んだ。


幸いにもメーフラは私の想像通り『いい人』であった。

私を強くしてくれと頼むと、快く首を縦に振ってくれた。それから私は最近作れるようになったというギルドのホームまで連れていかれてそこにある訓練場のような場所につれてこられた。

私はそこで秘伝か何かを教えてもらえるものだと思っていたのだが、違った。


普通に稽古をつけてやるというものだった。なんだ、期待外れだ。もったいぶらずにさっさと教えてくれればいいものを……

私は内心そう思ったが表には出さない。

あくまで従順に指示に従う。初めに現状どれくらいやれるかを見てやると言ってきたので遠慮なく切りかかった。

しかし結果は何もできずに終わるというもの。

やはりその力には憧れる。


メーフラは私のほかにもう一人、弟子のような何かがいるみたいだった。

彼女はそれに細い棒を渡すとそれに乗って素振りをしていろとか言い始めた。馬鹿なことだと思った。


あんなものに乗って素振りなんて、できるわけないじゃないかと思った。だが、その人―――確か陽とか言った―――は文句の一つも言わずにやり始めた。

おかしい。私はメーフラの話を聞きながらも横目でその陽のことを見てみる。


陽は木の棒に乗ろうとしてバランスを崩して落ちていた。ほら見ろ、言わんこっちゃない。だれがどう見ても無理なのだ。きっと彼女はメーフラに騙されているに違いない。

そう考えると私も騙されていて、無駄な時間を過ごしているのではと不安になってくるが、まぁその時はその時だ。あいつらを御せる力が手に入るなら、多少の徒労は目をつぶろうじゃないか。

私は心が広いのでね。



メーフラは指示を出した後私にどこから直さないといけないかを確認するから先ほどのように切りかかって来いといった。

私は遠慮なく全力で切りかかった。しかし、何故か当たらない。

できうる限り速く腕を動かすのにメーフラは何の苦も無くよけ続けた。何かがおかしい。そう疑った私はこのゲームにはステータスの概念があることを思い出した。


そうだ。

確かAGI(敏捷)というステータスがあったはずだ。メーフラはこれが高いから私の動きに簡単に対応できているんだ。

そう考えると、この人が強いと思ってついてきたけど案外ステータスありきの強さなのかもしれないと思い至り、自分が何をやっているのかわからなくなってきた。


だから私は早々に切り上げてもう無理だと告げた。


するとメーフラは仕方ない、という風に一度切り上げ、そして何故か陽は私を蔑みの目で見ていた。

はぁ、何かもっと楽に強くなれる方法はないものかね。そう思っているとうっかり口からこぼれてしまう。

しかしその音は小さく、慌てて確認したがメーフラには聞こえていなかったみたいだ。


だが、アスタリスクとかいう中二病全開の名前の奴に聞かれてしまったらしい。しかしこれはチャンスでもあった。

アスタリスクは何か有用な情報を持っているという風な雰囲気を醸し出していたのだ。


私ははやる気持ちを抑えて耳を傾ける。

しかしそこから飛び出した答えは「狂え」とかいう狂った答え。にもかかわらずここにいる人たちは納得したような顔をしているのが本当に狂ってる。

はぁ、時間を無駄にしたかなぁ………


私は今度は心の中だけでため息をついた。




Q,>そしてあちらは人形の陽さん、お互いに仲良くしてあげてくださいね。

人族では?

A,PS向上を図ってメーフラに接触するために作られたサブキャラである陽@2号は人形族です。


Q,*さんから脱力系イケメンオーラがでてる。

A,それはどちらかというとヴァニさんの役回りでは……作者の中のアスタリスクさんは割と活動的ですがメーフラさんがいないところでは無口な人です。

夜は10時くらいに寝ます。


Q,つるぺただ!

A,ちなみにこの作中では レーナ<凛<陽<雪姫<<エターシャ<栞<創華<ラスト となっています


ブックマーク、pt評価、感想待ってます

今回は短かったから次回は早めに更新したい

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