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始まった日常?非日常?

新展開、新ヒロイン、新使い捨てキャラと新要素がいっぱい


夏休みが終わり私のもとにいつもの日常と呼べるものが返ってきた。

初めの一日目のため今日の授業は午前中までで終わりだ。

ここら辺は学校によって違うみたいだけど私の学校では初日は午前中までの予定になっている。部活とかがある人はそこから夕方くらいまで活動するのだろう。


弟の堅護も今日は午前中までで学校が終わるのでお昼は家で一緒に食べる予定だ。


今日の私は普段学校に行く時より少しだけ遅く家を出た。

理由は特にない。


そういった生活リズムの乱れは本当はよくないと思うんだけど、今回ばっかりはそれで拾えた気づきというものもあった。

私が玄関の扉を開けた時だった。

「ぁっ」

「今、何か聞こえましたね………ふむ、そこですか」


か細い声が聞こえてきたと思ったがすぐに息をのみこむように消えてしまった。

だが、それでもこちらに向けられている意識は消し切れていなかった。

そしてその意識の出どころは家を囲む塀の外側から向けられていることに気が付いた。というか、気配とか探らなくても後ろ頭がちらっと見えているんだけどね。

私は気づいていないふりをしてそのまま前に進み、そして家の敷地を出たところで話しかける。


「家に何か御用ですか?」

「ひゃっ!?」


私の声は我ながらよく通る声だった。

それゆえ、一縷の威圧感のようなものがあったのだろう。塀を背にして隠れるようにたたずんでいたその女性は小さく悲鳴を上げる。

そんな女性に向かって私は笑顔を見せて何故私たちの家に張っていたのかを問いかけようとした………のだが、その姿を見てやめた。

その子は短めの黒髪で前髪が比較的に長くて目元が少し隠れている。

自分に自信がないんだろうなと感じる目線の動きだったが、客観的に見たらかわいいの部類に入るだろうと思われた。

いや、肌とかよく見たらきめ細やかできれいだ。

きっと普段から身だしなみに気を付けているんだろうな。服もぴちっと決められている。


私も美容にはそれなりに気遣っている。

でもいざとなったら「本気モード」でホルモン分泌量とかいじくればいろいろやれそうではあるなーとか思ってて結構おざなりな部分もあんだよね。


「ふむふむ、そうですかなるほどなるほど……」

「……」

「堅護ならあと5分もすれば出てくると思いますよ。では、私も予定があるのでこのくらいで……」

「えっ? あ、あの……」


私はそのまま立ち去った。

初めにこちらの家へ意識を向け続ける彼女は正直不審者か何かかと思ったが、その姿を見て違うと確信した。

なにせその女性が着ていたのが堅護の通っている中学校の制服だったからだ。


おそらくであるが堅護と一緒に登校しようと思って待っているのだろう。


それが分かったから私は邪魔だなと思い早々に立ち去ったのだ。

それにしても堅護、結構かわいい女子の知り合いがいたんだね。お姉ちゃん知らなかったよ。

彼も隅に置けないなとひそかに思いながら私は駅までの道をゆったりと歩く。


道中、今日が夏休み明けということがあってか非常に眠そうに歩く人たちが目についた。


きっと彼らは規則正しい生活をしていなかったのだろう。

その点、うちは大丈夫だ。堅護の生活リズムも私が管理しているから乱れることはない。していても多少の夜更かしくらいにとどめさせていた。





そして駅について定期券をかざしてから電車に乗る。

私の住んでいる場所は都会と言えるほどのものではないため、電車一本乗り逃すとそれなりに待たされることになる。

それが朝の時間だったら割と致命的になるのでいつもはかなり余裕をもっていっていたのだが、今日は遅く出たこともあってか電車が来る5分前という微妙な時間に駅に着いた。


そこから5分後、予定されていた時間ぴったりに電車が来てそれに乗る。

そしてそのまま電車に揺られて数十分、私の通う高校の近くにある駅についてそこで降りる。

それからさらに5分歩いて学校にたどり着く。いつものように教室の自分の席について私は暇つぶし用に持ってきていた本に手を伸ばす。


えっと、今日は何をもってきていたんだっけか……


カバンの中から出てきたのは『休暇を求めて15時間』という小説だった。

ざっくりとした内容を言えと言われれば社畜のお話って感じかな?それを数十ページ読み終わったところで私は本を閉じて後ろを向いた。


栞ちゃんが近づいてきていたからだ。


「やっほ創華ちゃん!」

「おはようございます。栞ちゃん」

「ねぇねぇ創華ちゃん、この前の瞬間移動の種を教えて!」

「ふふっ、秘密ですよ。堅護と一緒に考えてみてください………ところで、うちの弟はどうですか?」


この「どうですか?」というのはうまくやれているか、ということのほかに男としてどうかということを一緒に問いかけたつもりだった。


「堅護くんは私への攻撃はほぼすべて受け止めてくれるからすんごい助かるんだよね。最近ではAGIが足りないせいか近接職に接近されると私じゃ対処しきれないから彼が前に立ってくれてると安心できるよ」

だが、栞ちゃんは私の意図を完全に読み取ることはなく一緒に戦うプレイヤーとしての評価しか言わない。


「そうですか。役に立っているようでよかったです。堅護も最近栞ちゃんと遊べて楽しいみたいなんでいっぱいかまってあげてくださいね」

「うん、わかったよ。でもそれなら創華ちゃんは凛ねぇのことをもっと相手してあげてもいいんじゃない?」

「凛さんですか? ………わかりました。今度お食事にでも誘ってみましょう」

「おー、凛ねぇきっと喜ぶよ!」


堅護はまだ恋愛対象として見てもらえてはいないけど、それでも何とか一緒にいて遊んであげてもいいくらいの地位にはつけているみたいだ。

私の予定では夏休みが明けるころにはもう少し先の段階にいる予定だったんだけど、こと恋愛においては焦ってもいいことはない、と思う。

相手との交流を深めないままぐいぐい行くとその気持ちを受け止めてもらえないことが多いのだ。


「ねぇ高峰さん、今日午前までだから昼一緒に食べに行かない?」


例えば、こんな感じにぐいぐいくる奴がいたとしよう。

というか、今いる。

私に話しかけてきたのは確かバスケ部の山根 敏行くんだね。顔は悪くないんだろうけど……正直好みではない。

なんか軽薄な内面が顔に現れている。

人は見た目ではないと全力で心を入れ替えて実物を見ても行動も軽薄でやっぱり人の外見と内面は割と相互の関係にあるのではないかと考えてしまうほどだ。


彼、ことあるごとに私のことを誘ってくるのだ。

そして彼のファンの女子もいるためあんまり酷い断り方をすると周りから敵意の視線で見られることになったりする。

本当に面倒な相手だ、が正直だれに敵意を向けられても私としては痛くもかゆくもないのでパパっと断ることにした。


「ごめんなさい、今日のお昼は予定があるので遠慮します」

「この前もそう言ってたじゃないか。本当は予定なんてないんだろ? なら行こうよ。みんないるしきっと楽しいよ」

「私は弟の食事の用意という絶対に外せない用事があるので、遠慮します」


こういう誘いはきっぱり断ることにしている。

正直、彼との食事に魅力も感じないし外食はお金がかかる。堅護に行きたいとせがまれれば行くがほぼ他人のクラスメイトに行こうといわれても行くつもりはなかった。

それに、こんな軽い男についていってしまっては本気で見てくれている「彼」に申し訳ないような気がする。

人の気持ちには真摯にありたい創華ちゃんなのだ!


「えー、お金がきついなら俺がおごるからさー。何ならその弟の分の金も出そうか?」

「遠慮します」


私が強くそういうとこちらに向けて食い下がることはやめたようだ。

しかし、その代わりといわんばかりに隣に座っていた栞ちゃんのほうに目を向ける。


「なぁ、高峰さんなんか夏休み前より俺に対するあたりが強くなってないか? 前は断るにしてももっとやんわりだったような気が……」

「あー、詳しくは言えないけど創華ちゃんにもいろいろあったからねー」

「声を小さくしていてもこの距離なら聞こえますよ?」

「おっと、まぁ気が変わったら声かけてくれよ」

「気が変わることはないので大丈夫です」


山根は背中を向けて自分の席へ戻った。

彼が席に着くと同時、一部の女子の視線が私に突き刺さる。その意図は「何あいつ調子乗ってんの?」って感じだろうか?

どうでもいい。もしこれをやってくるのが栞ちゃんとかだったら何かフォローしないといけないのかもしれないけど、栞ちゃんはいつもと変りなくニコニコしているのでスルーだ。


「あ、創華ちゃん、さっき堅護くんのお昼を用意するって話だったけど……」

「それがどうかしましたか?」

「堅護くんを今日の昼に貸してくれないかなーなんて、ちょっと作戦会議をしたいといいますか……」

「堅護を? かまいませんが私は栞ちゃんの分のお昼ご飯も作ればいいのですか?」

「いや、創華ちゃんがいる前で創華ちゃん討伐作戦の会議をするのは間抜けすぎるでしょ……私たちはファミレスにでも行くよ」

「わかりました………あ、誘うのは自分でやってくださいね。堅護の携帯の番号知っています?」

「もらってるから大丈夫だよ。じゃあ今から―----」


誘ってみようか。

栞ちゃんがそう言おうとしたところでチャイムが鳴った。どうやらお誘いは放課後になりそうだ。

栞ちゃんは「断られるかなー?」なんて言っていたが彼なら断らないだろう。

その態度から栞ちゃんは堅護の気持ちにはまだ気づいていないみたいだ。


そこから私たちは午前中いっぱい始業式やら大掃除やらプリント配布やら課題提出やらをして過ごした。


そして放課後―----――


私が帰ろうかなと思っている横で栞ちゃんが携帯を取り出してどこかへ電話をかけていた。

頑張れ堅護

私は心の中で小さく応援した。










「あ、高峰くんだ。久しぶり」

堅護が学校に行くために家から出るとちょうど通りかかったーーーー風を装った一人の女子が話しかけてくる。

堅護には彼女は見覚えがあった。

「藤川さんじゃん。夏休み前からだから……ひと月ぶりくらい?」

藤川 ひかり、彼のクラスメイトの一人だ。堅護からしたら初めのクラス替えの時、隣の席だった女子のため割と記憶に残っていたし何度か会話もした。

だからすぐに名前が出てきたし、話しかけられたことにも違和感を抱かなかった。


「そうなっちゃうよね……あのっ!!」

「ん? 何?」

「あの、せ、せっかくだから………ぃっしょに……ごにょごにょ……」

「え? 何?」

「だからあの……」

「まあ、話があるなら学校に行きながらにしない?」

「うん!」


陽は「一緒に登校しない?」と言いたかった。それは伝わらなかったが、それと同じことを逆に言われて非常に満足していた。

彼女は相手から誘われたということで堂々と堅護の隣を歩く。


ここまで見ればもう予想がつくと思うが、藤川 陽は堅護のことを少なからず思っている。そうなったきっかけは強いて言うなら隣の席になったこと、そして数度会話したことだ。

それから堅護が視界に入るとそちらに目が行くようになった。


初めはそれだけだった。もし仮に二人の男子が目の前にいたとき、目が行くほうが堅護のほう。

そのくらいの興味、いや、本人はそれすらも自覚していない。ちょっと目につくなーくらいにしか思っていなかった。

だが、数か月たつと自分が明らかに目で追っていることに気づく。


そうなるとあとは自分が非常に興味惹かれていることに気づくのは時間の問題だった。

そんな中、席替えが実施されて席は離れ離れになってしまった。すると隣だから会話があっただけの陽はもう堅護と会話をする機会がない。

前は当たり前にあったその時間が無くなったことで陽は自分が堅護と会話をしていた時は楽しいと感じていたことにも気が付いた。


それから何とか会話の機会がつかめないかといろいろアプローチを仕掛けて今日、何とかその機会を得ることに成功したのだ。

陽は舞い上がっていた。


「そういえば藤川さんがこの時間に学校に行っているのって珍しいよね。いつもはほら、俺が付いたらもうすでにいるイメージだったからさ」

「ぁっ、うん、今日はちょっと寝坊しちゃって………ぁ」


待ち構えていたとは言えない陽、とっさに出た言い訳は「寝坊」であったが、それは苦しい言い訳と自分で気づいた。

なぜなら彼女の身だしなみは整っている、整いすぎているからだ。

ふつう寝坊したならもっといろんなところが適当であるはずだ。彼女はそれを言った後に気づいた。


陽は恐る恐る堅護の顔を見る。

だが彼は気づいていない様子で陽はほっと胸をなでおろした。


それから夏休みをどう過ごしたかなんて話題になった。


陽は堅護とどうやって接点を持とうかと考えていた、と正直に言うわけにはいかずに適当に答えた。

そして嘘をつかなければいけない自分を見返して少し落ち込んだ。

堅護は正直にゲームばっかりだったといった。


陽はそれに食いついた。


同じゲームをすれば、そこから話題が―----みたいな感じに…

だが、その話の途中で学校についてしまった。

2人は同じ教室だからまだ一緒にいられるが、学校に着くとほぼ同時に堅護の男友達が堅護に話しかけて陽が言葉を挟むタイミングがなかった。


「よっ、堅護! 女子連れていい身分だな!!」

「たまたま一緒になっただけだよ。久しぶり」


陽は少し前を歩く堅護の男友達に恨みの目を向ける。

(これから堅護くんのやっているゲームを聞くところだったのに………それをこいつは……許せない)

女の恨みは恐ろしいというが、そんなものを向けられている本人はまったくと言っていいほど気づいていない。

そして堅護は後ろを振り返るとその時にはその目は隠されているので気づけない。


堅護の友達はそのまま堅護との会話を続けてしまう。


「そういえばお前休みの間何やってたんだ? っていってもどうせゲーム三昧とかだろうけどさ」

「あ、わかった? そういうお前は?」

「俺? 俺はROLってゲームをやってたよ」

「結局ゲームじゃねえか。っていうかなんだよROL………」

「ロール、オブ、ランゲージっていうタイトルのゲーム」

「地雷臭すげえなそのタイトル。え?なんだって?」


陽は自分を無視して繰り広げられる会話に耐えられなくて少しずつであるがフェードアウトしていった。


(マジあの人許さない……せっかくもうちょっとお話できるはずだったのに……)


その恨みは絶対に忘れないといわんばかりのオーラをまとわせている陽に簡単に近づく人はいなかった。

彼女は無言のまま教室に入り自分の席に着く。

陽の席は窓際一番後ろ、堅護の席は中央よりの前の方だ。一方的に眺めるにはいい位置関係かもしれなかった。


少しして、チャイムが鳴り始業の時間になった。

夏休み明け、始業式があり~という定番の流れがあった後に解散になった。


「じゃあ、俺、昼用意してあるっていうから先に帰るわ」


堅護の友達Aは放課後すぐに退散してしまった。

堅護も「そういえば今日の昼は姉ちゃんが作ってくれるんだったな」とつぶやいて素早く帰宅行動に入ろうとした。

部活動のある人は拘束されるが、そんなものに縁のない彼は迷いなく下駄箱に行った。


その時だった。


prrrrrrrrrrrrrrrr


今日の授業は終業したので電源を入れなおした彼の携帯が音を鳴らす。

堅護は友達が教室に何か忘れ物でもしたかな?と思いながらその画面を見て―――----


「わっ、栞さんからだ!!」

慌てて応答した。


『あ、堅護君。もうそっち終わってるよね?』

「はい、終わっています」

『今日の昼ごはんなんだけど一緒にファミレスとかで食べない? 創華ちゃんには許可とったからさ』

「俺は構いませんけど……荷物とかあるので一度家に帰ったほうがいいですかね?」

『そうだね。えーっと今は11時くらいだから----一時間後に君の家の近くにある〇ョイフルでいいかな?』

「わかりました。じゃあそのように……」

『……ㇷ゚ッ』


電話が切れた後堅護は栞からお誘いがあったことでうっきうきで靴を履いて下校した。


















そして、そのやり取りを割と近くで見ていた女が一人‐---------


「12時、堅護くんの家の近く、〇ョイフル、ね」


その女性は耳がとてつもなく良かった。

それこそ、断片的ではあるが電話先の声を聞き取る程度には―――----





Q、ぬいぐるみ愛好家の人、幽霊になっているけど絵画じゃなかった?

A,彼女の種族は『創作世界に入れる幽霊』というくくりに属しているため、正直どっちでも正解です。書き込み場所で表示が変わるんじゃないの?(テキトー)


Q,がんばえー

A,がんばる!


Q、癌蠅ー

A、そんな蠅嫌だよー


ブックマーク、pt評価、感想をよろしくお願いします

ふざけて提案した応援コメント、そこそこ乗ってきてくれる人がいて結構うれしかったし励みになりました。ありがとうございます!


Fisキュア、もっとがんばります!!


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