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ダンボールではなく……


えー、こちら現場のメーフラです。

私は今現在物陰で身をかがめてそれが通り過ぎるのを待っています。


正直、実はこれ見つかっていて安心したところに襲いかかろうとか考えられているんじゃないかとヒヤヒヤしているところです。


ヒメカもこの状況がかなりまずいことを理解しているらしく、声を一言もあげずに私にしがみついています。



ガシャ、ガシャ……


規則的な金属音が近くを通り過ぎていきます。

もう少しの辛抱です。

私は気配を消して出来るだけ身を縮めました。




ガシャ、ガシャ、







………どうやら、行ったみたいです。


私は身を潜めていた木箱の陰から体を起こして周りを見渡して何も来ていないことを確認してから一息つきます。


「ふぅ、どうやら見つからなかったみたいですね」

「くぅ…」


ヒメカも私もどこか疲れた様子です。

さて、どうしてこんなことになったのでしょうか?

少し前を振り返ってみましょう。























ーーーーーー4時間前ーーーーー


「さて、この神殿のどこかに白い神様がいるらしいのでちゃっちゃと探し当てちゃいましょう」

「くぅ〜ん」


私は神殿内に正面から突入して内装を確認する。

それはやはりどこかでみたことがあるような雰囲気を醸し出していた。

しかしこの場所に来るのは初めてだ。

いくら似た場所を知っていたとしても、その場所とここが同じだとは限らない。


微妙な既視感を覚えながらも私は警戒を怠らなかった


まずは敵が来ていないか確認する。

目で、耳で、感覚で、私が使える感覚を余すことなく使い敵が近くにいないか索敵した。


その結果、私が今いる入口っぽいところの近くには何もいないことがわかった。

私は少し肩の力を抜きゆっくりと歩き始めた。

その神殿の内部は真っ白な外装とは少し違い色があった。

壁などは変わりなく真っ白なのだがたまに見える装飾なんかには色々な色が見られた。


例えば、薄緑色に発光する灯。

どこかの戦場を描いたであろう絵画。

一目見ただけで高級品とわかる金色の杯。


私はそれらに目を奪われながら神殿内を闊歩する。

対してヒメカは美術品というものに興味がないのかどこかつまらなさそうにしていた。


「ふむ、この燭台とか、すんごい綺麗ですね」


丁字路になっているところにあった燭台を見ながら私はそうこぼす。

そんな時だった。

私の感覚が敵の気配を察知した。

そいつはゆっくりとこちらの方へ歩いてくる。

私という敵を発見して接近している、というよりかはどこかに敵はいないかと警戒する警備兵のような動きだった。



私は壁の陰からどんな敵が来るのかを確認する。

ガシャガシャという音を立てながらそいつは廊下の角を曲がって私の視界に入った。



その魔物にはどこか見たことがあるような気がした。


女性の体を想定して作られたどこか細身の鎧。

左手に剣を持った姿。

それは以前弟と一緒に探索したあの真っ白な神殿内で見た【ムーンナイト】という魔物の特徴と一致していた。



だが、違うところもあった。


まず、前回見たあれはただの鎧であったが今回私の目の前に現れたそいつには体があった。

感情というものは感じられないが顔があった。

それに持っている武器も、着用している鎧も宝飾が施されていてそれが上位種であることを示していることは明らかであった。



以前は全身覆っていたその鎧は今回は頭の部分がなかった。

それゆえ顔を確認することができたのだ。


「おや、かなりの美人さんですね」

「くぅ?」

「雰囲気で言えばリンさんに近い感じでしょうか?」


表情がないが身長が高くすらっとした肢体。

キリッとした目元などはリンさんに似ているような気がしたためそう感じた。

きっと彼女は面倒見のいい女性になるだろうな。


もし、あの鎧の中の女性に「生」というものがあればということを考えてそう思った。


そして物陰からまじまじとみていて気がついたことがある。


「あ……あの子、人形じゃないですか?」


ガシャガシャと音を立てながらゆっくりと近づいてくるその鎧騎士の顔を見て私はやっとそれに気がついた。

人間そっくりだが人間ではない、どこか親近感の湧くその顔は私のものと同じような材質だった。


実は人形族、人間に限りなく近い見た目をしているが知っている人が肌を凝視するとバレる程度には違いがあるのだ。

人形と感じ取った私は確認の為【鑑定】を使って確認してみる。


私の【鑑定】レベルもそれなりに高くなってきた。

最初は簡単な情報しかくれなかったこのスキルではあるが、今となっては自分よりレベルが低い相手なら敵のレベルまで読み取ることができるのだ。

参考までに言っておくと魔族プレイヤーのレベルは進化前のものを全て合計したものになるらしい。


だから【鑑定】というスキルは魔族プレイヤーの方が上手く扱えるのだとか。


さてさて、あれはなんという人形かな?


鑑定結果

月姫騎士ルナプリンセスナイト】Lv???


……そうですか、私の方が格下ですか…

まぁいいや。私の場合レベルで負けてもステータスでは勝ってるなんてザラだしね。


ガシャガシャ……


あ、立ち止まった。

どうしたんだろう?そう思って


そう思って私が月姫騎士の顔を見るとーーーーーーあ、バッチリ目があった。

どうやらバレてしまったみたいだ。


気配とか消してなかったしいつかはバレるだろうなとは思ってたけど


「バレてしまったのなら仕方ありません。戦うしかないようですね」


私は魔族の長剣を取り出して身構えた。

すると月姫騎士は私から視線を外すことなく大きく息を吸い込みーーーーーーー






FAAAAAAAAAAAAA!!







高い声でどこかに何かを知らせるように叫んだ。

それが地獄の始まりだった。


叫び終えた月姫騎士はソリの大きな剣を左手に握りしめて私に向かって突貫してきた。


月姫騎士の一撃目、隙の小さいコンパクトな攻撃。

それを避けると一歩引いてから再度踏み込み次の動作に移る。

その動きは単純なAIのものではなく駆け引きをする人間のようなものであった。


私は月姫騎士の攻撃のタイミングに合わせて前に出る。

そしてカウンター気味にその鎧を大きく切りつけた。


金属が擦れる音がする。


月姫騎士は一瞬よろめきはしたがそれを大して問題には思っていないようで、そのまま剣を振り抜いてきた。

そしてそこまで接近されているからもう下がる必要はないと判断したのか次の攻撃に移る。

剣の持ち手での殴打。

意表をついた攻撃だがその分攻撃範囲は狭い。


そういう奇襲を常に警戒している私にとっては何の問題のない攻撃だった。

半ば無駄な動作になってしまったその動作を私は咎める。


月姫騎士の少し前のめりになった腕や肩などを容赦なく切りつけた。

だが、硬い。


効いてはいるみたいだがいまだに倒れる様子はない。


「くっ、これは、体力が多いという感じですね」


負ける気はしないが時間がかかりそうだと思った。

そしてそれはこちらの精神力を問われる戦いになるだろうと私は予測した。


何せこの月姫騎士、今まで出会った魔物と比べて圧倒的に力が強いのだ。

月姫騎士の後ろ回し蹴りが私の頭上を通り過ぎる。

それは通路が狭かったせいか壁に叩きつけられた。


すると鎧の足の部分からとてつもないほど大きな音が発せられた。

その音はまるで交通事故のものだった。


ひえぇ、あれに当たったらタダじゃすまないね。


よって私はこの超パワーのプレッシャーに打ち勝ちながら攻撃を続けるために前にでなければいけないのだ。

まぁ、そもそもTHEシリーズは一撃貰えば大体試合終了だったからいつもの戦いに戻ったといえばそうだからあんまり緊張とかはしないんだけどね。


月姫騎士は剣と蹴りを織り交ぜた技をいくつも見せてくれた。

だが私にとっては容易に対処できるものでしかない。

むしろ人型の生き物で体の構造に沿った動きをしているため、そこらへんに大量にいる魔物より対処が楽だったとも言える。



だが、そんな戦いに水を差す者が1人。

いや、一匹?一体?



戦いの始め、月姫騎士の叫びを聞きつけたそいつがついに到着した。


それは雪の日に作られる雪でできた人形。

その体はきれいに整えられておりまるで一つの生命が宿っているようでもあった。


月姫騎士と違いその雪の人形は背が低かった。

腰ほどまである雪でできた長い髪を振り乱しながら私たちの戦いにその身を投じる。



雪でできたその人形の名前は【雪姫妹スノウプリンセス】。

雪の妹という意味らしい。


雪姫妹は助走をつけて私の後頭部めがけてドロップキックをかましてきた。

私は慌てずに体を前傾させて受け流す。

すると狙いを外した雪姫妹は月姫騎士に突っ込んだ。

しかしそのままぶつかることはなく月姫騎士は雪姫妹をその両腕で優しく抱きとめた。


雪姫妹の目が私を見据える。


そして息を吸い込みーーーーーーーーーー





KYAAAAAAAAAAAAAA!!




甲高い叫び声をあげた。

耳に、そして頭に響く声だった。

その後、私はこの2人を同時に相手取ることになった。

複数人同時に相手にする心得はある。


相手に連携させない立ち回りを意識する。


二対一になってしまった場合挟まれてしまっては動きづらくなってしまうため先ほどのドロップキック外しによって雪姫妹の場所が私の前方になってしまっていたのは僥倖だった。



「まずはある程度削れている月姫騎士からですよね?」

「くぅん!!」


私のつぶやきにヒメカが肯定の意思を伝えるために声を出した。

ヒメカは現在、戦いに巻き込まれない場所で体を縮こまらせてこちらを見ている。


ケオルネの時みたく戦いに参加しようとしないのは目の前の2人はカルマ値がプラスなのだろう。

だから何もできないヒメカは避難しているのだ。



そんなことを言っている間に雪姫妹が動く。


その何も持っていない右腕を私の腹部めがけて突き出してきた。

私はそれをギリギリで避けたーーーーーーと思った。


雪姫妹が私の脇の下を通過する瞬間、内側から氷でできた短剣の刃のようなものが飛び出してきて私の脇腹を削った。

HPバーが多少であるが黒くなる。


「いた…くはないですが、それも警戒しなければいけないのは骨ですね」


次から雪姫妹の攻撃は大きめに避けなければいけない。

そのことが私の頭の中で結論づいたと同時に月姫騎士の攻撃が始まる。

こちらは雪姫妹のような奇襲攻撃はしない。

その分、絶対に食らってはいけないという重圧がある。


私は2人の攻撃をくぐり抜けながら少しずつ月姫騎士の鎧を破壊して本体を攻撃していった。


そして、月姫騎士の鎧の大部分が砕け散り、もうすぐで本体も倒せそうだというところでーーーーーーーー







いかにも花の化身の人形ですという女性が現れた。

身長は騎士と妹の中間くらい。

肉付きはよく前者2人と違い胸部には女性を象徴する2つのふくらみがあった。

そいつは雪姫妹の叫びを聞きつけやってきた【花姫支配者フラワープリンセス・ルーラー】だった。


同じ女性の私が見ても見惚れてしまいそうな美貌をした花姫支配者はにっこりと微笑みながら、月姫騎士と雪姫妹の後ろから現れた。


ゆっくりと優雅に近づいてくる花姫支配者。


彼女が現れたのを見た月姫騎士がそちらの方へ近づく。

何か嫌な予感がした私はその背中を追撃しようとした。



しかし、雪姫妹がそれを許さない。


まるで家族を守るかのように私の前に立ちふさがりその体の中に仕込まれたいくつもの凶器を取り出して威嚇してくる。


そこには技術と言えるものとは程遠いただ力任せにブンブンと振り回すだけの行為。

しかし狭い通路でそれをやられると面倒この上ない。


私は適当な攻撃を弾いて前に進もうとしたがまたもや体から突如として飛び出してくる氷の凶器がそれを許さない。

雪姫妹はその身を盾にして必死に月姫騎士を守っているのだ。


「………普通、騎士側が守るものだと思うのですけどね」


そんなことをしている間に月姫騎士が花姫支配者にたどり着く。

花姫支配者が月姫騎士に触れると今まで私がつけた傷がみるみるうちに塞がっていくようだった。


なっ、あいつ回復役!?


魔物が役割を持って戦うっていうの!?


私は人のように守り守られながら戦う目の前の三体に驚愕した。

そしてこうなってしまっては月姫騎士を追いかけても仕方ない。

手頃な位置にいる雪姫妹を先に倒そうとした。


こっちもそれなりにいい感じに傷が増えてきていたからね。

でもそれもうまくいかない。


体力を回復した月姫騎士が前線に戻ってきて今度は雪姫妹が花姫支配者の下へ向かい始めたのだ。

そして今度は月姫騎士の通せんぼ。



ははっ、こりゃ参ったね。


近接攻撃しかできない私は立ちふさがる敵は近づかないと倒せない。

そして目の前の騎士と妹は私の攻撃じゃ簡単に死なないほどHPが多い。

月姫騎士なんか花姫支配者がやってくるまでにかれこれ1時間近く殴り続けてなおかつ【慈悲なき宣告】すら使っていたというのに削りきれなかったのだ。


私は半ば八つ当たり気味に花姫支配者にも【慈悲なき宣告】を使った。

これで3つ、私がつけられる紋章はこれで最後でありこれ以上的の戦力が供給されると辛いものがありそうだった。


「なんとかあの後ろのお花さんを倒したいのですが………そのためには目の前のお二方を倒さなければいけなくて、でもお花さんを倒さないと目の前のお二方は倒せなくて………」




それから3時間ほど、私たちは泥沼の戦いを繰り広げた。

それだけ長時間戦い続けていたからだろう。


いつのまにか【ギアアップ】と【信念】が私の攻撃力を大きく底上げしてくれてなんとか前衛を突破することに成功してそのまま花姫支配者を斬りふせることができたのだ。

















回想終了。


そんなわけであの月姫騎士に見つかると四時間近く戦い続けなければいけなくなるのだ。

正直な話するとめんどくさい。


一応、四時間も戦わなければ勝てないだけあって倒せた時は大量のドロップアイテムとお金と経験値を落としてくれた。

後で確認しようと思うけど今は見つからずにやり過ごせたことを喜ぼう。



私は神殿内の物置のような場所を見つけその場所にあった木箱を使い見回りとの視線を切っている。

どうやらあの月姫騎士、見回りの最中はその姿を目視されなければバレないみたいで木箱をかぶっているだけでも十分なカモフラージュになっていた。



私の神殿探索はいつのまにかコソ泥もびっくりのスニーキングミッションとなっていた。



「さぁ、ヒメカ、進みましょうか」

「くぅ」

「ちょっと退屈かもしれませんがこれも仕方ないことなのです。きっと一番奥まで行けば面白いものも見られるでしょうし頑張りましょう」




私は木箱をかぶってヒメカと一緒に進む。


そこからいくらか危ない場面はあったけど戦闘に陥ることはなかった。

そして階段を登るのが一番辛かった。



そうやって進み続けて一時間、上へ上へとすすみ私の感覚が正しければ神殿のてっぺん近くでセーフティエリアを見つけた。

これはMOHの世界ではおなじみ、ボス戦前にあるセーフティエリアだ。



これがあるということはきっとこの先にはこの神殿のボスがいるのだろう。


私はセーフティエリアで休憩を挟んでから進むことにした。

休憩中、ヒメカを撫でながら私はこの先に何がいるのか予想をしてみた。



「えっと、結局この中には【月姫騎士】【月姫剣士】【月姫傭兵】【雪姫妹】【雪姫剣士】【雪姫人形】【花姫支配者】【花姫姉】【花姫魔王】と、そんな感じでしたね。これは形は違えどいつぞや堅護達と一緒にやったダンジョン探索に出てきた三種類の魔物の上位種だと予想します」

「くぅ?」

「ということはですよ。この先にはあの時残念ボスとして散っていった赤いコウモリさんの上位種がいると予想しているのですけど、ヒメカはどう思いますか?」

「くぅ〜」

「あ、お腹が空きましたか?そうですね。ご飯にしましょうか。はいこれ、蜂蜜ですよ〜」


私はインベントリから蜂蜜の入った壺を取り出してヒメカに手渡す。

大きさはちょうどバスケットボールくらいのそれにヒメカは喜びの声を上げながら手を突っ込んで手についたそれを舐め始めた。



その間に私は先ほどの自分の発言を振り返る。

私はもうこの場所が以前探索した白い神殿と無関係な場所とは考えていなかった。

それどころかかなり関係のある場所だと考えていた。


その理由は神殿自体の作りもあるが出てくる魔物もそうだった。

雪の巨人は雪の人形になり、月の鎧騎士は月の戦士になり、花畑の魔物は花の支配者になった。

そう考えればこの先にいるのはあの時の赤いコウモリの上位種だろうというのは容易に想像ができた。


そして、私はスニーキングミッション中にも見つけた魔物全てに【鑑定】をかけて回っていた。

そして気づく共通点、それはどの魔物にも【姫】という文字が入っているのだ。



そして出てくるであろうのはコウモリ、の上位種。

コウモリ、吸血、姫。



「はっ、わかりました!!この先にいるのは吸血姫、つまりヴァンパイアというわけですね!!ふふっ、これは名探偵メーフラちゃんとしてやっていけますよ!」

「く?」

「あ、食べ終わりましたか?それならもう行きましょう」



私は立ち上がりセーフティエリアを飛び出してボスがいるであろう部屋の扉を押した。


「さぁ、姿を見せてください吸血姫さん!!」





バーン、という擬音が似合いそうな勢いをつけて扉を開けるとそこはとっても広い部屋だった。

一度神殿の外観を見ている私からしたらこの頂上に近いであろう場所の部屋がここまで大きいのは不自然に思えるほどの広さ、そう、まるで大人数が入ることを想定して空間を無理やり広げましたという不自然さがあった。


だけど私はそんなことを気にしなかった。


だって吸血姫、吸血鬼、ヴァンパイアだよ!?


ファンタジーの定番、夜の支配者、のーらいふくぃーん!!

ファンタジーものに微妙にうるさいと定評のある私のテンションが上がらないわけがない!!



私はその広い部屋の中をキョロキョロと見渡した。


部屋は大きいが別に巨大生物がいるわけではなかった。

しかし入って中央、遠くの方の椅子に1人の少女が座っているのが見えた。

それは下にいた【雪姫】シリーズの魔物と同じような見た目をした少女だった。

その少女は私が入ってきたのを見て怪訝そうな顔で口を開いた。



「え?吸血鬼?なんの話?あ、とりあえず、よくぞここまでたどり着いたな挑戦者よ!!その武勇を讃え、私自らが試練を下してやろう!!………でいいんだよね?」


「ふふっ、とぼけても無駄ですよ。この名探偵メーフラ様にはあなたが吸血姫だということはお見通しなのです!!さぁ、【鑑定】さん、その正体を解き明かして、くださいな!!」

私は困惑顔の少女を無視して少女を鑑定する。


【???】【???】

LV???




「え?」


思わずそう声が漏れた。

今までどんな相手にも名前、もしくは種族名くらいは表示してきた【鑑定】のスキルが何も読み取らなかったのだ。


何が原因かわからなかった私は一瞬だけ固まった。

その動揺を知ってか知らずかその少女は話しかけてくる。


「あの、私、吸血鬼とかいうびっくり種族じゃないんだけど………まぁ、友人に吸血鬼はいるけどさ……」


少女はゆっくりと椅子から腰を浮かして立ち上がりつかつかと私の方へ近づいてきた。


そして、私はその立ち振る舞いで気づいてしまった。



「あ、もしやあの子………神級AIじゃないですか?」


かつて、【風林火山神剣士】の称号を取るために何度も戦ったから私は感じ取れた。

目の前の少女がどんなAIを搭載しているのかを。

それは世界に誇るAI技術を持つ『The Ark Enemy』社が作り上げた最高峰のAI、通称『人造の神』であった。



「ほらこれ証拠」


その少女は私の目にとあるウィンドウを表示させた。




【白き生命の最高神】




吸血姫ではなかったが、私の目の前に現れたその子は私の想像を超える存在であるようであった。

そして私はその日、とんでもない技量を持った存在にとんでもない力を与えるとどうなるのか、その身を以て痛感することになるのだった。



白い神様編は後2話くらいで終わる……予定


Q、白い人逃げてー

A、さて、どうなる事やら、、、


Q、チュートリアルでわざわざ人形族のホームだっていってるってことは、欠損の回復に進化だけじゃなくて森で人形の体を入手出来るんですかね?

A、地面を掘ったりすると動かない人形が埋まってるのでそこから回復アイテムが取れるよ


Q、リビングアーマーくんが初期武器で輪切りにされたことについて

A、リビングアーマーのレベルがそこまで高くなかった事とダメージ計算式に速度などの一部物理的な要因も絡んでいる事などが原因です。

要約すると、一応切れてもおかしくはない、かも?


Q、オークさんの時の無駄動作

A、普通の生き物なら刃物が急所に深々刺されば死んだはずだからと油断した説(正直何でそう書いたのか覚えてない……)


Q、pvp回の時、初めから諦めてた?

A、創華ちゃん的にはそう

ブックマーク、pt評価をよろしくお願いします。

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