掲示板その3 私たちには目がいっぱい!!
遅れて申し訳ない。
【何あの】魔族司令室2【無双ゲー】
1 ここは魔族プレイヤー専用のスレです。
人族プレイヤーには見えません。
ですので心置きなく戦況を報告してくださいね。
>>980 新しい作戦会議室を用意してくれると助かる。
6 名も無き半魚人
なぁ、俺、夢でも見ているのかな?
7 名も無き蝙蝠
どうしたよ藪からスティックに
8 名も無き半魚人
…………俺たちのいた世界はMMOだと思ってたけど違ってた。
これ無双ゲーだ
9 名も無き蝙蝠
は? 何かあったのか?
10 名も無き半魚人
メーフラが………本当に一人で敵を食い止めてる
11 名も無き蝙蝠
えっ? まじ? どうやって?
12 名も無き半魚人
石橋壊して川を挟んだ先に一人で立って敵をバッタバッタ切り倒してる。
っていうか何あの武器?
13 名も無き半魚人
>>12 多分蛇腹剣とか呼ばれているやつだぞ
赤い◯ャイカが使ってたやつだ
14 名も無き蝙蝠
え? 何そっち面白いことになってんの?
15 名も無き半魚人
BASARA始まったな。よし、録画してるわ
16 名も無き半魚人
俺たち川の中から見てるからな。ワンチャンあのドレスの中身とか見えるかもしれん
17 名も無き半魚人
>>16(地面につくほど長いので見えるはず)ないです
18 名も無き半魚人
ばっきゃろうぇい!
飛んだり跳ねたりした時に見えるかもしれへんやろ!!
19 名も無き半魚人
さっきから地面にべた足状態で戦ってるみたいだけどな
20 名も無き蝙蝠
あの………めちゃくちゃきになるから俺もそっち見に行っていい?
21 名も無き半魚人
ちょっ、おま、自分の役割は果たせよ
22 名も無き蝙蝠
えー、でも知らない人から一方的に言い渡された作戦に従う必要ある?
23 名も無き半魚人
それ以外に誰も作戦を考案しなかったんだから素直に従え!! 俺はここでメーフラ劇場見てるから!
24 名も無き蝙蝠
でもなー、俺たち北側の砦を守ってんだけど掲示板見ているくらいには余裕があるんだよなぁ………
25 名も無き半魚人
つーかお前ら航空組は何してんの?
26 名も無き半魚人
爆撃?
27 名も無き蝙蝠
…………相手の頭上を飛んでちょっかいをかける。
以上!!
いや〜面白いくらい敵の魔法が飛んできてヒヤヒヤするんだよね
28 名も無き半魚人
お、おう? よく書き込みながら仕事できるな
29 名も無き蝙蝠
命大事にってことで超上空からヒットアンドアウェイしてるだけだからね。
どうやらそのおかげで砦の方に飛ぶ魔法がかなり減ってて守りやすそう。
下のスワンプマンたちがんばえー
30 名も無き半魚人
ちな、そっち敵どれくらいきてる?
31 名も無き蝙蝠
このくらいかな〜
画像
32 名も無き半魚人
あー、だいたいこっちもおんなじくらいだ。
視界を埋め尽くす人、人、人よ。
5桁はいそうだよなぁ。
33 名も無き半魚人
それを一人で捌くうちのボスマジキュート!
34 名も無き半魚人
あ、なんかイキってる人族がいる
35 名も無き半魚人
あ、あれアークだ。確か人族のトッププレイヤーの一人だったかな?
ステータスはSTR>AGI=VIT>>MNDの平均的な剣士タイプだったはずだぜ
36 名も無き半魚人
ちょっ、あいつメーフラに勝利宣言してるんですけどwwwww
さっきまでの戦い見てなかったのかな?
37 名も無き半魚人
しかも盛大にからぶってるしwww
38 名も無き半魚人
そして敵の高火力範囲魔法の起爆装置に使われるとかwww
あいつ何しにきたん?
39 名も無き半魚人
きっと疲れてたんだよ
言ってやるな
40 名も無き蝙蝠
ちょおおおおおおっ、そっちめっちゃ楽しそうだな!
こっちなんて延々遅滞戦闘でストレスで寿命がマッハなんだが!?
41 名も無き半魚人
………安心しろ、録画はしてあるから後で見せてやる。
あっ、
42 名も無き半魚人
あっ、
43 名も無き半魚人
あっ、
44 名も無き蝙蝠
どうしたよ?
45 名も無き半魚人
魔王様が働くみたいです
46 名も無き蝙蝠
????????
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555 名も無き大鬼
よっしゃ反撃開始じゃおらぁ!!
556 名も無き泥人間
俺たちのやることはまた地面に隠れて敵の足をとることだけどなぁ!!
557 名も無き大鬼
なんならお前らも俺たちと一緒に正面の門に体当たりかましにくるか?
なんかここまできたら適当に暴れて意識引いてくれればなんでもいいらしいぜ!
558 名も無き泥人形
おっ、それならちょっと城壁土で汚して遊んでいようかな?
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791 名も無き魔狼
わんわん(こちら北東の森、人族がこっちの城に向けて軍を出したのが見えたよ)
792 骸骨指揮官
じゃあイヌ型の人たちはそこから「見えているぞ」の意思を表す威嚇をして!
応戦してくるようなら森に引き込んで倒すなりしてくれ。
あ、最悪敵の魔法使いの数を減らせたら暴れるだけでもいいよ
793 名も無き魔狼
わんわんおー!(りょうかーい!)
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264 軍服の人形
こちら人形班、一応隠し通路は押さえた
265 笑顔の人形
やっぱり一部の人たちはこの道を察知してたみたいでたまに人が通るよー
266 骸骨指揮官
通る人たちは不意打ちとかで仕留められそう?
なるべく城内に敵を戻したくないんだけど
267 軍服の人形
問題ない。
通路が薄暗いこともあって敵は前しか見ていないみたいだ。
分隊クラスが隊列でも組んでない限り俺たち二人で処理できそうだ
268 笑顔の人形
この人すごいんだよー
しゅばばばばーって敵を倒すんだよ
269 骸骨指揮官
そっか、引き続き頼む
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435 骸骨指揮官
すまない。僕の位置を嗅ぎ取ったやつの処理に追われていた。
どこか何かあったか?
436 名も無き絵画
特にはですわ。強いてあげるとするならばミミック系統の人たちも配置につき終わって今か今かと待ち続けていますわ
437 骸骨指揮官
そうか、後少しだと伝えてくれ
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513 名も無き目玉
飛龍に乗った3人組が場内に突っ込んできた!
514 名も無き鎧
しかも飛龍はともかくそれ以上に槍使いが強い! どうする!?
515 骸骨指揮官
玉座の間までの道を空けてやれ! どうせそこにいるこちらの王にはそいつらじゃ勝てない
516 名も無き目玉
絶対勝てないって言う根拠は?
517 骸骨指揮官
3人と1匹で倒せるほど僕たちのボスは弱くない。
それに………いざとなった時のために吸魂の宝玉を預けている
518 名も無き目玉
吸魂の宝玉? なにそれ?
519 骸骨指揮官
イベントエリア内だけで使える一時的にパワーアップできるアイテム。
資材が余ってたから作って預けておいた。
それにもし危なくなったら援軍を呼べるようになってるから大丈夫
520 名も無き目玉
そっか………じゃあ俺はもしもの時のために玉座の間を見張ってるよ
521 骸骨指揮官
そうしていてくれ
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584 名も無き影
やべえ………メーフラって子も大概だけどリリンベルって子もやべえ………
585 名も無き影
ちょっ、あれどうなってんの? なんか廊下の先の灯りが一気に落ちたんだけど!?
586 名も無き絨毯
なんか壁の向こうから矢が飛んできて照明を破壊したんだけど……お前らなんか知らない?
587 名も無き影
ボスプレイヤーは二人ともやべえやつだった………以上!
それにしてもリリンベルさん凄い射撃の腕だな
588 名も無き影
だなぁ、さっきからどうして誰も灯りを取り出したり魔法で照らさないのかと思ってたけどそういう動きをする奴ら片っ端から射抜かれてるわ
589 名も無き影
うわっ、びびった。
いきなり側に骸骨が現れてちびるかと思った
590 名も無き影
うわぁ………なにあの使い魔みたいなやつ……見た目が悪いってレベルじゃねえんだけど
591 名も無き絨毯
今俺の上で人族が目がいっぱいあるゾンビみたいなのに捕まってるんだけど!?
ちょっ、床に叩きつけないで。俺いるから!
仲間がここにいるから!!
592 名も無き影
どん
593 名も無き影
まい
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895 1つ目の料理人
お前ら俺の飯を食えええええええ!!
896 名も無き豚
なんだぁ、キャベツとレタスかよ。
拍子抜けだな…
897 1つ目の料理人
はいお前不敬罪で打ち首。
このレタス様とキャベツ様は王と女王というひっじょうに高貴なお方であらされるぞ!
898 名も無き豚
いや、普通のやつとなにが違うんだよ
899 1つ目の料理人
よくぞ聞いてくれた!! このキングレタスは葉の一枚一枚が和牛ステーキと同じものなのだ!!
まぁ、色は違うがな
900 名も無き豚
ごくりっ………それでキャベツの方は?
901 1つ目の料理人
そちらは甘いミルフィーユとなっている!
男はレタス、女子はキャベツを食べると良いだろう!!
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908 名も無き豚
…………食ってみたけどな、やっぱり色って大切だと思った。
キャベツはともかくレタスは壊滅的だわこれ………
味はいいのにもったいない。
こいつは愚王だな
ところで、今回の勝利の立役者はどこいった?
◇
「西園さん西園さん!!まずいですよ!」
『Monsters or. Humans』の正式サービス開始当日、とある会社の一室に飛び込むようにして一人の女性が入室した。
彼女の名前は三黒 綾子。
MOH運営チームの下っ端職員だ。彼女はサービス開始早々に問題が発生したことを誰よりも早く察知し上司である西園の指示を仰ぐべくここにきたのだ。
「むっ、あやの君か。どうした?」
「綾子です………ではなく、サービス開始早々PK祭りが開催されています!!」
「PK祭り? 詳細を頼む」
綾子は人族プレイヤーたちが開始直後の弱い魔族プレイヤーをスタート地点であるマップに押し込めて延々と倒し続ける――――リスキルしている――――こと、それによりすぐにゲームを落としたり人族でやり直す魔族が出てきたりで早速バランスが崩壊していることを告げた。
ゴブリンなどはまだいい。
だがスケルトンやゾンビ系のアンデッドはかなりの被害を受けていた。
そしてその中でも最も攻撃を多く受けているのは人形族であり開始時の一定時間の拘束や部位の破損、そして人族の町からのアクセスの容易さがそれを加速させていることを伝えた。
それを聞いた西園は目の前の机を人差し指でトントンと叩きながら思案する。
「人族と魔族は対立しているから殺し合うのは間違った行為ではない…………のだが、さすがにこれはまずいな」
「そうなんですよぉ、一応ルールに則った行動だからAIたちは動きませんし、どうしましょう?」
「はぁ………設定を重視してフィールドスタートの種族を作ったのは間違いだったか?」
「そこは言ってももう遅いですって!!」
「そうだな。…………早急な対応が求められるが………システム的に問題のないことをこちらが一方的に咎めることはできん」
「でもこのままじゃあ魔族プレイヤーがかなり減ってかつ偏りますよ!!」
「…………誰か何か案はないか?」
西園はため息をつきながら同室にいたものたちに意見を求めた。
だが返ってくるのは沈黙のみ。
そもそもMOHは魔族と人族に分かれて戦うゲームだ。
いくら今後の運営にさし障るからと言ってその行為を咎めてしまっては作品のコンセプト自体の否定に当たってしまう。
沈黙が場を支配する中、モニターを見ていた一人の男が「あっ」と小さな声でそれを破った。
「どうした山岸、何かあったのか?」
「いや〜、なんか廃棄の森の人族プレイヤーが凄い勢いで教会送りにされてますね」
「本当ですか!?」
「あー、このプレイヤーだ。このメーフラってプレイヤーが森から人族を排除するために動いてる」
「………その行為自体はこちらとしては助かるのだが、どのくらい持ちそうだ?」
「えっと、西園さんどういうことですか?」
「1人じゃいくら抵抗してもいずれ倒れるだろう。そいつはどのくらい頑張ってくれそうだ?」
「う〜ん………多分このまま人族全滅コースかな?」
「は?」
「モニター通して見ている感じだとこの子、かなり体の扱いが上手い。操作性の良さが売りのひとつでもある人族プレイヤーとの操作が天と地ほど違う。…………あ、人形も動き自体は人間か」
「だがたまたまということもありえないか? というか人形だろう? 初期の部位欠損はどうした?」
「えーっと、ちぃっとばかしログを参照するので待ってください」
「…………」
「……………」
「…………………」
「出ました。いやー凄いっすねこのプレイヤー、人形ルーレットの数字が3、10、10000って、全部最大値じゃないですか!」
山岸はそのデータを目の前のモニターで確認しながら笑みを見せた。
綾子はそれに対して少し疑問に思い尋ねる。
「ええっと、人形ルーレットってなんですか?」
「あ、三黒さんは種族製作には一切関わってなかったからね。軽く設定から説明するよ」
山岸はそう言って語り出す。
人形という種族はもともとそういう種族の生き物がいるわけではない。
ふっと湧いて出たものでもない。
かつて、人間は愚かしくも神の真似事――生命の創造をし始めた。
できるだけ忠実に命令を聞く、都合のいい自分たちそっくりな生命。
人の国の錬金術師たちは日夜それを研究し続けた。
そしてついにそれは形になる。
意思を持たず、ただ命令を受けてそれを遂行するだけの人形。
それは擬似生命とは言ったものの人間はそれを明確な「命」とは認めておらず人形たちは奴隷のようにこき使われる。
休息はない。
ものに休みはいらない。主人に動かされるままに動くだけだった。
だが、擬似的にとは言えどそれは命であった。
人のように生み出された人の形をしたそれは、人として扱われないためすぐに壊れた。
人間はそれの処分に非常に困った。
なにせその体はほぼ人のそれ、ゴミ箱の中に捨てるには大きすぎた。
そして使い捨ての道具を燃やすにしては費用がかかり過ぎた。
だから人々はそれを自分たちの目の届かないところに捨てた。
幸い、人の生存圏の近くには大きな森があった。
彼らはそのうち魔物どもが跡形もなく消し去ってくれるだろうと考えた。
しかしそれは甘かった。
いくら人に似せても人ではない。
いくら肉に似せても肉ではない。
魔物たちは肉ではない、錬金術によって生み出されたそれを食べはしなかった。
無視し続けた。
人形の体は…………有機物ですらなかった。
故に肥料にもならなかった。
だが人族は捨て続けた。
そんな行為が続いた時、棄てられた人形に変化が起きる。
否、初めから変化は起きていた。
人形たちの体は確かに壊れていた。だが、その脳は生きていた。
棄てられた人形たちは棄てられた理由を、意味を動かなくなった体の中に閉じ込められた脳で考え続けた。
そしてついにその時が来た。
「思考」するだけの人形の「思考」が「心」というものに、「感情」というものにたどり着いた。
人形たちが初めて手に入れたのはそれぞれ小さな差異はあれどれもマイナスのものであった。
自分を棄てた人が憎い
自分を使い捨てた人が怖い
自分を棄てた人を棄ててやりたい
…………そんな感情ばっかりだ。
こうして人形たちは人族に敵対する1つの種族となった。
そして人は自分たちの作る人形が魔族としての人形であるとは知らない。
だからこそ、彼らは今日も壊れた人形を捨てる。
それがいずれ、大きな厄災をもたらすとも知らずに
『――――ピピッ、人間を処理するため、再起動します』
「………みたいな設定が確かあってね。はじめの3つのルーレットは①いくつ部位が壊れているか。②それはどのくらい壊れているのか。③棄てられてから何年が経過したのか。ということを決めるルーレットなんだよ」
「ほえ〜そうだったのですね。というか誰ですかこんな鬱っぽい設定考えた人」
「確か壁山だったか? あの暗いやつだ」
「そうなんですね〜ってあれ? さっきのプレイヤーの人、3、10、10000ってことは手足が三本根元からない状態スタートですか?」
「いや、確かチュートリアル的な何かでひとつだけ回復させられたはずだから欠損は2つ………の、はずだが」
「もう全部の部位揃ってるね。どうやらPKKした時にドロップした人形の部位アイテムを使ったみたいだ」
「えっ、じゃあちょっと待って!? その人手足が足りないかつろくに装備もない状態で勝ったのですか!?」
「そうなるな。なるほど、プレイヤースキルはかなりのものらしい」
西園は感心したように頷いた。対して綾子は何がなんやらというふうに頭の中がこんがらがっていた。
そこに追い打ちをかけるように山岸がつぶやく
「あ、ボス条件をもうクリアした」
「は?」
「ええええええええええええええええ!!」
その時、綾子の不躾な声が部屋の中に鳴り響いた。魔族がボスになるための困難な条件は綾子も知っていたからだ。
それをゲーム開始初日で達成するとは思っていなかった。
綾子は今日の日が今年一番驚いた日になるだろうなと確信していた。
その数日後
「おっ、フェイタルアントクィーンが倒されたみたい」
間食を取る山岸がたまたまその場に居合わせた綾子に対して教えるように声を上げた。
「えっ、それって確か合計レベルが75のボスでしたよね? 随分と早いですけどハメでも見つかりましたか?」
「いいや? なんかあの時の人形の人が正面から切り殺してたよ?」
「え? 嘘? そのプレイヤーのレベルは?」
「本当。えーっと人形の一次進化+16だから合計レベル31って感じだね」
「えええええええええええええええ!! 倍以上のレベルがある相手に何やってるんですかあああああああ!!?」
その年一番は更新された。
あーあーきーこーえーなーいー
Q、掲示板用のテンプレをメモ帳に保存してコピペとかしたら楽になるんでないの?
A、アドバイスありがとうございます。しかし私は手打ちした方がドラッグ&ドロップより早いので
Q、弟くんはシステム的にはめるしか勝ち目ないのか……
A、きっとそんな面白くない戦い方はしない……と信じよう
Q、THEシリーズやたら食い込んでくるな
A、ちょっとした裏話がありましてね。むしろMOH側のキャラより向こうのキャラの方が充実してるんですよ
ブックマーク、pt評価をよろしくお願いします。
次回は視点が主人公に戻るだろうから早く書けそう。





