prologue
初めまして!
黒川真琴と言います。
初めて、なろう!に投稿するので
至らないところも多いと思いますが
暖かく読み進めて欲しいです。
また、軽くファンタジーやバトル、
過去と未来を行き来する可能性がありますが
楽しんで読んで下さい!
それでは記憶の欠片探しに
旅へと出かけましょう。
【ごめんね…僕もう生きていられないみたい。
あいつに最後までいいようにされて終わりみたい。
ごめん…××には迷惑ばっかりかけて…
でも、もうこれでおしまい…バイバイ。
俺の唯一の友達…】
誰かがそんな未送信メールを残し、
誰かがそれを見つけて涙した。
そして、ある一つの願いを託して
朽ちていった…。
この物語は
そんな朽ちた世界、
夢も希望も消え失せた世界で幕を開ける。
2117年。
ここは渋谷…らしかった場所。
「らしかった」と言葉を濁すのは、
比喩や強調をしたいわけではなく、
今ではその原型をとどめておらず
言葉を濁すしかないからだ。
昔…ちょうど100年前は、
「若者の街」と呼ばれており、
すごく栄えていて、
賑やかだったようだが、
そんな様子だった頃のことなんて
もう思い出せないほどに朽ち放てていた。
今ではこの街は
ホームレス-まーこんな時代、珍しくないのだがー
の巣窟だった。
俺もその1人…。
名前もなくただ、
誰かに産み落とされ捨てられ、
毛布にくるまっていたところを
誰かに見つけられ育てられ、
捨てられた。
こんな境遇の奴らはゴロゴロいるから
別に気にもならないし、哀れみもいらない。
そんなことを思う暇があるなら
…食料をください。