ぼちぼち会社に行く準備
あぁどうも(^_^;)作者です。
私のことは気にせずほんへへ、どうぞ
時間が戻った。信じられなかった。
いやはやまさかタイムリープマシンを完成させたわけではあるまい。
ということは残された可能性は一つ。
「私……、魔法少女になっちゃった。」
いや、何も少女に限る話ではないか。
その実、鏡に映る俺の姿はフリルのドレスを着た美少女でもローブをかぶったばあさんでもなく、パンツ一丁の冴えないおっさんなのだった。
「ふ、ふはははは。」
我ながら今度こそタイムリープマシンを完成させたような奴の笑い方だな。
笑いが収まらない。なので電話でこの気持ちを伝えることにした。
「もしもし我々はついにタイムリープを成功させた……」
画面が真っ黒なままのスマホは無論誰にもつながっているわけではなかったが。
とりあえずそのままごろごろしてたらまたも十二時になっていたので俺はまた時間を遡り、夢の世界へ舞い戻るのであった。
おはようございます。どうも俺です。
そんなわけでぐっすり眠ったわけだがどうやらこの能力今日より前には戻れないようだ。
今日。つまりは俺の誕生日。能力で遡れるのはここが限界。
できることなら高校あたりからやり直したかった。
とりあえず会社に行こう。会社でぼちぼち魔法のテストをしていこう。
ニチアサタイムの少女達が裸足で逃げ出す華麗な「変身」で着替えると俺は車に乗り込んだ。
が、そこで思い立って自転車に乗り換えた。
案外健康志向なのだ俺は。すでに突き出た三段腹はもう手遅れかもしれないが。
いや、実際は健康に気を使っての自転車というわけではない。
何年も前に買って数回の乗車を経た上で置物とかしていたそいつが少し不憫に思えただけだ。
もしかするとこいつぁ心の魔法ってやつかもしれん。
あほぅ、そんなことあってたまるか。
俺は自転車にまたがると、ブルンと一声よたよた会社へ進んで行くのだった。
……そういえば俺、自転車乗れないんだった。
どうでしたでせうか。私はお腹がすきました。