再会の約束
3話
城での修行を続けそろそろ一年経とうとしていた。
勇者4人は着々と力をつけ今では兵士団長すら圧倒する程だ。
残念ながら俺は4人に比べて才能に恵まれず、兵士団長には足元も及ばない
やはり体格差や、あまり重いものが持てないことが響いているみたいだ、実際の所元の世界より重いものが持てる、異世界召喚において能力が底上げされているらしいのだが…
やはりこの体型で浪漫を求めて両手剣なんて使っているからだろうか、剣を振ると言うより剣に振られているなんて兵士団長にからかわれたりもした。
どうにか両手剣を扱えるようにしたいと、アビルドに訪ねたところ質量軽減と呼ばれる魔法があり、それを習得した。両手剣は重さで叩き切ることを主体にしているので当たる寸前に魔法を解き本来の質量でぶつける様にしている。それでやっと副団長と互角もしくは俺の方が弱い位だ。魔法で言うと初期魔法のファイアボールが使えるくらいであとは特にない。
「スバル!」
唐突に後ろから呼びかけられた。
「オッス、第二王子仕事はいいのか?」
「はは、痛い所をつくね第二王子じゃなくてアレクセイって呼んで欲しいんだけどな」
アレクセイはこの国の第二王子だアレクシアの兄に当たる。
会う度に飯に誘ってくれたり遊びに連れてってくれたりする良い奴だ、たまに顔を背け赤くしている時があるが頻繁に風邪をひくのだろうか体調管理も仕事のうちだろうに。
「んで何の様だ?仕事手伝えってか?」
「あぁ、いやこれから兵士団全員に伝えるつもりの話だったんだけど、まずスバルに話そうか」
勇者抜きで兵士団だけにか、勇者に知られたくない事か、明日見送り式だし、ちなみに俺は残って兵士団での修行を続けようと思う、足でまといになりそうだしな。
「城下町で怪しい男達が彷徨いているって話があってね、姉さん、いや第一王女の誘拐が計画されてるって話があったばかりだし、警備を増員しようかと思ってね」
第一王女、アルサリスさんか、第二王女のアレクシアと違い、美しい銀髪で俺と居る時に、アレクシアに「私より姉妹に見えますわね」と言われた程だ、ちなみにアレクシアは金髪だ。因みにこの王家、『ア』から始まる名前が異常に多い。
「それで、旅たつ勇者に心配は掛けたく無いので、兵士団だけに…か?」
「その通り、スバルは頭の回転早いね」
「舐めんなこれでも18歳だ」
「見た目は12歳位だけどね」
「言うな虚しくなる」
「まぁ、話変わるけど明日の夜君の部屋に行っていいかな?」
なんでこの非常時に遊びに来んねん警護固めろよ
「まぁ、いいけどちゃんと仕事しろよ?」
「分かってるって、それじゃあね」
そう言ってアレクセイは兵舎の奥に向かっていった。
それじゃあ俺は俺の仕事の続きしますか、そうしてフリフリスカートの裾を翻し城に向かって歩き出した。
ん、スカートについて気になるのか恥ずかしいが少し語ろうか、
5ヶ月くらい経ったあたりの時
第二王子権限で半ば無理やりスカートを履かせられた、その時のみんなの笑いを堪える顔が忘れられん強くなったら一泡吹かせてやる。
「お、尾白井」
「おぉ、篝火か、遂に明日だな」
「そうだな、いよいよ魔王城に向けて冒険する事になるな、ここを離れるのは少し悲しいけどな」
俺は真剣な表情で
「篝火、死ぬなよ生きて帰ってこい」
「いきなりどうしたよ、まぁ死ぬ気は更々無いさ、お前のフリフリ見られなくなるからな」
「茶化すな、約束だぞ5人で帰ろうぜ」
「あぁ、お前も死ぬなよ尾白井」
そうして別れた