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夢物語。
ただ信じていた。
いや、それすらも無かった。
当たり前の様に、信じる、帰ってくる、そんなことを意識すらしていなかった。
それは、息をしている事ぐらい、友人がいる事ぐらい、存在している事ぐらい、自然だったのだ。
また会える。それは幻想だった。
そんな幻想に縋っていたい。
現実はいつまでもどこまでも非情だ。
思い入れなんて無い。情すらも無い。
仲が良い訳じゃ無い。
それはまるで夢の様で、その綺麗な顔を見ていたくなくて。
目を逸らした。周りは泣いている。
私は、涙を流すことは無かった。
泣きたかった、泣きたかった、泣きたい。
それでも泣けないのは。
私が冷血であるからか。それともただの義務感なのか。
目を、それから逸らしてしまったからか。
この感覚に永遠に慣れる事はないだろう。
異物を押し込まれたような、嫌な吐き気。
その感覚は、私に、
死を実感させる様だった。
(冷血?何とでも言え。)
(人並みに悲しむこともできない私を、いっそ笑って。)




