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半幼馴染のくまおくんと桐子ちゃん  作者: しゃろんぱ


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告白 5

最初に書いたように、これが初めての投稿になります。おしまいまで書けたのでわざわざ少しづつ掲載しなくても全部出しちゃえばいいかな、と、気が付いた。ので、全部掲載いたします。前倒しで。

下を向いて黙々とお昼ご飯に専念する私をじーっと見る視線を感じる。


「なんとなく、推測でわかるけど。言いたくないのなら、まあいいけど。今朝、拓海と一緒にいた女の子、良く見えなかったけど、桐子ちゃんだったんだよね。あの時間に拓海が通学してるってことが珍しかったからびっくりして声かけようとしたけど、そこの無礼者に止められた。なんか拓海の雰囲気怖かったから近寄るつもりもなかったけど。」


須藤先輩の最後の言葉に『拓海君、やっぱり機嫌が悪かったんだ。』無理やり一緒に学校に行ったからなのかも。私と一緒にいるところみられるのが嫌だったとか。知らない間に彼女ができてて、勘違いされるのが嫌だったとか。考えがどんどんと悪い方に向いていく。


そんな私の葛藤を知ってか知らずか、そのまま須藤先輩が続ける。


「美咲があそこまで必死になったってことは、付き合ってるわけじゃない。拓海も彼女いる風でもないし。。。。。桐子ちゃんは拓海のことが好き?」


ぶわーっと顔に血液が集まるのを感じる。彼女、いないんだ、とほっとしたけれど、そんなことも関係なくなるくらい、的を射た推測。なんか、もう、大当たりです!!って宣言して、頭上でくす玉が割れてお祝いの紙吹雪が舞ってるくらいにはっきりとわかる反応をしてしまった。ごまかしても仕方がない。


「はい、その通りです。」


女は度胸。もう、認めてしまえ。と答えてしまった。そんな私を見て、美咲が


「吉蔵、くま、じゃない、水沢先輩と仲いいんでしょ?先輩の好きな人って知って・・・」


と最後まで聞く前に


「その質問って、僕にするべきものではないんじゃない?僕のことじゃないよね。ほかの人に好きな人がいるかいないか、そんなこと知ってても、知らなくても答えないよ。」


あまりにも正当な答えで、須藤先輩の人柄を感じてしまった。人気があるわけだ。顔も性格もイケメン。と感動していたら、


「なんか、かっこよさげなこと言ってるけど、興味本位で桐子のこと聞きたがったでしょ。そういう事も気にしないでドーンと構えてるくらいになったら、その偉そうな言い方も納得いくんだけどね。」


「僕、好奇心旺盛だから。お前が馬鹿呼ばわりしたことを謝らせればよかっただけだったのに、3人でいるし。それに、桐子ちゃん本人にちゃんと聞いたでしょ?お前ひとりで来てたら謝らせてお終いだった。」


なんだか二人で言葉の応酬が始まり、それを聞いていたら緊張がほどけて、やっとご飯を食べている気がしてきた。聞いたってよりは誘導尋問的な感じがかなりあったけど。確かに私も認めたし。でも、美咲一人で行かせていれば、私は自白しないで済んだってこと?


美咲が


「このこと水沢先輩には・・」


「言わねーよ。そんなの桐子ちゃんに失礼だろ。」


二人の話を聞いていた奈々が


「なんか、須藤先輩って思ってたよりずっと大人で男前なんですね。まあ、美咲も女前だから血筋なのかな。学校で見かける先輩、もっとチャラっとしてるのかと思ってました。」


と言う。それを聞いて吹き出す美咲。「チャラ男!!!ハハハー、お腹痛い。」とツボにはまったのか笑い続ける。須藤先輩は私と奈々を見て


「二人が美咲の友達になってくれたのは、こいつにとって本当にラッキーなことだったんだな。こいつ、自分の性格のせいでもあるけど、俺のせいで結構苦労してきたから。ありがとう。」


「一応、迷惑をかけてたっていう認識はちゃんとあったんだね。」


とふざけた風に返事をする。あ、照れてる。美咲かわいい。自分の従兄妹との関係と比べるとずっと近くて仲のいい二人を見ていて少しばかりうらやましくも思われる。従兄妹というよりすごく仲のいい兄妹みたいな関係だと思う。自分と拓海君の関係はここまで仲良くはないのかもしれないけれど、普通の友達よりは親しい関係だと自分では思っている。


拓海君はどう思ってるんだろう。妹とか思われてたら泣く。


「須藤先輩、拓海君と勉強友達だって美咲から聞いたんです。拓海君からそのこと聞いたことなかったからびっくりしたんだけど。今朝、そのことを話題に出したら拓海君ちょっと不機嫌になったのかもしれない。話を打ち切られてしまったし。知られたくないことだったのかな、って、ちょっと気になってしまって。」


「うーん、別に秘密にしてるとかそういう気は俺的には全くなかったからそいつにも話したんだよね、桐子ちゃんが拓海とお隣さんだって聞いたことあるから。世間は狭い、的な感じの会話だったんだけど。まあ、ねぇ、うん。そうだね。そうか。うん。」


となんだかわけのわからないことを一人で言い出して


「せっかくだから連絡先交換しない?”吉蔵”って名前で。本名入れて置くと万が一の時に面倒になる可能性があるから。お前が付けたあだ名も役に立つよ。」


と美咲を見て笑う。


確かに、大人気の須藤先輩の名前が私のスマホに表示されたところを誰かに見られたりしたら大変なことになる可能性がかなりある。先輩、気が利く。


「桐子ちゃんの表示はきーちゃんにしていい?」


「あ、どんなでもかまいません。美咲の友人Kとかでもいいです。」


「奈々ちゃんも連絡先交換しようか?」


と楽しそうに話を聞きながらご飯を食べていた奈々を振り返って聞いた須藤先輩に


「私は結構です。」


奈々、塩対応。


「はっはー!断られてやんの。ざまー!!」


私も断るべきだったんだろうか。


「拓海君、無理するときとかあるし、今年受験で大変だと思うのでもし先輩が気が付いたこととかあってお隣の私に出来そうなことがあれば助けてあげたいから、その時はお願いします。干渉したいわけじゃないけど、心配にはなるから。最近あまり会わなくなったし。」


「桐子ちゃん、本当に拓海のことが大事なんだね。いいねぇ。」


なんだかほのぼのと私抜きで3人で会話を始めていたたまれなくなり、残りのお弁当を黙々と食べ終えた。人のコイバナを肴にするのって楽しいけど、自分のこととなると結構恥ずかしい。


「じゃあ、また。学校では絡まないように気を付けるから。仲良くしてね。」


須藤先輩の、もてすぎるイケメンの苦労を垣間見た。親しい周りの人に危害が及ばないように、と気を使わないといけないって精神的にもつらいだろうな。

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