朝日は必ず昇り
朝日は必ず昇り 僕らを大人にする
そう
あの日だって……ー
“あの人の膝の上は僕の特等席でした”
ちょこんと僕を座らして,お喋りな僕の話をしっかり聞いてくれて
太陽みたいな笑顔で...
“お義父さん...”
何で忘れようとしてたんだろう...
無理矢理?
それとも...それとも何か別の理由が
“...水木...サン...”
悲しい涙流せど
あなたは笑っている
必ず今も...ー
“水木...”
気付けば貴方の背も俺より小さくなってたっけ
多分...きっと...
自分より小さく...細くなっていく
あなたの姿が...
あなたの姿を見るのが
嫌だったンだ
分かってたから... 【人間は何時か死ぬ】
次第に何かと言い訳を付けては
あなたから離れようと
逃げようとしてました
“...お義父..さん...?.”
分かってたんだ...
いつか...
いつかは“その日”が来るって事を
あなたが居て当たり前だったのを...
突然全て粉々に壊し
“その日”はやってきた
“...水木...サン...?”
なんで?
何時もみたいに頭撫でてくれないの
名前呼んでくれないの
“...水木...ッ”
冷たく優しい穏やかな表情で永眠っている
あなたは最愛の人
笑顔で......
““お出て,鬼太郎””
なんで,なんで最期まで...
“お義父さん”
悲しい涙流せど
あなたは笑っている
必ず 今も
ふと彼の煙草を手に取る
よく吸ってたなあの人...
“......ー”
箱から1本取り出し口に咥える
彼の真似をしマッチで火を付け
煙草を吹かす
“ハハ...どうせ“お前にはまだ煙草は早い”とか”
“煙草1本頂戴って言っても”
“ヤだね”なんて
笑って言うんだろうナ
煙を遠くへ吐き
“彼”の顔を思い出している
やっぱり“彼”の表情は
“笑っていた”