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Part2:苦悩

前話より、(るな)以外の視点も導入していますが、特にことわりが無い場合は「るな視点」だと思ってください。

***るな視点***


夢から目覚めた私は、涙を流しながら黒羽に連絡を取った。黒羽はすぐに家を抜け出して、私の部屋に上がってきた。電気ひとつ点けることなく、また、音ひとつ立てることもなく。


「どうした?そんなに泣くとは珍しいな。悪夢でも見たのか?…図星か。」

「うん…どうやら私、処刑されたみたいなの。みんな私を慕ってくれたはずなのに…。それに、あまりにも生々しすぎて…。今から振り返っても吐き気がする。」

「…それを言ったら、俺だって、仲間を皆殺しにされる夢を見た。自分だけこの力があったから生き延びた。正直、罪悪感は半端ないな。」

「…。」

「でも、夢は夢、今は今。るなだってここに生きている。それに、俺だって、仲間がいるじゃないか、ここに。」

「そう…だよね…。」

「落ち着いてきた?」


私はこくりと頷いた。疲れていたからか、いつの間にか黒羽の膝の上で眠りに落ちていた。その後は何の夢も見なかった。




夕方、リンと通話が繋がった。私と黒羽は、それぞれが見た夢を話した。

「…で、黒羽を呼んだの。」

「そうそう、その後、急にるなが倒れ込んできてさ、どうしたかと思ったら普通に寝てたんだよね〜。」

『へ〜。で…何も起きなかった?』

「「…んなわけ!」」


私達は同時に叫んで顔を見合わせた。心なしか顔が火照って見えた。向こうからリンの笑い声が聞こえてきた。

『冗談だよ。これで和んだ?』

「…あぁ、おかげさまでな。」

『いや〜そういえばね、実を言うとね、ここ最近、同じような夢を僕も見てるんだよね〜。でさ、本当に自分の前世じゃないかって思ったんだよ。根拠は3つあるってさ…』


リンの説明は案の定よく分からなかったが、黒羽は納得したみたいだった。

「とにかく、私達3人は夢を通じて前世の自分の記憶を見ている、と言っても過言じゃないってこと?」


ツーツーツー。

「リン?お〜い?リン〜?」




***リン視点***


僕の心には葛藤があった。というのも、夢の最後に信じたくないものを見てしまったことに気づいてしまったのだ。それは、黒羽が見た夢を、すぐ近くの山の上から見下ろしていたものだった。


崖の上には猫耳の軍団がいた。崖の下には、その敵と(おぼ)しき軍団がいたが、そちらは遠すぎてよく見えなかった。そして、猫耳の軍団から、光の球が大量に放たれたのだった。


その光景を見た時ははただの戦いだと思った。しかし、黒羽の話を聞くと、崖の下の軍団に黒羽がいたことになる。


ーーつまり、るなと黒羽は、前世は敵同士だった…?そして僕も、2人と会っていた…?


「もし、2人がこれを知ったら…?前世の記憶が現代に影響を与えるとしたら…?僕たちはどうなるっていうの…?」


そして僕は、無意識のうちに、一方的にオンラインの接続を切ってしまったのだった。

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