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Part3:日本人アニメ化現象

今回は夏休み特典で長さを3.5倍にしました!


やっぱ戦闘シーンって長くなりますよね…。今回は戦闘ってほどじゃないですけど。

ーー昨日は悪夢を見たけれど、今日はどうかしら。まさか、前世の私が死んでいるから、もう二度と夢を見れないとかじゃ…。


そんなことを思っていたら、いつのまにか眠りに落ちていた。


ーーこれは…。前世の私がまだ捕まっていなかった時の記憶かな?良かった、また夢で記憶を覗けた!


私は盗賊に襲われていた。多勢に無勢、既に絶体絶命の危機と言っても過言では無かった。まぁ、私は処刑台で死ぬのだから、ここは生き延びると分かっているのだけれど。

「"衛星面紗(サテライト・ベール)"!みんな、逃げますわよ!」

「「「「「はい!!」」」」」


月光が盗賊たちの顔の周りを周回して弾けた。初めて見る、光の球を大量発生させる以外の使い道。それに見入っていたら、目が覚めた。




そして、私が異変に気づいたのは、そんな"とても静かな朝"のことだった。


ーーそういえば、今日は両親とも出張で居ないんだった。いつも朝食を一人で食べているみたいだし、黒羽も呼んじゃおっかな。


そう、黒羽の携帯に電話をかけた時だった。

「おっはよ〜黒羽!良かったら今日の…」

『るなは大丈夫か!みんな身体に異変が起きているみたいだぞ!』

「えっ…?異変って…?」


ふと鏡を見てみる。そこには、夢で見た前世の私のような、紅い髪と瞳をした猫耳の少女が写っていた。

「ふぇっ!?何があったのこれ!?ちょっと待って、黒羽こっちに来てくれる?」

『分かった、すぐに行く。』


ーー勢いで呼んでしまった。けど、私に何が起きたの…?


数分後、白に近い銀髪で水色の瞳をした少年が我が家のリビングにやってきた。

「…何度も聞くけど、本当に黒羽?」

「そうだと言っているだろう。2人しか知らない事だって話せるしな。ほら、昨日の明け方にるなが俺に泣きついて…」

「あーっ!もう!その話は蒸し返さないって言ってたじゃない!」


不意に少年…いや、黒羽が顔を近づけてきた。美形…。確かによく見たら黒羽とそっくりだ。

「…これで信じた?」

「…うん。」


無言のまま2人分の朝食をテーブルに運び、テレビをつけた。


『先ほどからお伝えしています通り、今朝3時頃から多くの日本国民に、"髪の毛の色や長さが急変する"、"瞳の色が急変する"、などの症状が起きています。警視庁および各都道府県の警察は同時多発型の大型テロの方向で捜査を進めています。』


「本当に、みんなこうなっちゃっているんだ…。」

「俺も、さっき知った。リンにも連絡を取ってたけど、どうやら目が青くなったらしい。あとは、髪が伸びて顔立ちが女の子みたくなっただけだってさ。」


『…ここで速報が入りました。先ほど、総理が緊急で記者会見を開き、緊急事態宣言を発表しました。この宣言によりますと、今後しばらく、学校等における容姿規定を全て停止するとのことです。また、総理は会見にて、捜査をより正確にするため散髪や染色を控えていただきたい、と、自身のピンク色の髪もそのままにすると述べながら、繰り返し強調していました。なお、皇室の方々は本件の影響を受けていないようです。』


「えっ…!首相すんごいギャルっぽいオジサンになっちゃってる…!」

「オジサンって思ってても言うもんじゃないぞ。確かに、リンは顔が可愛くなったって言ってたけど、映像に映っているみんなは髪と目だけだよね…。あと、映像を見る限りは、誰も耳や尻尾まではついていないみたいだ。」




その夜。私は人通りの少ない、駅の近くの暗い通りを歩いていた。この容姿にも慣れて来た。今日は塾があったから、2人だけで作業してもらっている。山積みの作業を任せっきりにするのもなんだし、早く帰らなくちゃ。


ーーまったく、よりにもよって、なんで電車に乗ってまで遠くの塾に通わなくちゃいけないのよ。作業時間が減っちゃうじゃない…。


不意に、後ろから声がした。

「"火牛猛進"」

「…!?」


振り返ると、火を纏った橙髪の男がこちらに向かって突進してきていた。間一髪で避けると、男はブロック塀に激突した。

「大丈夫ですか〜…って、安易に話しかけちゃいけないタイプの人だよね…これ。」


一歩、二歩、この男がダウンしている間に静かに下がる。男が顔を上げた。

「くっ…!避けられたか…!次で仕留める!」


ーー嘘でしょ!?あんな激突の仕方をしておいて、立ち上がるなんて…。

「もういっちょ!"火牛猛進"」


再び男が火を纏った。ここは逃げ…。


いや、さっきので分かった。この不審者は直線的にしか動けない。でなければ壁にぶつかったりはしないはずだ。でも、直線的になら猛スピードで動ける。走って逃げても無意味だ。ここは…。

「敢えて構えて横に避ける!」


後ろでドカン!という音がした。電柱にぶつかったらしい。けど…

「やっぱり…起き上がるよね…。」

「この距離じゃ…避けれまい!」


その通りだ。さっきは何歩か下がったから構えられたけど、今回は目の前…!また突進されたら避けられない。


ーーそういえば、この男はラノベみたく言葉で技を発動していた。ってことは、昨日の夢の私のあの言葉は…。

「お願い!"衛星面紗(サテライト・ベール)"!」


月光が自分の手元じゃなくて、不審者男の周りに集まって…炸裂した。昨日の夢で見た通りだった。

「今だ!」

「何だこれは!?何も見えない…!」


私は一目散に走り出した。無事に電車に乗って、家にたどり着くことができた。

「あ〜疲れた…。」




「逃しちゃったんですか、先輩?」

「その声は…スピカか。」

「最年長とあろう者が情けないですね。まぁ良いです。私が追いますから。」

「悪いなぁいつもいつも。俺より役に立っているんだし、いっそ、序列でも変えてもらった方が良いか?……………あれ?またいない。ほんっと、いつも急にいなくなるんだよな。」


一方、スピカはというと…

「見失っちゃいましたか…。でも良いです。最寄駅を見つけてやりましたから…!」




翌日は休みの日だったから、黒羽とお出かけをしていた。


暑さにバテそうな私を見て、電車に乗る前にカフェにでも寄ろうと提案してくれた。さすが黒羽、気が利くぅ!と思っていると、背後から女性に呼び止められた。

「あら。お嬢さん、お久しぶりね。」


振り向くと、オレンジ色のストレートな髪をした女性が立っていた。美人さんだ…けど、知らない人だ。

「えっと…誰ですか、貴女。」

「あっそうね。この姿の私は見ていないんでしたね。歩きながら話しましょう。」


ーー黒羽が押し黙っていたけど、何か問題でもあるのかな。


3人で通りを歩き出した。しばらくして、不意に黒羽が手を引っ張って来た。

「…!…こっちへ行こう。」

「えっと…そちらに何かあるんですか?」

「そうだよ黒羽!こんな狭い路地に…ちょっと待ってよ!」


黒羽がぐいぐい進んでいくので、追いつけるように早足で歩いた。すると、黒羽がいきなり振り向いた。

「"長手"」

「きゃっ!?」

「ちょっと黒羽!やめな…さい!」


私の手が黒羽の頬に叩きつけられ、パァァァァァン!という音が路地にこだました。


私はその勢いで思いっきり黒羽を突き飛ばした。黒羽は咄嗟(とっさ)に月光を鎧に使って着地したが、その間に女性は居なくなっていた。


「るな!何をするんだ!あとちょっとで…」

「何はともあれ、女性を傷つけちゃダメ!」

「あのな、俺が束縛しなければ、明らかに傷つけられていたのはるなだったからな。さっきの女、なんで今日は女なのかは知らないが、明らかに昨日の夜にるなを襲った男と同一人物だったんじゃないか?」

「どうしてそう言い切れるのよ?」

「特徴を見れば一目瞭然、昨日の夜るなが話してくれた男と同じオレンジの髪をしてたじゃないか。第一、どうして彼女は、後ろ姿だけで、赤髪で猫耳をしているってだけで、るなって気づいたのさ?逆ナン目的なら1人でいる男にしか話しかけないはずじゃないか。」

「それは…」

「昨日の朝以降、るなと喋ったってことだよな?なのに、るなは知らないって顔をした。昨日会った中で、オレンジの髪をした人を他に思い出せるか?」


…。黒羽の言うことはもっともだ。


黒羽が手を伸ばしてきたので引っ張ってあげた。すると、黒羽は起き上がってまた屈み込んだ。

「何よ!人が起こしてあげたってんのに…」

「るな!これを見て!さっきの女が落としていった写真だ。なんか若いな。逃げられたけど、足取りを掴んでやった…!」


しかし、家に帰ると、集合写真が黒いシルエットに変わっていた。…昨日の男の部分を除いて。

「何…この写真…。」


それを気にも留めていない黒羽がテレビをつけていたが、その音すら耳にあまり入らぬほどだった。

『今回の…現象に伴って…()…昨日も被害…被害者はいずれも…という特徴が…捜査を…』

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