第96話 『花』の操者
『花』の操者……。
どんな能力なんだ……?
考えてると、敵は俺に斬りかかってくる。
結構素早い。
俺はその斬撃を刀で防ぐ。
すると、赤色の花が俺の顔の前に現れる。
その瞬間、その花が爆発した。
敵は俺から離れて、俺はその場から離れる。
結構顔にダメージが……。
血は出てないみたいだけど……。
「危ないです!」
マユの声と同時に、誰かが俺を横から押す。
マユだ。
すると、敵がマユに向かって斬りかかっていた。
マユは敵の斬撃を躱し、敵の両腕を掴む。
そして敵の腹を蹴り上げる。
上に吹っ飛んだ敵をマユは追いかける。
そして敵を何度も殴る。
敵もすぐに体勢を立て直して、マユに攻撃する。
……マユってこういう攻撃できるんだ……。
こういうのってルイナのほうが得意と思うんだけど……。
そう思って二人を見てたら、キイラもその戦いに混じる。
マユとキイラを相手にしてる敵。
まぁまぁ強いな。
「……あいつ、なんなの……?」
隣りにいるルイナがそうつぶやく。
「なに……、あの動き……」
動き?
敵の動きが何かおかしいのかな?
「どうした? ルイナ」
「いや、動きが独特というか……、しかも、あの動きについていけてるマユとキイラもすごい……」
そんなに独特か……?
俺は殴り合いとか向いてないからわかんないけど。
でもルイナがビビってるくらいだからそうとう独特なんだろうな……。
「どっちにしろ、今回は俺に向いてねぇじゃねぇかよ」
舌打ちするセトオギロ。
確かに、なんかセトオギロには向いてなさそう。
「しかも、マユとキイラのやつが戦ってるし」
確かに。
「でも、マユとキイラでも互角だよね。私たちも手伝ったほうがいいと思うんだけど……、多分、私じゃかえって足手まといになりそう……。動きが読めないし……」
本当にルイナでも読めないのか。
じゃあ俺じゃ無理だ。
だからってここでただ黙って見るのも嫌だな……。
マユもキイラもあんまり武器を使ってない。
殴ったり蹴ったりしてる。
俺の技は炎を出したりするから、マユとキイラも巻き込むことになる。
本当にどうすればいいんだ……?
「――暇してるみたいだね」
俺の後ろから男の声がする。
なんかどっかで聞いたことある気がする……。
俺は振り向く。
すると、そこには左手の甲に『地』と刻まれた男がいた。
ルイナとセトオギロはものすごく驚いてる。
俺はそいつの顔より左手を見ていたから、二人よりあとに驚いた。
左手の甲に文字が刻まれてるのに、右頬には紋様がない。
しかもこいつ、ラーサ……?




