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第93話 昔会ったことある?

 「あの、アシト……」


 後ろから話しかけてくるルイナ。

 今俺は皿洗い中。


 いつもは母さんがやってくれるんだけど、なんかさっき母さんが外に出た。

 『しばらく帰らない』って言ってたけど、どこに行ったんだろう……。


 だから俺が皿洗ってる。


 「どうした?」

 「いや、変なこと言うんだけどさ……」


 変なこと?

 気になるな……。


 「……やっぱりいいや。ありがと」

 「いや、めっちゃ気になるんだけど! そこまで言ったら言おう!?」

 「……でも本当に変なことだし……」

 「言ってみ?」

 「アシトってさ……、昔……、この世界にいた?」


 !?

 バレた……?


 「や、やっぱり変だよね! ごめん! 忘れて!」


 ルイナは俺に軽く頭を下げてどこかに行った。


 なんでわかるんだ……?

 俺なんかルイナに言ったっけ?


 それとも母さんが教えた?


 いや、それは考えられないな……。


 母さんは俺に忠告してくれたもんな。

 『転生してきたってバレたら嫌われるから気をつけろ』みたいな感じで。


 だとしたら俺嫌われるの!?

 俺のことを理解してくれるルイナに嫌われるの!?


 それはめっちゃ嫌なんだけど!


 「ムー?」


 皿洗い中の手が止まってる俺の左肩にムルノが乗ってくる。

 かわいい。


 いや、癒やされてる場合じゃねぇ。

 今は焦ったほうがいいんだ。


 「ムルノ……俺……、どうすればいいかな……?」


 ムルノに質問する俺。

 そして皿洗いを続けようとした。


 「――あの女、記憶を取り戻したみたいだね」


 ? あれ?

 今なんか左から女の子の声が聞こえた気がする……。


 「ここだよ、ご主人様」


 やっぱり女の子の声だ!

 しかも結構かわいい声!


 左を見る。

 誰もいない。


 「ここ! ……まさか、まだ私のこと思い出せてないの?」


 あれ?

 もしかして………この声って……。


 俺はムルノを見る。


 「やっと見てくれた!」


 うん、やっぱりムルノだ。

 ムルノが喋ってた。


 ……って、ムルノ喋れるの!?

 今まで『ムー』とかしか言わなかったのに!


 しかもめっちゃかわいい声!


 「ご主人様に話しかけるの久しぶりだね! いやー、ご主人様が帰ってきてよかったよー! おかえりなさい!」


 待って、まだ頭が追いつかない。


 「ご主人様とまた遊びたい! かくれんぼしようよ! この世界もだいぶ慣れたでしょ?」

 「お前……、本当にムルノか?」

 「うん!」

 「なんでさっきから俺のこと『ご主人様』って言ってるんだ……?」

 「昔みたいに『アシト』って呼んだほうがいい? でもそう呼ぶとキトナに怒られるんだよね」


 ムルノ……。

 お前こんなにかわいい声してたのか……。

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