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第78話 操者が二人

 操者(オペラトルス)が……二人……!


 「鬼も毒に慣れるの、早いね」


 ……なんだ……この状況……!


 「いやいや、めっちゃ弱いよ? 軽い毒でめっちゃ苦しんでるし」

 「お前の毒は誰でも苦しむよ」


 男は女のそばに近づく。

 ルイナは女に攻撃するのをやめていて、様子をうかがってるようだ。


 「どうする? 俺も手助けした方がいいか?」

 「その必要ないと思うけどねー……。じゃあ、あのネコ殺しといて。相性悪いみたいだから」

 「わかった。……綺麗な黒色のネコだ」


 男はルイナ見てニヤリと笑う。


 ……って、俺は何をしてるんだ……。

 早くあいつらに攻撃しなくちゃ……。 


 「僕の()に似てる」


 男が言い終わったとき、光が消えた。

 辺りは真っ暗になり、数センチ先も見えない。


 目が慣れるのに時間がかかりそうだ。


 ……いや、時間なんてねぇんだょ!

 待ってたら殺されちまう!


 ……俺の炎で少しは明るくなるか……?


 俺は二本の刀を抜く。


 「剣炎(ソードフレイム)!」


 刀身が炎になった。

 多分。


 だって、全然明るくならない。

 ただ熱が伝わってくるだけ。


 「そのくらいの炎で俺の闇をしのげると思ったか?」


 男の声が聞こえる。


 視覚に頼っちゃダメってことか……。

 気配で攻撃するのか?


 攻撃はできなくても、防御くらいはできる、きっと。

 いや、攻撃しないと意味ないか。


 俺の後ろから気配を感じた。


 俺は急いで振り向き、刀を横に一振りする。

 何かに当たった感触はない。


 ……剣炎(ソードフレイム)にしてるから当たり前か。

 刀身に触れたら全部蒸発しちゃうし。


 だとしても、ダメージを与えたようには見えないな……。


 気配を感じるの、あんまり得意じゃないんだよな……。


 そう思ってたら、俺の右肩に鋭い痛みが走る。

 刀で斬られたみたいな感じ。


 あんまり痛くない。


 これくらいならまだ刀は持てそ――


 「――!」


 突然、右手で刀が握れなくなった。

 右腕に力が全く入らない。


 ……毒か。

 今の斬撃、あの女がやったのか。


 だとしたら参ったな……。


 「――グァッ!」


 俺の後ろで声がする。

 男の声だ。


 何が起きたのか全くわからない。


 「ヴッ!」


 今度は女の声。

 マジで何が起きたのかわからない。


 しばらくすると、辺りが明るくなる。

 もとの景色に戻った。


 そして、俺の目の前には左腕に傷がある男と、腹に傷がある女がいた。


 そして、その近くには鎌を持っているセトオギロ。


 苦しそうなセトオギロ。

 めっちゃ息ハァハァしてる。


 こいつが助けてくれたのか。


 「俺の闇を……、よく……」

 「なめんじゃねぇよ、死神を」


 セトオギロは鎌を構える。


 「死神が暗闇に弱いわけねぇだろ」

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