第68話 出る方法
「そして貴様ら、どうやってここから出るつもりだ?」
キイラが刀を肩に担いで言う。
それを今考えてるんだけど……。
「黒発射炎でやるってのも手だけどな……。それじゃルイナたちが死ぬかもしれないからな」
「その『なんとかファイア』というものはどういうものか知らないが、ここから出るのはかなり難しい。七年経った今でも出れないからな」
七年か……。
それじゃ結構難しそうだ――
――って七年!?
めっちゃ長くない!?
え、なに!?
お前七年もここにいるの!?
「もと来た道をたどっても、また同じところに出る」
そうなんだ。
それより驚くことがあるからあんまり驚けない。
七年間、こいつ何食って行きてたの?
トルアキナ族でも食ってたのかな?
ここに食べれそうな草とかないし、絶対そうだ。
「あなたはその七年間、ずっとトルアキナ族を殺してきたんですか?」
唐突に訊くマユ。
逆にずっとトルアキナ族殺さなきゃ生きていけないでしょ……。
「まぁな、それじゃなきゃ生きていけないからな」
同じこと思ってるわ。
「『戦闘に関してはこちらが気にする必要はない』という考えで合っていますか?」
「貴様らの強さは知らんが、心配されるほど弱いとは思わない」
「そうですか。では――」
マユは高速移動で俺たちの前を通る。
そして、俺たちの耳元で囁いた。
「――死なないように、気をつけてください」
この言葉の意味を理解する前に、マユの姿が変わった。
マユから赤黒い光が放出される。
一秒も経たないうちにその光はやみ、俺はマユのいたところを見る。
そこにマユがはいなかった。
その代わり、赤黒くて大きいドラゴンかいた。
完全にファンタジーもので見るようなやつだ。
『―――――――――――――――』
そのドラゴンは翼で飛び、天井の近くまで行く。
そし口を大きく開けた。
……まさか……。
予想通り、ドラゴンの口からなんか出る。
光みたいなやつ。
絶対当たっちゃダメなやつだよね、これ!
「任せろ!」
キイラが俺の前に出る。
そして緑色の刀を一振りした。
いやいや、そんなの意味ないじゃん!
え、なに、光を斬ろうとしてるの!?
バカなの!?
俺は光に包まれた。
「いいんすか? アイツなんか行かせて」
右頬に紋様があり、左手の甲に『炎』と刻まれた男が、一人の男に訊く。
その男も右頬に紋様がある。
「アイツなんかより、俺の方がいいと思うんすけど」
「これでいいんだ。キトナの考えは予想できない。万一のことが起こったときはアイツの方がいい」
「そのキトナってやつ、そんなに強いんすか?」
「ああ、アイツより強い者はいない」
男は遠い場所を見つめながら言った。
『炎』と刻まれた男はため息をついて、自分の左手の甲を見た。




