第57話 ハナの家族か?
「やっぱりお前、ハナの家族か!?」
チルタは興奮気味に言う。
マユはその言葉に反応せず、ただチルタに斬りかかる。
「面白いな! 面白いな! どうだ!? どんな気分だ!? お前の家族が操者になった気分はさ! 教えろよ!」
……マジでいかれたやつだな……。
……俺も参戦しなきゃ……。
今の体力はどれくらい残ってるかな……?
黒発射炎をギリギリ使えるか、使えないか……。
でも今それを使うのは危ないな……。
マユは大丈夫だと思うけど、ルイナやセトオギロは死んじまう。
じゃあどうすればいい……?
……とりあえず、斬りかかって相手の行動パターンを覚えよう。
俺はチルタに斬りかかる。
チルタは俺を一瞬見て、目を細める。
その隙にマユがチルタの頭を刺そうとする。
チルタは再びマユの方を見て、マユの攻撃を躱そうとする。
そして、俺とチルタの間に岩の壁を出した。
こいつはなんでも岩で防ぐのか……?
俺にはあんまり通用しないけど。
俺は剣炎を使った刀で岩を切断する。
すると、岩は一瞬で蒸発する。
そのときのチルタは少し驚いて俺を見た。
そして一瞬で地面の中に沈んだ。
「岩を蒸発させたのか……」
チルタの声が聞こえる方向を見る。
十数メートル離れたところにチルタが立っていた。
「エレキより火力はあるな……」
……エレキ……?
ギターしか思いつかない……。
多分こいつの仲間か……。
そしてこの言い方だと、そのエレキとかいうやつは炎の操者か……?
「用心しねぇとな……。ここから本気でやるか」
出た。
アニメとかでよくあるシーン。
『ここから本気だ!』みたいなやつ。
だいたい死亡フラグだけど。
ってか実際に言うやついるんだ……。
恥ずかしくないのかな……?
「お前ら、気づいてたか?」
チルタはしゃがみ込み、右手の掌を地面につける。
「俺はまだ一回も技を使ってねぇぜ?」
……! まさか……!
「地砕!」
チルタが言うと同時に、俺の立っている地面が割れる。
そして粉々のなった。
下には大量のマグマ。
でも、これならさっきみたいに蒸発させれば―――
『アシト! ダメ!』
下に落ちると同時に、母さんの声が頭に響く。
『そのマグマに触らないで!』
え……?
混乱してたらルイナとセトオギロが俺を掴み、跳躍する。
そして俺がさっき包帯を巻いた場所まで行った。
「ほぅ、頭はいいみたいだな」
チルタが拍手をする。
「よくそのマグマに当たらなかったな。当たってたらヤバいことになってたぜ?」
「……へー、どういうふうにヤバいことが起こるのか興味があるな」
セトオギロが鎌を握りしめながら言う。
「じゃあ当たってみろよ。そうすればわかるぜ?」
だよな……教えてくれないよな……。
マジでどうなってたんだろう……。
「さっき言ったこと、もう忘れたのか?」
「俺は地の操者だぞ?」




