第42話 本気の修行……?
「みんな、おはよう!」
母さんがめっちゃ元気に言う。
今は午前三時。
まだ辺りは暗い。
今度は母さんに『新武器を試した場所に集合』って言われた。
しかもこの時間に。
めっちゃ眠い。
俺はそう思いながら歩いていた。
約束の場所まで行くと、ルイナ、セトオギロ、マユがいた。
母さんの姿はどこにもない。
「あ、アシトー!」
ルイナが俺に手を振る。
元気そうだな……。
「なんでそんなに元気なんだ……?」
「早起き気持ちいいじゃん!」
健康体だな……。
「お待たせー」
俺の後ろから母さんの声。
振り向くと、母さんがいた。
「じゃあ昨日言った通り、修行するよー」
母さんも元気そうだな……。
昨日『本気で修行する』って言ってたよな……。
どんなことするんだろう……?
「じゃ、気を付けてねー」
母さんは俺たちに手を振って言う。
なんで手振るんだ……?
母さんも一緒にやるんだよな……。
そう思ってたら、俺の前から母さんが消えた。
いや、母さんだけじゃない。
近くにあった木もなくなっている。
そして、俺は霧がかかっているところにいた。
薄暗く、辺りには変なのが転がっている。
死体か……。
そして俺はどこかの山にいるみたいだ。
母さん……こんな能力も使えるのか……。
『空間転移』ってやつかな……?
「アシト、お前の母さんの能力、すごすぎないか……?」
セトオギロが俺の後ろで言う。
振り向くとルイナ、セトオギロ、マユがいた。
こいつらも移動したのか。
「さぁ? 知らん」
「親の能力も知らねぇのか」
セトオギロは舌打ちをして、死体を見る。
そんなこと言われても……。
俺この世界に来たばっかだし……。
「……邪気……?」
マユが唐突に言い、短刀を握る。
久しぶりに聞いた気がする……『邪気』って単語。
「……ヤバいみたいだね」
ルイナもかまえる。
えっと……何がヤバいの……?
全然わからないんだけど……。
「……! アシト!」
ルイナが俺を見て叫ぶ。
……いや、俺の後ろを見てる……?
そう思ってたら、俺の背中に激痛が走る。
俺は吹っ飛んだ。
俺がいたところを見ると、刀を持った男がいた。
それで俺に斬りかかったのか……。
俺は背中に刀をかけているから、それのおかげで斬撃を防げた。
俺が体勢を立て直しているときに、ルイナがそいつに殴りかかる。
ルイナの拳を刀で防ぐ敵。
でもルイナの拳は無傷みたい。
「大丈夫か?」
セトオギロが俺の隣に立って言う。
「あ、ああ……」
「タハか……。こんなやつで修行できるのか……?」
セトオギロはそう言い、敵に向かった。
あいつタハなんだ……。




