第37話 新しい武器
数日後。
あのとき母さんと戦ったとき以来、特に修行みたいなやつはしてない。
ただ『自分の技をいつでも使えるようにしておいて』って言われた。
「アシトー! 新しいのがっできたよー!」
ドアから母さんの声。
『入っていいよー』って言ったら母さんが入ってきた。
二本の刀を持っている。
しかも普通の刀より短い。
「はい、新しい武器!」
母さんが俺にその刀を渡す。
なにこれ……新しい武器……?
「アシトの戦い方だと、この武器が一番いいかなって思って」
一番いい……?
二刀流……?
「アシトは基本、剣炎を使うよね?」
「ああ、強いし……」
「でもそれだとさ、刀身がなくなっちゃうようなものじゃん? 刀を地面とかに刺せないし。だからさ、『一本を剣炎にして、もう一本は普通の刀』とかいいんじゃない?」
まぁ……確かに強そうだけど……。
「じゃ、これ背負って。下に行くよ!」
母さんが笑顔で俺の部屋から出ていく。
俺は背負っていた刀をベッドに置き、母さんからもらった刀を背負う。
そして下に行った。
リビングにはルイナ、セトオギロ、マユがいた。
ルイナは刀を背負ってない。
……ってかみんな刀持ってない……。
ルイナは何かを手にはめてる。
何って言うんだろう……あれだよ。
手袋の指の部分がないやつ。
名前つけるとしたら『指なし手袋』。
セトオギロは背中に大きな鎌を持っている。
両腕、腰には縄が巻いてある。
マユは腰に短刀をかけている。
「じゃ、みんなで実力を見せ合おっか!」
母さんが言う。
すると、俺は光に包まれる。
光がやむと、俺はどこかの草原にいた。
周りにはみんなもいる。
母さんの技……?
「はい、じゃあまずルイナちゃんから!」
母さんが言うと、ルイナの前にめっちゃでっかい岩が現れる。
「えーっと、アシト。この岩を壊してみて。『炎で溶かす』はダメね?」
え……俺……?
俺なら壊せそうだけど……。
まぁ、やってみるか。
俺は岩を本気で殴ろうとする。
俺の拳が岩に触れた。
その瞬間、俺の右腕が『ゴキッ!』って言う。
めっちゃ痛い……!
でも岩はなんともない。
「いった!」
「はい、この岩の硬さはわかった?」
母さんがルイナに訊く。
ルイナは俺を見ながら黙ってうなずく。
心配してくれてるのかな……?
でもめっちゃ痛い……。
「アシト、おいで」
母さんが言うから、俺は母さんに近づく。
そして右腕を母さんに見せる。
「あー、粉砕骨折してるねー」
粉砕骨折……!
それって骨が砕けたってことだよね……!
って思ってたら、俺の右腕から痛みが消えた。
治った……?
母さんが治してくれたのかな?
「じゃあルイナちゃん。その岩壊して!」
母さんが言った。




