第2話 朝食
下に降りると、リビングになっていた。
机には赤色のスープとスプーンがあった。
中に肉もある。
血……?
「早く食べな?」
さっきの超かわいい女が俺の前に出て言う。
いや、見た目めっちゃ『血のスープ』って感じだよ?
「? このスープ好きだったよね?」
女の人……いや、女の鬼が俺の顔に近づいて言う。
そんな近くで言わないでください……惚れます……
俺は椅子に座り、スプーンを持つ。
本当に食べて大丈夫なやつだよな……?
俺は恐る恐るスープをスプーンですくい、口に入れる。
最初に思ったこと、熱い。
次に思ったこと、美味い。
冗談抜きでめっちゃ美味い。
トマトの味する。
「美味しい?」
「あ、ああ!」
「そんな急いで食べなくても。昨日食べたばっかりじゃん」
何……!
こんな美味いものをこいつ……俺は昨日も食ったのか……!
気がついたら俺はスープを飲み干していた。
「さ、早く学校行ってきな?」
……はい? あなた今何を……
学校……?
そんな俺を見て、女の鬼は俺の肩に手を乗せる。
「つらいのは分かる。耐えられなくなったらすぐに私に相談してね。私はあなたのお母さんなんだから」
この人、いいこというな……
……ん? 今この人……『お母さん』って言った……!?
え!? どう見てもあなた二十代前半ですよ!?
マジか……さすが異世界!
「……? 大丈夫?」
「え、あ、ああ……。それより学校って……何……」
「? 勉強するところだよ?」
いや、それは分かってます。
言い方が悪かったのか。
「学校なんて……あるの……?」
「あなたが行きたいって言ったんじゃん」
そんなこと言ったのか、俺。
昨日の俺かな? なんてことを言っているんだ……
せっかくの異世界なんだからさ、もっとゆっくり生活しようよ!
「早く荷物持ってきて」
はい。
俺は何も分からないまま、自分の部屋に行く。
そして、机の上にあるバッグを見つけた。
多分これだろう。
「刀も忘れないでね」
下から、あの超かわいい母さんの声がする。
……刀……?
そんなの持ち歩いていいの……?
異世界だからか……
俺は刀を持ち、背中にかける。
意外と重くない……しかも、なんで俺は慣れた手付きで刀をかけた……?
まぁいいや。
俺はバッグも持ち、下に行く。
そして俺は玄関まで行く。
広いな……この家……
「気をつけてね」
母さんは俺の前に立ち、優しい声で言う。
な、なんだこの感情は……めっちゃいい……!
今までこんなことされなかったからな……
思い出すのはやめよう。マジで泣く。
俺は外に出た。
……学校って……どこ……?
よくあるやつですね。美味しくなさそうにみえて実は美味しい、系。それと投稿頻度はまた今度知らせます。