第19話 戦闘
「はい、じゃあ一班の人は下におりてー」
先生が言う。
俺って何班だっけ……
俺らの班になったらきっとルイナが教えてくれるだろう。
そんなこと考えてたら一人の男が立つ。
「よし、一瞬で殺してやるよ」
そいつはそう言って飛び降りた。
死亡フラグ言いやがった……あいつ……
それに続いて他の四人の生徒も飛び降りる。
五人の生徒が下に降りたとき、『ガン』って鈍い音がする。
すると、俺らの席の下辺りからクマみたいなやつが出てくる。
「俺がやるぜ!」
さっきの死亡フラグ言ったやつが刀を抜いて、そいつに斬りかかる。
遅いな……
クマみたいなやつはその男の斬撃を避ける。
そしてそいつは、男を殴りかかる。
男は吹っ飛ぶ。
ダサい……
「岩石!」
下にいる女子生徒が化け物に手を向けて言う。
すると、クマみたいなやつの上に結構デカイ岩が現れる。
あれは……直撃すると人間なら死ぬな……
しかしクマみたいなやつはそれを無視して生徒に近づく。
そして二人の生徒を蹴り飛ばし、もう二人の生徒を殴り飛ばす。
弱すぎるだろ……あいつら……
いや、あのクマが強いだけなのか……?
「はい、次二班!」
先生が言う。
いやいや、生徒の身体回収しないの?
「おいおい、回収しないのか?」
俺の代わりにセトオギロが質問する。
「別の先生がやってくれたから大丈夫だよ」
へー、仕事早い。
俺もやられたら回収されるのかな?
「はい、次三班」
え? 早くない?
あいつらもうやられたの?
雑魚すぎるでしょ……
「よし、行くか!」
セトオギロが腕をポキポキ鳴らして言う。
俺たちなのか……三班って……
「先行ってるな」
セトオギロは俺を見て飛び降りる。
俺も行くか。
俺はセトオギロに続いて飛び降りる。
着地しても全然脚が痛くない。
「……ねぇねぇ」
隣りにいるルイナが俺に小声で話しかける。
いつこっちに来てたんだ……?
「なんだ?」
「あのタハさ、すっごく変な感じする。気をつけてね」
すっごく変な感じ……?
何が……?
確かに気持ち悪いクマだけど。
「誰がやりますか……?」
マユが不安そうに訊く。
セトオギロの一撃で死にそうだから、セトオギロがやってほしいな……
「ボクはやりたくない」
この声……
振り向くと、いたのはラーサ。
いつ来たんだよ……
「えーっと……じゃあルイナ。お前やってみろ」
セトオギロがルイナに言う。
セトオギロくん、君がやるんじゃないの?
まぁ、ルイナのかっこいいところ見れるし、いっか。
「えー、面倒くさいなー……」
ルイナは目を細めて敵を見る。
そして俺を見たあと、刀を抜く。
「……勝った」
ルイナ……?
まだ斬りかかってすらないよ?
それなのに勝ったって……
ルイナは超高速で相手に斬りかかる。
相手はそのスピードについていけず、そのままルイナに首を斬られる。
ルイナは振り向き、俺を見て笑う。
いつもの笑みとは違う。
なぜだかずっと見ていたい……かわいい笑みだった。
ルイナ、やっぱり好きだな……




