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第130話 一振りの刀

 「――これか……」


 一人の男が見上げる。

 そこには一振りの真っ赤な刀が、天井に刺さっていた。


 その男は左手の甲に『地』という文字が刻まれていた。


 その部屋はとても広く、天井もかなり高い。

 しかし、その部屋には特に障害物はない。


 「――なにしてんだ? ラーサ」


 後ろから聞こえてくる声に、その男――ラーサは振り向く。

 するとそこには左手の甲に『雷』と刻まれた男がいた。


 「()()か。ちゃんと会話するのは初めてかな?」

 「そうだな。それよりお前、なんでここにいるんだ? ここは立入禁止なはずだぞ」

 「そういうキミだって、ここに入ってるじゃないか」

 「それはお前が入っていくのを見たからだ。で、質問に答えろ。なんでここにいるんだ?」

 「……正直に答える感じかな?」

 「あー、言わなくてもいいぜ、どうせわかってるから」


 ラルは腰を低くする。

 それと同時にラーサも腰を低くした。


 「『あの刀を壊しに来た』、そうだろ?」

 「よくわかったね。ま、ここに来る理由なんてそのくらいしかないか」

 「お前、なんであの刀があるか知ってんだよな?」

 「もちろん。だから壊しに来たんだよ」

 「ってことは、お前を『敵』とみなすぜ」


 ラルはラーサに向かう。

 脚に電気を流しているため、かなり速かった。


 ラーサは落ち着いたまま、迫ってくるラルを見る。

 そして床に沈んだ。


 ラルは止まり、周囲を見渡す。


 すると、ラルの背後にラーサが現れた。

 ラーサはラルに殴りかかってる。


 「バーカ、わかってんだよ」


 ラルは周囲に大量の電気を流す。

 それを喰らったラーサの動きが止まった。


 そしてラルは再びラーサに殴りかかる。

 しかしその前に、ラーサが再び床に沈んだ。


 「逃げてばっかじゃねぇかよ。逃げるしかできねぇのか?」

 『逃げるくらいしか戦法がなかったらこの場所に来ないよ』


 どこからかラーサの声が響く。

 ラルはいつラーサが来てもいいように、意識を集中させた。






 「――やっぱあれが『アシト』ってやつか」


 女を倒して、家に帰ろうとするアシトを見つめるのは一人の男。


 「キトナも面白いガキ生むじゃん。それにしても、似てるなぁ」


 男は自分の左手の甲を見る。

 そこには『時』と刻まれていた。


 「これでいいよな、キトナ――」


 「――昔の罪滅ぼし、できたぜ」

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