第125話 3人になった
ハナが離れていく。
ここにいるのは3人になった。
「……何が目的だ? 大人数で戦えばそちらが有利になるはず」
女が戻ってくる。
傷は負ってないみたいだ。
「それにお前、その頬……」
「そうだよ、あなたと同じトルアキナ族になったの」
「……意味がわからない。ゼルロ様がこの場所に――」
「うるさい」
ルイナがつぶやく。
すると、女がさっきと同じように吹っ飛ぶ。
今この状況じゃなかったら爆笑してたくらい面白い吹っ飛び方だったな……。
ギャグ漫画でしか見たことない感じ。
それにルイナ、容赦ないな……。
女が喋ってる最中に吹っ飛ばしたぞ……。
最後まで言わせてあげようよ……。
「――やはり意味がわからない」
俺の後ろから女の声が聞こえてくる。
急いで振り向くと、そこには無傷の女がいた。
戻ってくるのが異常に早い。
俺は咄嗟に跳躍する。
女は下から俺を睨んでる。
そしてキイラが女に斬りかかっていた。
女はそれに気づいていないみたいだ。
女の前に数本の刀が現れる。
さっきと同じように、全部鋒が俺に向いている。
その瞬間、その刀が全部一気に俺に向ってくる。
全部蒸発させようとしたとき、俺に向かってきていた刀が吹っ飛ぶ。
あの女が吹っ飛んだのと同じ感じ。
多分ルイナの能力だ。
よし、俺も女と斬り合うか。
そう思って、女を見る。
キイラの刀が近づいているのに、まだ女は動いていない。
気づいてないわけがない。
多分、スルーしてるんだと思う。
キイラの刀が女の右腕に当たる。
予想通り、刀は女の腕に喰い込む。
女はそれに気づいた瞬間、キイラから離れた。
やっぱり『斬られない』って思ってたみたいだ。
キイラなら女を斬れる。
ってことは、キイラは普通のトルアキナ族と戦ってるのと同じことなのか?
……ま、考えるのはいいや。
俺は女に近づく。
ルイナも女に近づいていた。
ルイナ、めちゃくちゃ速い。
女はルイナをスルーして、俺と目が合う。
確かに、ルイナの能力は強い。
でも、ルイナの肉体はあんまり強化されてない。
だからルイナが殴ったところで、ルイナが怪我をするだけだ。
それを考えて、俺と戦おうとしてるのか……。
ま、俺も蒸発させれれば一瞬だけど。
俺は女に斬りかかる。
女は俺を殴ろうとしてるみたいだ。
俺と女がかなり近づいたときだった。
女が俺のほうに向かってきた。
多分、ルイナがそうさせたんだと思う。
これなら当てられる……。
そう思ったけど、女は俺の後ろに刀を出す。
そして、それが高速で向かってきた。
『俺に』じゃない。
『女に』だった。
刀は女を刺す。
その勢いで、女は俺と反対方向に動く。
「……まったく、意味のわからないことばかり起きる」
俺が着地したのと同時に女が言う。
「もう手加減などする必要がなくなった。全力で行かせてもらう――」
「――刀解」




