第20話 アルセイデスの野望
5月10日、アメリカ・ニューヨークにて、とある犯罪組織による高層ビルでの爆破テロが発生した。
犠牲者は32人、負傷者は70人と大きな被害を与え、それだけでなく、テロ発生場所の高層ビルは跡形もなく破壊されてしまったのだ。
これを受けて、アメリカ政府軍は各州の保安部隊と協力し、一大防衛網を形成することを発表した。
そして2日後、以前のビル爆破テロで暗躍した犯罪組織“ARSEIDES”が白昼堂々と犯行声明を出した。
“我々は明後日の14日に、あるビッグプロジェクトを行う。どんな事なのか楽しみにしてくれ……。フハハハハハ!”
ARSEIDESのボスである、ランブル・ガーウェイルは自信満々な顔でそのように話した。
この後、当国では厳戒態勢に突入し、全ての州で機動部隊が派遣される。
また、当日には各国の特殊部隊が呼び出され、凄まじい戦力でARSEIDESに挑むことになった。勿論、この日にはブレイダー隊も呼ばれる予定である。
アメリカが厳戒態勢に入っている事も知らず、亮達はトレーニングに励んでいた。その目的は、強靭的な体力をつけて、敵に挑む為である。
「98……、99……、100……。ふぅ、疲れたなぁ。ベンチプレスはキツイぜ……」
亮は疲労のあまり、床に倒れ込んでしまう。
「亮、そんなとこで寝たら風邪ひいちゃうよ……」
玲は突然寝転がった亮の事を心配そうな表情で見る。
「あのなぁ、寝るワケじゃないって。ただちょっと休むだけなんだよ」
「あぁ、そうなの。ごめんね。じゃあ、トレーニング再開しますか!」
玲はルームランナーを使って鍛えることにした。
「ところでよぉ、玲はなんでルームランナーなんて使ってるんだ?」
ジェフは思わず首を傾げた。
「そりゃあ……、ハァ、集中力をつける為に……、ハァッ、決まってるじゃない!」
玲は息を切らして走りつつ答えたが、ジェフは納得がいかなかった。
「集中力? なんでよ?」
「だって、ハァッ……、長時間やる事で、ハァッ……、長時間上手く操縦するためよ……。あぁっ!!」
「玲、大丈夫か?」
玲はうっかり足を踏み外したのか、転倒してしまう。
「もう、ジェフのせいで転んじゃったじゃない!」
「えっ、俺のせい!?」
ジェフは、一瞬なんで自分のせいにされたかあやふやになったが、よく考えたら自分が話しかけたからだと考え、理解した。
「悪かったな……、玲」
「いいよ。怪我はしてないし……。ところで、リックと鎧は何をしてるのかしら?」
「確か道場で剣道の訓練をしてるらしいぞ」
「あぁ、そうなんだ……」
玲は手を打って納得した。
リックと鎧は、広い道場での剣術訓練で汗を流す。
また、この時は彼ら以外にも、多くの兵士達がそれを行っていた。
「我々はもう大丈夫です……」
「分かった、鎧。では、始めッ!!」
そして、模擬戦が始まった。
「タァァァーッ!!」
「ハァーッ!!」
二人の竹刀は激しくぶつかり合っては離れ、互いに一歩も譲らない。
「メェーン!!」
「させるかッ!!」
鎧の渾身の一撃がリックを襲うものの、間一髪で防御する。
しかし、間髪を入れずに鎧は更に攻撃を仕掛ける。
「タァァァーッ!!」
リックの小手に攻撃が当たった時、バシッと力強い音が響いた。
この試合は鎧の勝利となった。
「流石は鎧だ。やるじゃないか……。でも、リックもとても頑張っていたぞ」
「そう言ってくれると、嬉しいですね……」
リックは教官から褒められ、微笑んだ。
「今日は一旦終了としよう。戻っていいぞ」
「はい、わかりました」
そして二人は着替えてシャワーを浴びた後、個室に戻った。
亮達もトレーニングを終え、個室に戻ろうとした時、一人の兵士から声をかけられた。
「君たち、江川長官がミーティングルームに来てほしいと仰っていた。至急来るように……」
「はい……」
そしてそのまま彼らは、ミーティングルームへと直行した。
「失礼します」
三人は部屋に入って、席に着いた。
「よく来てくれた……。リックと鎧はまだか?」
そこに待っていたのは、江川であった。
「まだみたいですけど……」
すると、リックと鎧が廊下から急ぎ足でやって来る。
「長官、遅れました……」
鎧はゼーゼーと息を吐きながら話した。
「大丈夫だ。時間は十分にある」
「そうですか……」
そして二人も椅子に座り、今回向かう場所の説明が始まった。
「君たちには、明後日にアメリカ大統領の護衛と、ワシントンの治安維持をして貰いたい。一日だけだから、安心してくれ……」
「はい……」
「あの、長官。何故私達がアメリカ大統領の護衛等をしなければならないのでしょうか?」
亮はとても不可解な面持ちで話す。
「理由は簡単だ。以前、アメリカでテロが起きたというのはニュースで見ているだろう」
「はい、そうですが……」
「そのテロを起こした組織が、またしても事件を起こすという声明を自ら出したからだ」
「えぇっ、何それ……。本当ですか!?」
玲は、テロ組織のあまりにも堂々とした行為に動揺を隠せなかった。
「驚いているようだが、全て事実なんだ。それで、今回の護衛作戦はテロ組織が行う可能性の高い事を防ぐというものになっている。何としてもこればかりは食い止めなくてはならない……」
江川はいつも以上に真剣な表情を見せた。亮達は、いかにこの作戦が重要なものかを知る。
「それと、そのテロ組織の名前は“ARSEIDES”といってな……、かなり大規模な組織だ。戦闘時は、トドメを刺さぬよう気をつけてくれ。だが、やむを得ない時は倒しても構わん」
「了解です……」
「では、亮…。作戦の指揮は任せたぞ……」
「えっ、俺ですか!?」
亮は思わず目を広げて驚いた。
「君がブレイダー隊のリーダーだという自覚はあるか?」
その時、亮の脳内で、自ら作戦指揮しなくてはならないという不安が巡り巡った。今までは現地の人間と共に行動をしていたため、そのような責任感は無かったが、たった今、そのように言われ、亮は気が動転しそうになった。
「えっ……、あっ、はい……」
「緊張しているようだが、大丈夫だ。あくまで指揮するのは自分の隊だけだからな」
「そうでしたか……」
亮は安堵し、胸を撫でおろした。
「これがワシントン州の立体地図データが記録されたカードだ。これを元に作戦を考えてくれ」
「はい……。貴重な物をありがとうございます……」
「では、作戦会議は任せたぞ」
そのように言った後、江川はミーティングルームから去って行く。
亮は、私物のパソコンを利用してワシントン州の立体地図を表示し、仲間と共に作戦を練った。
「まず、今回の作戦では二手に分かれなくてはならない。
俺とリックが大統領の護衛をするから、ジェフ達3人は州内の治安維持をしてくれよ」
「えっ……、あっ、あぁ……、分かったぜ」
「不安そうな顔をしているが、どうした……?」
ジェフはこの時、もしもテロリストの攻撃によって市街地が焼け野原となってしまったら、間違い無く責任を問われ、一生その罪が付いて回るのだろうと思っていた。
「何が心配なんだ?」
「そりゃあ、最悪の事態が起きたらどうしようかって思ってよ……」
「そうか……。そうなったら“大変”の一言では済まされないな」
鎧がそのように言葉を返した途端に、ジェフは思わず血の気が引いてしまった。
「大丈夫だ、ジェフ……。そんなことはよっぽどの事が起きなければ大丈夫だ」
「ありがとう、鎧さん……。でもやはり心配だな」
「怖じ気付いちゃ駄目だ、ジェフ。俺だってお前と同じような事が頭に浮かんだが、そこまで真剣に考えてはいないさ……。とにかく、今は作戦の事を考えよう」
「亮、分かったぜ……」
亮の言葉を聞いて、ジェフは作戦の事を考えようと心の中で自分に言い聞かせた。
「とりあえず、俺達二人は空と陸の二段構えで攻撃を仕掛けることにするぜ……。恐らく現地にはアメリカ政府軍の兵士や保安部隊もいるはずだ。その人達と協力して更に作戦を考えていくか……」
「でも、もう少し作戦を練った方がいいんじゃないかな?」
「そうかぁ? じゃあもう少ししっかり考えるか……。とりあえず現地の機動部隊の方達と俺は、上空から敵が来ないかしっかり見張って、リックは保安部隊と協力して、大統領邸を護衛するんだ。それで、戦闘時は敵を囲んで集中砲火を仕掛け、ある程度ダメージを与えたら接近戦を行うことにする。こういう感じでやってみるとしよう……」
「了解!」
「ねぇ、私達はどうすればいいの?」
玲は不思議そうな顔をした。
「そうか……。ジェフ達も空と陸で分かれた方がいいな……。とりあえずジェフは空中でアメリカ空軍と行動を共にして、玲と鎧さんは保安部隊と協力することにしよう。ジェフは敵を見たら、真っ先に掃射をするんだ。それで近づいて来たら接近戦に挑んで、挟み撃ちにするみたいにして戦えよ」
「分かった……」
「それと、玲と鎧さんはどうするか……」
「私にいい考えがあるわ!」
玲は意気揚々と挙手をして言った。
「玲、それはどんな考えなんだ? 教えてくれ」
「そうだねぇ……。とりあえず私のソニックブレイダーは空中戦が出来るから、私とジェフが囮になって敵を牽制して……、鎧さんのいる地上付近まで引き付けたら一気に集中砲火を仕掛けるってわけよ! わかる?」
「あぁ、よく分かったぞ。じゃあ、その作戦でいいか?」
「勿論いいぜ」
「俺も玲の意見に賛成だ……」
「異議無しか……。よし、この作戦で行こう!」
「了解!」
そして2日後、遂にブレイダー隊の5人はアメリカ政府軍本部のワシントン基地へ向かった。
到着後、亮達は急ぎ足で基地の中へと入っていく。
「おお、ブレイダー隊の諸君、来てくれたか……。待っていたよ……」
「はじめまして、隊長の竜崎亮です。よろしくお願いします……」
「君が竜崎亮君か……。私はアメリカ政府軍長官のマーティン・レイノルズだ。今回は任せたぞ」
長官のマーティンは、亮に微笑みを返した。
「はい……」
亮達はマーティンの期待を胸に、各エリアへ出撃した。
亮とリックは、保安部隊と合流して大統領邸付近で“ARSEIDES”の襲撃を待った。その中で、亮はある人に出会う。
“やぁ、亮君。私を覚えているか?”
「貴方はスタンリーさん?」
“あぁ、そうだ。覚えてくれていて嬉しいよ”
スタンリーは笑顔を見せた。
“えっ、スタンリーさん? 誰だいそれ?”
リックは亮とスタンリーが話している様子を通信で見て、疑問に思った。
「そうか。リックは知らなかったっけ……。この人はスタンリー・ナルクさん。アメリカ保安部隊イーグルの隊長なんだ」
「そうですか……。はじめまして、スタンリーさん。僕はリック・フォーディーといいます。よろしくお願いします……」
“リック君か。こちらこそよろしく……”
二人は笑顔で握手を交わした。
“あっ、そうだ。今は護衛作戦の最中だ……。お喋りはここまでだな。それと、作戦については考えているのか?”
「そうですね……」
亮は事細かに作戦内容を伝えた。
“なるほど、分かった……”
そして彼らは、テロ組織の輸送機の類いが飛んでいないか見回ることにした。亮達の間で緊張が走る。
「一体どこにいるんだ? アルセイデスの連中は……。リック、敵はまだ来てないな?」
“うん、まだ来てないよ。にしても何時にやって来るか解らないからなぁ……”
「確かにな……。時間が解らないんじゃどうしようも無いな」
亮は思わず頭を抱えて悩んだ。しかし、そのように悩んでいた矢先に、奴はやって来たのだ。
「あ、あれはッ……!!」
“ようやくお出ましになったな……、アルセイデスめ……”
亮達は機銃を構えて、輸送機を狙う。
「喰らえッ!」
彼らの攻撃を喰らって、輸送機からは煙が上がるものの、その中から8機のMUが降りてきた。
「来たなッ! 喰らえッ!」
亮は上手く狙いを定めて手足に被弾させようとするが、躱されてしまう。
「くっ……、難しいな……」
いつもと違う倒し方をしなければならない為、彼らは苦戦を強いられていた。その一方でスタンリー達は、スムーズな動作でダメージを与え、行動不能にしていく。
「スタンリーさん、何故トドメを刺してはいけないんですか?」
“それは勿論、逮捕するためだ……”
「そうでしたか……」
亮達はそのようなやり取りをスタンリー達としつつ、だんだんコツを掴めるようになり、次々に敵機の手足を狙い撃ち、攻撃不能にしていった。
「よし、残り1機だ!」
最後まで残存していた機体は、ビームソードを構えて接近戦を挑もうとしていた。
「死ねぇッ!!」
「行くぞ、リック!」
“了解!”
そして二人は、空と陸の二段構えで攻撃を仕掛けた。
「喰らえぇッ!」
二人はどうにか、敵機を戦闘不能にすることができた。
「クソォッ! 覚えてろよ」
中にいたテロリストは怒り狂った。
こうして彼らは、大統領の護衛に成功し、歓喜する。
“よくやった、二人共”
「はい……。今回、作戦を成功に導いてくれたのはスタンリーさんですからね。ありがとうございます」
“こちらこそありがとう。私達は敵機の中にいるテロリストを逮捕しに行ってくるから、暫く待っててくれ……”
「わかりました」
こうして、アルセイデスの八人の構成員は逮捕され、囚人収容用トラックに入れられた。
そして、その後も万が一の為にこの後も彼らはアルセイデスの機動部隊を待った。
一方、ジェフ達は市街地で敵部隊と死闘を繰り広げていた。
「何て火力だ! これだけの敵をどうやって倒せばいいんだ?」
“ジェフ、早くこいつらを地上まで引き寄せないと……”
「あぁ、そうだったな。じゃあ、行くか……」
そして二人は、攻撃しつつ地上へと牽制した。
「こっちだよ! 敵さん!」
「クソッ、殺してやる!」
一人のテロリストは、地上に着いた矢先に玲に目掛けて光弾を放った。
「きゃああぁッ!!」
“右腕ニ被弾シマシタ。後方ニ下ガルコトヲオススメシマス”
「ウソでしょ……。まぁ、仕方無いかしら。バチが当たったのね……」
玲は機体右腕部を被弾してしまったが、幸いな事に致命傷には至らなかった。
“玲、大丈夫か!?”
「鎧さん、私は大丈夫だよ」
“そうか……。後は任せてくれ……”
「うん!」
そして鎧達は敵を迎え撃つことにした。
「集中砲火をお願いします!」
“了解だ!”
集中砲火を開始し、激しい銃撃戦が繰り広げられる中、一部の敵は接近戦に挑もうとする者もいたという事もあり、鎧達は近距離戦をやむなくされる。
「ここはビームクナイで倒す! 喰らえッ!!」
鎧が放った三本のクナイが突き刺さった機体は爆発四散し、粉砕された。
「我々も負けてられんな。攻撃の手を休めるなよ!」
“了解!”
アメリカ政府軍機動部隊は、ひたすら攻撃を続けるが、次々に味方が撃墜されていき、焦燥に駆られる。
「味方がどんどんやられていってるじゃあないか! こうなったらコイツで倒すしかねぇ!」
ジェフはミサイルランチャーを構え、鋭い目つきで敵を狙う。
“ジェフ、周辺のビルに当てないようにしろよ……”
「わかってるぜ鎧さん! よし……、喰らえッ!!」
ジェフの放ったミサイルは全て命中し、次々に敵の機体は炎を上げて墜落する。
「流石はジェフ! やるじゃん。私だって……」
“玲、今は出ない方がいいんじゃないか?”
「大丈夫! 私これぐらいの攻撃じゃ怯まないから!」
鎧の言葉を聞き流して、彼女はビームガンを構えて攻撃のチャンスを伺う。
「喰らいなさい!」
彼女はひたすら光弾を放ちながら高速移動し、敵を翻弄する。
「何てスピードッ! とても追いつけん……」
アルセイデスの構成員も、そのスピードについて行けず、1機ずつ確実に仕留めていった。
蝶のように舞い、蜂のように刺す様は敵にとっては恐ろしいものであった。次第に敵は減り、数十機いたMUは僅か5機程となった。
しかし、そんな中で上空から輸送機が飛来し、上空を遮る。
「あれは一体……」
彼らが驚いていると、突然通信が入った。
“やぁやぁアメリカ政府軍と新参者のブレイダー隊の皆様、私はアルセイデスのリーダー、ランブル・ガーウェイル! 君たちは蚊の如く邪魔だから、排除しようと思ってね……”
「ちょっと聞くが、アンタ達はなんで前に高層ビルを襲ったんだ!」
ジェフは怒り気味な様子で彼に問いかけた。
“そりゃあお前ら地球人を排除するために決まってるだろう?”
「何だとッ!? そんなことしていいと思ってるのか!?」
“別にいいだろ。地球人が自分たちが偉いと思ってるのがムカつくんだよォ! だから殺した……”
ランブルはニヤリと笑みを浮かべた。
「テメェ、許さねぇ!」
“どうした? 殺したいのか? やれるもんならやってみろよ!”
ジェフが攻撃しようとした矢先に、輸送機のビーム砲から光弾が放たれた。
「へっ、大したことないじゃないか……。これぐらいの攻撃なんて、すぐに躱せるぜ!」
ジェフは軽やかな動きで砲撃を避けて、自らの武器で砲台を空中で狙い撃った。
「何だコイツ……。あっと言う間に砲台を殆ど潰すとは……。面白いねぇ……。全員コイツを挟み撃ちにして殺せ!」
“承知しました、ボス!”
そして残っていた五機の敵がジェフを囲んで集中砲火を浴びせるが、即座に躱される。
「危ねぇな。玲、鎧さん、三段構えで攻撃するぞ!」
“了解!”
この後三人は、不利そうな状況にも関わらず、残りの敵と戦闘を行う。
「喰らえぇッ!」
ジェフは2本のビームキャノンで2機の敵をいとも簡単に撃破する。
「そんなぁ!!」
「俺はまだ死にたくねぇよぉ!」
彼らは弱音を吐きながら死んでいった。
その一方で玲と鎧は、二段構えの戦法で挟み撃ちにして接近戦に挑む。
「あの銀ピカのやつ、なんて速さ……。ウグゥッ!! 腕を切りやがった!」
「えぇいっ!」
玲の剣が、コックピットを貫いて機体を爆発させた。そして鎧は、2機の敵と対等に渡り合っている。
「まずはクナイだ……」
二本のクナイを投げ、敵に軽いダメージを与える。更にそこから鎧は、二刀流で敵に挑む。
「こんな赤い奴など殺してやる!」
「コイツが新型機か! 血祭りに上げてやる……」
敵の二人は意気揚々と彼と戦おうと試みる。
「見切った!」
鎧は敵機目掛けて素早く刀を振りかざした。
「何ぃ! うわぁぁぁッ!!」
「ウソだろォォォッ!!」
その様子を見て、ランブルは血の気が引いた。
「仕方無いな……。逃げるか……」
ランブルが踵を返した矢先、後方から機動部隊の集中砲火を喰らう。
「何をしやがる……。抵抗するにも、もう武器がねぇのに……」
そして、後方からジェフが迫る。
「逃がさないぜ! タァァァッ!」
ジェフの渾身の一撃により、輸送機は墜落した。
幸いな事に市街地への被害は小さく、その後、駆けつけたスタンリー達の手によってランブルは逮捕される。
こうして、アルセイデスは一瞬にして壊滅したのだった。
翌日、亮はネットのニュース記事を見ていると、とんでもないものを見つけた。
「おい、玲! 見ろよこれ!」
亮はとある記事を指差した。
「え? どれどれ……。凄ぉい! 何これ!」
その記事の内容は、ブレイダー隊とアメリカ政府軍、そして保安部隊の手によってアルセイデスが壊滅したというものであった。
それを見た亮達は驚嘆し、すぐに別の所にいたジェフ達を呼び出してその記事を見せた。
「ついに俺達がネットニュースになる時が来たのか……。面白い事してくれるじゃん……」
彼らはこのことを誇りに思うのだった。
今回は少し長めのストーリーとなりましたが、
いかがだったでしょうか。
次回もお楽しみに。




