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特殊部隊BLADER-FORCE  作者: 藤沢マサト
地上防衛戦線
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第2話 BLADER-FORCE結成!

 一週間という短い期間の中、幾多もの訓練を乗り越え、ついに新部隊の結成が決まり、五人は一週間、剣術訓練、射撃訓練、メタルユニット操縦訓練などといった様々な訓練をしたせいか、疲れに疲れていた。


「ハァ、疲れたなぁ。久々に運動すると結構キツイなぁ……。でも、これも平和のためと思えば……、乗り越えられる」


 亮は疲れてはいたものの、彼は既にブレイダー隊に入る事を決意していた。


「そうね。結構大変だったわね。私さぁ、昔から運動が苦手だったから尚更よ!」


 玲は汗を掻きながら気怠けな表情をした。すると、研修室に江川が入って来る。


「君たち、短期訓練ご苦労だった。これからは、我々地球政府軍のもとで戦うことを命ずる」

「わかりました」

「本当にいいのか? 辞退するなら今のうちだぞ」


 江川長官は5人に対してそう話すが、彼らの決意に揺るぎは無かった。


「えっ? いえ、辞退はしません!」


 全員は、既に覚悟を決めて戦うことを決意していたのだ。彼らの顔からは、凄まじい熱意が溢れているように見える。


「そうか。十分覚悟できてるようだな。では、今日付で君たち5人をブレイダー隊の隊員に任命する!」

「了解!」


 こうして亮、玲、ジェフ、リック、鎧はブレイダー隊の隊員として戦う道へと進んでいった。



 そして翌日、1月9日。彼らの朝は始まる。目覚まし時計のアラームがなり、一日の幕開けとなる。


「さぁ、みんな起きろ! 朝五時半起床と行ったはずだ」

「ふぁ、ふぁ〜い。おはようございます志郎長官」


 ミーティングルームに入り、目を擦りながら亮は江川長官に挨拶をした。


「おはよ、亮」

「おはよう、玲」


 竜崎兄妹はお互いに会釈を交わした。


「江川長官、失礼ながら何をしに来たんですか?」


 亮は、不思議そうな表情で首を傾げる。


「君たちに見せたいものがあるんでな」


 江川はかすかに微笑んでいるように見えた。何かを隠しているかのような面持ちである。


「それは何ですか?」

「それは、君たちの乗る新型MU(メタルユニット)を見せたかったのさ。しかも1人1人専用の機体が用意されている」

「えぇっ!? そりゃあ本当ですか?」


 ジェフは、思わず声を上げて驚いた。


「もちろんだ。見せてあげようじゃないか。こっちに来てくれ」

「はい」


 彼らは江川の案内で、その専用機が収容されているという軍の格納庫へと向かっていった。


  

 そして、一同は基地の格納庫に到着した。


「あ、それと亮には以前一度使ったロードブレイダーがあるぞ」

「あぁ……、あれってロードブレイダーって言うんですか」


 亮は、自分が以前乗ったあの機体の名前を初めて知り、感慨深く思う。


「あぁ、そうだ。とはいえ、まだ未完成のものもある」

「そうなんですか」

「それと、ジェフにはエアブレイダーという機体を用意している。これは空中戦向けの機体だ」


 エアブレイダーは、濃緑色に輝くボディが特徴の空中戦特化型MU(メタルユニット)である。


「なるほど……。ということは俺にピッタリの機体ですね」


 ジェフは誇らしげに笑みを浮かべる。


「そうだな。リックには水陸両用のデプスブレイダーを用意している。これは深海の戦闘でも耐えられるぞ」


 デプスブレイダーは、薄紫色のシックな色合いが特徴の水陸両用MU(メタルユニット)である。


「へぇ〜、そうですか。乗るのが楽しみですよ」


 リックは少年のような笑顔を江川に対して見せた。


「そうか。それと、鎧と玲の機体はまだ未完成だから、もう少し待っていてくれ」

「はぁ、そうですか。わかりました……」


 二人は、どこか寂しげな顔をして言った。


「それともう一つ言いたいことがある」

「えっ? 何ですか?」


 亮は、興味深そうな目つきで江川をじっと見る。


「それが、火星政府軍が分裂するのではないかという話が、軍の一部の間で流れていてな」

「えっ!?」


 彼らは、思わず驚嘆せざるを得なかった。

 またしても唐突過ぎる発言故に、一同は焦燥に駆られる。


「あぁ。最近火星軍は2つの派閥に分かれているようでな。一方が火星軍の長官の考えに賛成するもので、もう一方は、その考えに相対する派閥となっている。かなりざっくりとした話で申し訳無いが、今はこれくらいの事しかわかっていない……」


 江川はとても深刻そうな表情を見せた。


「そうだったんですか。初めて知りました」


 亮は感慨深そうな顔でそう言った。


「私の言いたいことは以上だ。ひとまず、よろしく頼むよ」

「はい」


 こうして5人は部屋へと戻っていった。


「ふぁああ、オイオイ、まだ6時かよォ。また寝よ」 


 ジェフが寝ようとすると突然警報音が鳴った。


“緊急事態発生! 各部隊は直ちに出撃準備を行うこと。火星政府軍のMU(メタルユニット)がアメリカのニューヨーク上空で確認された”

「何ッ!? 大変だッ!」


 そして亮、ジェフ、リックの3人は、アメリカ・ニューヨーク州へと向かっていった。果たして間に合うのだろうか。



 一方、ニューヨークでは、保安部隊がアメリカ政府軍とともに火星政府軍の機動部隊を迎え撃っていた。


「皆、一斉掃射だァッ!!」


 保安部隊隊長のスタンリー・ナルクは、血気盛んに攻撃を仕掛けていった。


“はいッ!”

「行くぞォォォッ!!」


 そして、無数の光線が撃ち放たれていき、それらは火星軍の機体に全て直撃した。


「うわぁぁッ!!」

「やべぇ! 機体が爆発するゥッ!!」


 目の前にいた敵は次々に崩れ去っていく。


「よくも味方をやってくれたなぁ!! 死ねェッ!!」


 しかし、火星軍側も素早くビームソードを取り出して、保安部隊に対し負けじと接近戦を仕掛ける。


「何ッ!? うわぁぁッ!!」


 機体胸部に光の刃が貫き、部下の一人であるジョーの機体は爆散してしまう。

 それは、あまりにも一瞬の出来事であった。


「ジョーッ! よくもジョーを! 許さんッ!!」


 スタンリーは、部下を殺したことに怒りを燃やして反撃する。


「くっ……! 何て火力ッ!」


 シールドで防ぎながら地上を駆けるスタンリー。


「どうしたァ? 早くこっち来いよォ!」


 あまりの火力故に太刀打ちできないスタンリーだったが、その時であった──────

 彼らがやって来たのは。


「これでも喰らえェッ!!」


 機体は、ビームブレードによって切り裂かれ、爆散した。


「な、なんだッ!? あの機体は……!?」


 スタンリーは、突然の出来事に驚きを隠せずにいた。


「君たち……、一体何者だ?」

“僕は、地球政府軍の竜崎亮です!”

「ほう、竜崎亮というのか。面白そうな奴だな。よろしく頼むぞ!」

“あなたは?”

「私は、スタンリー・ナルク。ニューヨーク警察の保安部隊イーグルの隊長だ。よろしく」

“どうぞよろしく”


 二人は挨拶を交わしたあと、ニューヨークの中心エリアへと向かっていった。

 すると、突然通信が入った。


“よっ、亮!”

「おおっ! ジェフじゃないか」

“君は、空軍の兵士かい?”


 スタンリーは、亮やジェフと通信を開始した。


“はい、ジェフ・ディアロ・マイソンと申します。よろしくお願いします!”

“俺は機動部隊イーグルの隊長、スタンリー・ナルクだ。今日たまたま亮君と会って、火星軍の連中を協力して戦ったんだ。今はこのまま戦地の中核へと向かう所だ”

“分かりました。自分も同行させていただきます。”

“いいだろう。頼んだぞ”


 スタンリーは二人との通信を切った。


「フレッド! 隊員は全員いるか?」

“はい! 十二人全員います。彼を除いたらの話ですが……”

「だが、ジョー・マルクス巡査が殉職してしまった……。彼の死を無駄にせぬよう、これからもこの地を守ろう」

“はいッ! 隊長!”

「ジョー・マルクス! 君の死は決して……、決して無駄にはせん!」


 こうして、スタンリー達はジョーを彼らなりに弔った。


「ん? 今度は海からも来るのか?」


 海中から1機のメタルユニットが出てきた。


“亮! ジェフ!”

「おおっ! リック! どうしたんだ?」

“二人に会いに来た。それと、僕はまた行かなくちゃいけないんだ。また後で会おう”

「分かった、その約束、必ず守ってくれよな」

“もちろんだって!”


 そして、リックはそのまま海の中へと戻っていった。



 本来の持ち場である海中ヘ戻った矢先、リックを待ち構えていたのは、数多くの敵であった。


「まずい……、これだけの多くの敵をどうやって倒せばいいんだ?」


 リックがそのように悩んでいる中で、後方から黒い影が来る。 


“こちらアメリカ海軍MU(メタルユニット)戦闘部隊だ! 大丈夫か? ここは我々に任せておけ”

「は、はい……。よろしくお願いします」


 アメリカ政府軍海戦部隊は、魚雷を次々に放っていった。その中で敵機は爆発し、海底に沈んでいった。


「僕だって……、僕だって負けていられないな。よし……、大型魚雷発射!」


 リックは、機体のバックパック上部の発射口から烈火の如く魚雷を放つ。


「やべぇ、これはやられるな……」


 死を覚悟した兵士は諦観し、そのまま機体と運命を共にした。


「まだいるじゃないか……。これで殲滅するか」


 さらに彼は、ハンドミサイルランチャーで残っている敵をどんどん一掃していった。この攻撃を喰らった機体は、水中で爆砕し、灰となっていった。


「よし、これで全滅だ。ご協力ありがとうございます」


 リックは感謝の意を述べた。


“こちらこそ……。またいつか共に戦う時が来たら、よろしく頼むぞ……”

「はい!」


 

 一方で亮とジェフ、そしてスタンリー率いるイーグル部隊らは、今なおアメリカ政府軍が敵軍と交戦中のビル街へ向かっていった。


「さぁて、敵はどこだ?」


 ジェフは鋭い目つきをしてレーダーを確認する。


“落ち着いて捜していこう”

「あ……、あぁ、わかったぜ」


 ジェフは少し焦り気味にそう話しつつ、モニターを確認している間に、敵の機動部隊が出現した。


“敵機ヲ発見シマシタ。中隊クラスノヨウデス。攻撃態勢ニ入ッテ下サイ”


 機体に内蔵されたAIの音声が流れ、亮たちは固唾を飲む。


「やーっとお出ましになったかァ! 行こうぜ!」


 ジェフは、ミサイルランチャーを構えて火星軍の部隊を迎え撃とうと試みる。


“ジェフ! ここは俺に任せてくれ!”


 亮は、ジェフに戦闘に対しての意欲を見せた。


「分かった……。でも、俺たちもサポートするぜ……」

“頼むぞ!”


 そしてついに、戦闘が開始される。意気揚々と先陣を切ったのは火星軍側であった。


「見たことねぇ機体だなァ! どうやら新型みてェだけどよォ、とりあえずブッ殺して楽にさせてやるぜ!」


 火星軍の兵士は、好戦的な態度で亮の元に迫る。


「来たッ!」


 亮は、すぐさまビームブレードを構えて前方へと突っ切っていった。


「うおおおおッ!」

「ブッ倒してやる!」


 亮はひらりと敵機の攻撃を回避。そして敵機は亮の手により真っ二つにされ、横一文字に切り裂かれた。


「死ぬッ! うわぁぁッ!」


 機体は倒れ込み、炎を上げた後に爆砕していく。それは一瞬の出来事であった。


「やった!」


 ジェフとスタンリーもまた、火星軍のMU(メタルユニット)を相手にして戦闘を繰り広げていた。


“ジェフ君! 私と一斉掃射をするぞッ!”

「は、はいッ!」


 そして、遠方から十数機ものMU(メタルユニット)の軍勢がジェフとスタンリー達に襲いかかっていく。


“さぁ、行くぞッ!”

「わかりました!」


 イーグルの面々や全員は機銃を構え、迫り来る敵機動部隊を迎え撃った。


“よし、全員一斉掃射ァッ!!”

「了解ッ!!」


 火星軍の部隊の元へ、無数の光弾が一瞬の隙すらも与えることなく次々に迫って来る。


「やべぇ、死ぬッ! ギャアァッ!」

「ギェェェ!」

「まずい! このままでは全滅してしまう! 皆、撤収だァッ!」

“了解!”


 こうして、火星軍は敵のあまりの猛攻に戦意を喪失してしまい、即座に撤収していった。


「ふぅ……、これで一段落か!」


 亮は、ヘルメットを脱いで流れた汗を拭う。


“2人共、私に協力してくれてありがとう!”

「どういたしまして、スタンリーさん」

“さっ、帰るか”


 亮、ジェフ、リックの三人は輸送機に戻り、アメリカを後にした。



 それから数時間後、亮たち三人は無事に日本に帰国。三人はやや疲れ気味な面持ちであった。


「玲、鎧! 帰ってきたぜ!」


 明るい表情をして亮が部屋へと戻って来た。


「あっ、亮! おかえり! 心配したよ……」

「ただいま、玲。心配させて済まないな」


 亮は申し訳なさそうな顔つきであった。


「いいよ。無事で何よりだよ!」


 玲は嬉しそうにしていた。


「帰ってきたか、三人共……。無事で良かった……」


 二人は亮たちの帰りを、じっくりと待っていた。


「やぁ、三人共ご苦労だった。次の任務も頑張ってくれ」

「はいッ!」



 一方、火星政府軍基地ではジン達があることを話していた。


「ジン大尉、どうやら地球軍の新型MU(メタルユニット)はとても強力な機体のようです……」


 アルカディーは、地球軍の新たな戦力についてのデータを解析して整理した上で、ジンに対し報告。その時のアルカディーの顔は、とても深刻そうな表情をしており、危機感を抱いていた。


「そうか……。我々も動かなくてはな……。アルカディー、ラルフ! 今から作戦会議を行うから、ルード達も呼んで来い」

「はい、わかりました」

「新型機か……。どんな奴か一目見たいものだな」


 ジンは大胆不敵にもニヤリと笑う。果たして、その作戦とは一体どのようなものなのか。

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