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第9話 ボス戦


ボス部屋に入ると象くらいの大きさの立派な牙を持つイノシシがいた。


「大きいな…」

「さて、どんな感じで行く?」

「とりあえず、左と…」


作戦を話そうとしたらイノシシが物凄いスピードで突っ込んできた!


「危ねっ!」

「避けろ!」


俺が右、豪志が左に回避をしてギリギリ避けることが出来た。


「どんな威力だよ!ダンジョンの壁にヒビが入ってるぞ!」


イノシシは俺達に避けられ、壁に突っ込んだがその壁には見事にイノシシの牙が刺さっていて、ヒビが入っていた。


「かすりでもしたら重症だぞ!」

「攻撃開始!」


2人とも銃の引き金をいた。的がデカいだけあり、全弾命中した。

しかし……


「コイツ動き出したぞ!」

「あれだけ弾をくらったのに生きてんのかよ!!」

「あいつの弱点を探すから少し耐えてくれ!」

「マジかよ!」


そんな話をしていたら俺はイノシシと目が合った。その瞬間俺に向かって突進してきた。


「クソッタレ!」


俺は思いっきり引き金を引いた。フルオートで30発を一気に撃った。

それでも奴は止まらず突っ込んできたが、弾が目に入ったのか進む方向がズレて右側の壁に突っ込んだ。そして盛大に砂煙が舞った。


「ゴホッ、ゴホッ! 煙のせいで目が痛てぇ…」

《・・・陸翔!・・奴はワイルドボアー・・・腹部にあるエメラルドみたいなコアを破壊しないと勝てない・・コアを壊さないと何回も再生しちまう!・》

「エメラルド?コア?」


土煙が収まってきてワイルドボアーから離れて奴の腹部を確認してみた。するとそこには車のタイヤくらいの大きさのエメラルドのようなものが見えた。


「あれか!豪志、確認したぞ!この大きさなのに弱点小さすぎだろ!」

《・・・こっちも攻撃を再開する・・》


ドンッ!


豪志のバレット(対物ライフル)の弾が奴のコアを貫いた!

ワイルドボアーは悲鳴を上げながら倒れた。


「やった!」


念の為、やつのコアが見える位置まで動きいつでも撃てる状態になろうと移動をしたらワイルドボアーの倒れている地面から緑色の大きな光の円が出てきた。その瞬間に風が巻き上がりワイルドボアーの体が浮いて起き上がりそのまま豪志に向かって突進をした。


「豪志!逃げろ!!」


ワイルドボアーは豪志に一直線に突撃し、物凄い轟音とともに土煙が舞い上がった。


「豪志!!!!」


確実に豪志に向けて突っ込んだ。俺は背中に寒気を感じた。そして今何が怒ったのか分からなくなった。


「…豪志?…返事しろよ…豪志!!」

《・・・・・・・・・・・・・・・・・・うるせぇよっ・・・・》

「豪志!無事か!」

《・・・なんとかなっ・・・》


豪志はギリギリで自分の銃のストック(銃床)部分を壁にくっつけることでその銃の先端の部分にワイルドボアーが突っ込んだのだ。かなりの博打だがなんとか成功した。いや、本当にただ運が良かっただけなのだ。

なんとかワイルドボアーはギリギリで止まった。しかしバレル(銃身)部分は潰され、更にまだワイルドボアーは止まっておらずバレットは今にも壊れそうな音をしている。


「クソっ!」


豪志は銃が潰される前に脱出をすることが出来た。


「豪志!こっちだ!」

「すまねぇ、武器を壊しちまった」

「また出せばいい。それよりもどうするよ…この状況」

「なにか作戦はないのか?」

「あいにく俺はそんな頭が良くなくてね…」


そしたらワイルドボアーが豪志の銃を潰して壁にぶつかる。


「あーあ、俺の銃を潰しちまって、絶対に殺してやる」


するとワイルドボアーが再びこちらに向けて突進してきた。豪志は腰から手榴弾を取り出して思いっきり投げた。

床にバウンドし、上手い具合に顎の下の所に手榴弾が入り、そこで爆発した。


「「飛んだ!」」


顎の下で爆発したことで顔の部分が大きく上がり腹が見えた。


「コアだ!」

「おら!」


豪志が武器をスコーピオンEVO3に変え、コアに向かって撃ち出し、俺も同じようにコアを狙い撃った。しかし体重が重いのか決めきる前にワイルドボアーが体制えて一旦俺らから距離をとった。


「クソっ!決めれなかった!」

「高火力の武器で一気に決めないとだな…よし!豪志はこれを使って一気に決めてくれ!」

「これは?」

「110mm個人携帯対戦車弾、これくらって生き残ってたら褒めてやる!俺が何とかしてあいつの体を上げるから撃ち込んでくれ!」

「了解、使い方を教えてくれ!」


この武器は自衛隊で先程の110mm個人携帯対戦車弾またはLAM(Light-weight Anti-tank Munition)と呼ばれている。

人が戦車に対抗出来る武器のひとつで中々の威力を持つ武器だ。

もう1つ、俺は創造した。それを自分達がいた所から30m程の所に仕掛けた。


「何を置いてきたんだ?」

「C-4、プラスチック爆薬だ」

「ゲームでよくあるやつか」

「来るぞ!」


ワイルドボアーは予想通り体制を整えてこちらに向けて突進してきた。

そして奴がC-4の上に来た瞬間に起爆スイッチを押した。その瞬間、大きな爆発音が響き体にも衝撃波がきた。


「豪志!今だ撃て!」

「発射!!」


その合図で豪志が引き金を引いた。発射と同時に威力を抑えるカウンターマスが後方に射出し、弾頭がワイルドボアーの腹部に向けて発射された。


「口を開けて衝撃波に備えろ!」


その瞬間に鼓膜が破れそうな程の大爆発と衝撃波が2人の体を襲った。

俺達は後ろに飛ばされて、転んだりしたが鼓膜が破れることは無かった。


「痛てぇな…」

「豪志無事か?」

「おう、どんな威力があればこんな風に吹っ飛ぶんだよ」

「でも見ろよ、ワイルドボアーを倒したぞ!」

「だな」


しかし…


「壁に更にヒビが入ってる?」

「確かにさっきよりは大きなヒビになったな」

「さっきから砂埃が舞い始めてきたしもしかして」

「可能性はあるんじゃねぇか、あれほどの威力だし」

「急いで脱出しないと!」


次の瞬間俺達の横にダンジョンの壁の1部が落ちてきた。


「ダンジョンが崩れ始めてるぞ!」

「さっきの爆発の衝撃波で壁に更に亀裂が入ったんだ!」

「このままだと生き埋めになるぞ!」

「ちょっと待って!」


俺はどうするか悩んでいる時にダンジョンの入口での会話を思い出した。

(一か八かやってみるか…)

俺は車、いや装甲車を創造した。


「豪志!これに乗れ!」

「分かった!」


そこからは酷い光景だった。装甲車にダンジョンの壁や天井が落ちてきてぶつかったり、中には重すぎて車体が凹むなどもあった。それが約10分程あった。

揺れが止み窓を見たらそこは瓦礫ばっかだったのだが、次の瞬間に瓦礫が光り始めて気がついたら先程のダンジョンの光景になっていた。

俺と豪志は車を降りて周りを確認した。


「崩れてたよな?」

「完全に生き埋めになってたと思うんだけどな」

「ダンジョンってなんなの…」

「分からん。と言うかお前が出した車のおかげで助かったわ、ありがとな!」

「大丈夫だよ、でも装甲車がここまで凹んでしまうとは…」


俺が出した車はLAV(ラヴ)と呼ばれている自衛隊の軽装甲機動車だ。銃弾を防ぐ装甲も瓦礫の落下には耐えられなかったようだ。


「とりあえず帰ろうぜ、疲れた」

「だな!」


俺達は10階層から地上に戻り、改めて車(LAV)を出し、宿へと帰った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ほほぅ、ワイルドボアーを倒したか…あれは少しばかり強化してあったからそう簡単には倒せないはずなんじゃがな…おいっ」

「ははっ!」

「こヤツらを調べよ、決して気づかれるでないぞ」

「承知!」

「……楽しくなりそうじゃ……」


陸翔達がこの者の存在に気づくのはまだ先の話し。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


[涼木 陸翔 ]18歳 男

装備: 89式小銃、9mm拳銃

キル:256、総発砲数:415発爆弾:6


[藤真 豪志] 18歳 男

装備:M82A1、HK45、スコーピオンEVO3

キル:226、総発砲数:263発爆弾3


[創造神デミウルゴス] 不明 男(?)

地球を造った神、全ての始まりの神でもある


[カバルディア・ジョーンズ] 48歳 男

クリストフォロス領の領主でカバルディア家当主


[カバルディア・アイリス]10歳 女

カバルディア家次女


[トーマス] 52歳 男

カバルディア家の執事


[ジェーン] 21歳 女

カバルディア家のメイド


[パーシヴァル] 35歳 男

クリストフォロス領の騎士団団長、剣の腕はかなりの上級者


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