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第2話 創造神現る


「…んっ…ここは?」


真っ白な世界、教科書でも見たことがない世界…

(あっ…そっか、俺は死んだのか。ってことはここは天国か?)

当たりを見渡すと自分の後ろにまるでギリシャのパルティノン神殿を思わせるような建造物がそこには佇んでいた。その建物の階段の下に倒れている人影が見えた。俺はその人影に見覚えがあった。


「豪志!!」


倒れふしている幼馴染である彼の元へ駆け寄った。


「大丈夫か!?」


仰向けにした時に俺は一瞬寒気がした。なぜなら彼の制服には血がべっとりと着いていたのだ。


「怪我は!?大丈夫か!豪志!豪志!!」

「うるせぇな…」

「豪志!!」

「だからうるさいって言ってんだろうが!」

「痛っ!」


豪志に思いっきりデコピンをされた。

(大丈夫そうだな…)

そんなことを思っていたら豪志が


「お前こそ大丈夫か?制服に大量の血が付着してるぞ」

「えっ?」


俺は自分の制服を確認した、そこには確かに大量の血が着いていた。しかしどこも痛くはなかった。そしたら急に神殿の方から声がした。


「安心せぇ、お前らの体に異常はない。全て治した。」

「「っ!!」」


俺達2人は同時に顔を上げた。そこには白い服に身を包んだ老人がいた。


「爺さん、あんた誰だ?」


豪志がその爺さんを睨みながら聞いた。そしたらその爺さんが口を開いた。


「ったく、本当に最近の若いのは言葉使いが出来ないのぅ」

「んだと!」

「豪志やめろって!」


豪志は結構短気なところがあり、口喧嘩で彼の右に出る者はいない。


「豪志落ち着けって」

「おい!ジジイ、てめぇ何もんだ!」

「全く、仕方がないのぅ。ワシは創造神のデミウルゴスじゃ」

「「創造神!?」」


そう、この爺さんはなんと神だったのだ。そこで俺はあることを聞いてみた。


「デミウルゴス様、ここは天国なのですか?」

「いや、違う。ここは我々神々が住まう世界、いわゆる天界じゃ」

「そんなこったどうでもいいんだよ!爺さん、俺らをどうする気だ?」

「短気じゃのぅお主は。まぁよい、本題に入るとすかの。お主らは死んだ、そこはどうすることも出来ん。だかお主らは若い、だから別の世界で残りの人生を楽しんで貰おうと思っての」

「「別の世界?」」

「そうじゃ。剣と魔法の世界じゃ」

「ファンタジー感きたーーー」

「陸翔うるせぇ」

バシッ

「痛っ」


そこから色々と説明を受けた。創造神?様はやはりかなりの年配者らしく所々で忘れていたりしたが要約すると、俺達の現世でやった行為のおかげで客の1人が警察に連絡、そして強盗は捕まったらしい。それを見たこの爺さん(創造神デミウルゴス)は、こいつらはもっと生きるべきだ!なんて言い出したらしい。そこで俺らに別の人生として異世界で残りの人生を楽しんで貰いたいとのこと。

その世界は剣と魔法の世界!お決まりな感じで楽しみになってきたけどそこでこの爺さんが告げた一言が俺の夢をぶち壊した。


「でもすまん、ワシは地球を創った神じゃから地球で出来ないことを教えることは出来ない。例えば魔法とかな…」


俺は発狂した。

(おかしいだろ!なんで剣と魔法の世界で魔法が使えないんだよ!!)

剣と魔法の世界で魔法が使えないということは何を意味するかというと"死"である。剣で戦えばいいだろう?なんて思う人もいるとは思うが遠距離で攻撃され続けたら死ぬ方はどちらだと思う?明らかに剣だ。

そんな感じで俺が絶望していると爺さんが


「その代わりワシの能力(ちから)の劣化版をそなたらのどちらかにさずけよう」

「それじゃ陸翔にその力をあげてやってくれ」

「豪志…?」

「俺は想像力にかけるからなw」

「決まりじゃな。陸翔よこの能力(ちから)は劣化版とはいえお主がいた世界のものであれば生きているもの以外はなんでもつくることができる」

「なんでも…」

「じゃからくれぐれも使い方を間違えるでないぞ」

「分かった」

「豪志よ」

「ん?」

「お主は何か欲しい能力(ちから)はあるのか?」

「いらねーよ。とりあえず生きれればそれでいいよ」

「欲のないやつじゃのぅ。分かった、すこしばかり向こう世界の神に頼んでみるわい」

「ありがとよ」

「それでは楽しんでな」


爺さん(創造神デミウルゴス)がその一言を言った瞬間に足元から光が放たれ俺たちを包み込んだ。この瞬間から俺達の新たな人生が始まった。


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