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24話ー村

 みんな俺が敵ではないと再認識してほっとしたようだ。最初からそう言っているんだけどね。まあ、認めてもらえてうれしいよ。

 よし、そろそろ言うか。俺がここに来た目的。

 最近バタバタしてたから忘れてたけど、俺の目的って人類と魔物を共存させることだ。しかし、それについて俺が動いていることは今のところない。今ここにはこの国の主要人物がそろってるから絶好のチャンスだろ。


「忘れてたけど、俺って人類と魔物を仲良くさせるためにここに来たんだけど、そうすればいいかな?」


 この質問に答えてくれたのはオスターだ。


「それなら、俺の村に行くといいぜ。ここからそんなに遠くねえしな。」

「しかし、気をつけたほうがいいぞ。」

「え、なんで?」


 オスターの答えにアーケードが付け加えた。


「俺たちやこの国にいる魔物のように、必ずしも国王やこの国民のやさしさを知っているものではないからな。まだ村に残っているものの大半は人間のことを信用していない。慎重にいかないとトラブルを起こすぞ。」


 確かに言われてみればそうだな。

 イグリス王国はほかの国と違って一部だが魔物と一緒に暮らしている。しかし、その中には当然信用できていないものもいる。

 問題はどうやってそいつらと仲良くなるかだ。


「魔物は基本的に弱肉強食。戦って勝てばおとなしくさせることは可能ですわ。」


 カテリーが言ってくれたが、それはあまりしたくない。できればお互いがお互いを信用している関係を築きたい。弱肉強食のルールで、おとなしくさせたとしても、いつ、反乱を起こすかわからない。反乱を起こされても勝てるが、そうすれば魔物の数が減ってしまう。それは避けておきたい。


「ありがと。でも、俺は戦わずにことを運びたいと思っているから。」


 と言って断ったが、もしもの時はその方法でいくしかないだろう。



 話は終わった。

 結局行く場所はオスターの村になった。ふるさと帰りもかねてオスターも一緒に行かないかと誘ってみたが、仕事がまだ残っているらしく俺一人で行くことになった。

 準備のためにいったん部屋に戻った。準備らしい準備はないが適当にキメて出た。地図はアロンにもらっているからそれを見ながら歩いた。

 30分後。それらしい村を見つけた。人間との関係を断っているからか、家のつくりは割と質素なものだ。いくら魔物の中で賢いほうだといっても人間にはかなわないようだ。建築技術などはないようだ。ただ、鍛冶場みたいなところやカンカンいっているところをみると、武器や防具を作ることに関する最低限の知識はあるみたいだ。

 村の中に入ると、刀、そう刀を持っていた、一人のオーガが来た。

 見た目からするにこの村の戦士だろう。


「貴様、人間だな。何しに来た。」


 刀に手をかけて俺に問うてきた。


「何も。俺をお前らと友好関係を築けたらいいなと思ってきただけだよ。」


 ここは下手に出てはだめだ。変に下手に出ると後々友好関係を築くのに面倒くさくなる。

 たが、やはり相手は戦う気満々だ。


「嘘つけ。そうやって近くの村から破壊していくのか。」

「別にそんなつもりはないよ。あと、俺、人間ではないから。」

「どういう事だ。魔物なのか?」

「ま、そんなもんだよ。」


 人間を一切信用していない所を見ると、アーケードの言ってた通り、人間は恐ろしいものであると捉えられているようだ。

 俺が人間ではないとしり、さっきよりも殺気が(ダジャレはわざとじゃないよ)少なくなった。


「人間ではないのか。では、何をしに来た。」

「俺は人間と魔物の中立した立場に立っている。だから俺の役目はお前達と人間を仲良くさせること、分かる?」


 話終えると、殺気が戻っていた。恐らく、人間の話をするとダメなのだろう。


「そんなことを言って、はい、そうですかと、話が進むと思ったか。」

「いや、全然。むしろ、予想通りの結果になっているよ。」


 まあ、俺もバカではないと自分では思っている。簡単にことが進むなんて考えてない。

 そして城を出る時にアロンが、「さっきも言ったが魔物は弱肉強食の世界だ。多少の力を見せるとスムーズに進むかもしれんから、もし相手から誘ってきたら、話に乗ってみるがいい。」と言っていた。

 いくらなんでも、そんな簡単に挑んでこないとは思うが…


「なんほどな、まあいい。貴様、その腰にあるのは刀であろう。」


 えー、マジでー。たった今、戦いを挑んでこないって思ってたのに。でも、面倒くさいのは早めに終わらせておきたいし、いっか。


「そうだけど。」

「貴様みたいな子供がその立場で刀を持つとは。バカめ。身の程を教えてやる。」


 そう言って刀を抜いた。

 気がつけば周りに人が集まっていた。この状況、断れないな。

 変に断れば俺の好感度がさらにさがる。あったばかりだからそんなものないけど。

 仕方ないから俺も刀を抜いた。


「聞くけど、俺が勝ったらどうする?」

「『もし』を付けないのだな。だが安心しろ。貴様が勝つことは無い。俺はこの村で1番強い。」


 ほう、1番強いのか。それならばこちらも好都合だ。

 1番強いやつを倒したら俺がこの村で1番強いということになる。


「ま、とりあえず、戦おうよ。」


 俺がそう言って戦いは始まった。

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