21話ー戦後のひと時?
レヴィアタンとの戦いを終えて、城に瞬間移動した。
俺がみんなの前に現れると、びっくりしてこっちを見た。戦いの様子は音や魔力で分かってたらしい。みんな俺を引くような目で見ていた。ただひとり、アロンだけが落ち着いていた。
「き、貴様、本当に、やるなんて。」
アーケードが怯えを含ませた声で言った。
それもそうだろう。レヴィアタン1人でもかなりの脅威らしいのに、その脅威をいとも簡単に倒してしまうんだから。今ここにはレヴィアタン以上の脅威がいることになる。
「大丈夫大丈夫。何もしないから。」
俺がそうなだめるけど、みんなの緊張状態は治らない。
ハー。こういう場合の元の戻し方は知らないよ。
「どうじゃ。こいつはやるだろう。」
いやいや、今それ言うか、普通。
「前も言った通り、こいつとは『永遠の約束』をしているからこの国が襲われることはない。なんなら、いまここでお前たちがすればいい。わしはこいつを一つの国として認めているから、問題なかろう。」
「…わ、わかりました。」
みんなそれぞれ思うことがあるかもしれないけど、何とか了承してくれた。で、今度は俺一人に対して、10人という契約をするには少々人数が多い思いがありつつも我慢しながら、同じ契約内容で行った。
契約終了後、みんなも落ち着きを取り戻したのか、表情が柔らかくなった。
そして、今日はなんかいろいろあって、みんなが疲れたこともあり、その場で解散となった。
解散後、俺はアロンに一室に案内されて、「適当にくつろげ」と言われて、適当にくつろいだ。ここには紅茶がなく、ちょっと残念だったが、まあ、いい。
だらだら、だらだら。
あー、することない。どうしよ。ここには時間という概念がないから太陽や月の動きをみて判断している。暗さから見て時間的には6時くらいだろう。じゃあ、降りてから酒でも飲もうかな。
アロンに一言言って城を出た。道中、アーケードたちに出会うかと思ったけど、だれも出会わなかった。
夜の街は結構にぎわっていた。まだ、夜も本番ではないのにおっさんたちが酒を飲んでいた。
なんかないかなーと探していると、いい感じのバーがあった。「十傑の美女」という名だ。
ほかに行くところもなかったため、この店にすることにした。
中は意外にもおしゃれだった。
明るすぎず暗すぎない。全体を木で作っているため、照明との色合いもばっちりだ。マスターも店の名前の通り美人だ。
でも、どこかで見たことある顔をしていた。最近見た顔。あ、思い出した。この国の幹部のうちの一人のウィズ・カテリーだ。(男の名前は出てこなかったのに、美人女性の名前はすんなり出てきたな)
確かに美人だけど、自分で言うかね。
とりあえずカウンターの空いてる席に座った。
俺が座るとカテリーもきずいたらしく、こっちに寄ってきた。
「先ほどぶりですね。どうしてここに?」
「いや、暇だったんで、適当に来てみたらここに。」
「わたくしに敬語は不要ですよ。」
あ、そうですか。俺もつい敬語でしゃべってしまった。でも、しゃべり方がかなり自然だな。さっきまであんなだったのに。
「えーと、俺のこと怖くないの?さっきまで怖がっていたけど。」
「正直わたくしはあなたが恐れるほどの怖い人物ではないと分かっておりました。しかし、周りのみんな、特にアーケードとオスターがかなり警戒心を持っていたので、それにのっかっただけです。」
あ、そうなのね。
とりあえず、おすすめを頼んだ。
おすすめを待っている間にドアがカランコロンとなって、見たことあるおっさんが出てきた。
「やはりここにあったのう。」
「なんでここにいんの。」
「わしも酒を飲みたくての。」
考えても仕方がない。ここの国王は少し変わっているからね。
アロンも俺と同じやつを頼んだ。待っている間、俺たちは昼間のことについて話した。
「よくあいつを倒したな。あいつばかりはお主では厳しいと思っておったが。」
「大した奴じゃなかったよ。みんなが強い強いいうから俺も覚悟してたけど、攻撃パターンが単純だったからすぐに倒せたよ。」
「しかも、心臓を一突き。一切の悲鳴が聞こえてこなかったが、何をしたんだ。」
「麻酔刀って言って、精神系スキルを応用したものだよ。刺した瞬間その場所の痛覚をなくす。そうすれば一切の痛みを感じずに意識だけがなくなる。相手は魔族でも女性だからね。そこの辺気を使ったのさ。」
アロンが興味深そうに聞いていた。でもそのあと、「相手に情けは不要だ」と少し怒られた。
そうこうしていると、カテリーの作ったカクテルなのかな、ができた。
あー、うまいね。美女が作る最高のお酒。いいね。
それからも俺、アロン、カテリーの三人で話をした。アロンに関してはガンガン飲んでガンガンお替りしていた。俺もアロンに強制的に飲まされた。おいしいけど、俺はそこまでお酒に強くない。
次の日はもちろん二日酔いだ。




