15話ー会談③
一気にロアンクルシル王国とイグリス王国の2つの国と条約を結ぶことが決定した。しかも俺1人が国として扱われて。条約内容は、絶対に敵対しないこと、国の危機があればすぐに駆けつけること、のとりあえず2つだ。この条約に関して俺には特にメリットはないが、いつも基本的に暇だから別にいい。そのことに気がついたのか、アロンが俺を国賓待遇してくれることになった。口約束だがそれで十分だ。ロマノフも渋々約束してくれた。
「永遠の約束」のやり方については2人の真似をするだけで大丈夫とのことだった。しかし、何も準備されていない状況を見て少し戸惑っていると、「机を見てみろ」とロマノフが言ったのでよく見てみると魔法陣みたいなのがあった。全然気がつかなかった。俺は魔法陣の上で煎茶もどきをずっと飲んでいた。
俺は紅茶を魔法陣の外に出した。するとロマノフが、
「これより約束の儀を始めん」
といった。それと同時に魔法陣が光り出した。それに合わせてアロンが、
「我は貴国と敵対しないことを誓わん」
といった。そして、俺に、繰り返し言え、というような顔をしてきたので、真似してみた。その後にロマノフも同じことを言った。
「我は貴国と敵対しないことを誓わん?」
「疑問形はやめろ。アロンを真似すればいいだけだ。…」
ロマノフに怒られた。それなら最初からそう言ってよ、と思ったけど言ったら面倒臭くなること間違いなし、だから言わなかった。
「我は貴国が危機の時、直ちに助太刀することを誓わん」
「我は貴国が危機の時、直ちに助太刀することを誓わん」
(ロマノフ省略)
ロマノフが言ったあと、魔法陣の光は一瞬強くなって消えた。終わったということだろうか。こういうことは初めてだから妙に緊張してなんか疲れた。ため息をつくとアロンが、
「以上で終わりだ。良いか?これから今の約束を破るとたとえお主であっても死ぬぞ?」
「お、おう。わかった。」
終わってって早々にアロンが怖いことを言ってきたので、少しびっくりしつつも了承した。そして、アロンが話を変えて、ロマノフに振った。
「そういえばロマノフ、さっきユリウスと戦って負けたと言っとったな」
「ああ、そうだが。なんだ、嫌味か。」
「いや、そうではない。ユリウスの実力がいかほどかと思ってな」
「結構強かったぞ。おそらく全力で戦えばお前でも負ける」
「ほう、それほどか。では、ユリウス。わしらと一戦勝負せんか」
「え?」
俺を置いて2人で話していると急に俺に話を振った。紅茶の準備をしていたので、あまり話を聞いていなかった。もう一度聞いて話の内容を理解した。
「ああ、別にいいよ。でもどこで?」
「ん?ここは確か闘技場があったであろう。そこでよかろう。」
「ちょ、何勝手に決めてんだよ。ここはお前の国じゃないんだぞ?」
「まあまあ、落ち着け。不可能ではないのだろう?ただ闘技場内にいるやつをどかせば良いだけではないか。」
「簡単に言うけどめんどくさいんだぞ、全く。でも、これ以上言っても効かないんだろうな。」
「よくわかってるじゃないか。中にいるやつには、幹部の訓練に使うとでも言っておけばよかろう。」
ロマノフも大変だな。自由なおっさんほどめんどくさいものはない。俺も高校教師の時実感した。ロマノフがドアを開けた時にセバスちゃんが見えたので、近くに行って、同じ紅茶を頼んだ。セバスちゃんに持ってきてもらった紅茶を作りながら、アロンと準備が終わるまで雑談をしながら待っていた。
「」そういえば気になったんだけど、俺がでかい魔力を放った時、アロンは気付いてすぐに来たみたいだけど、ここの国民は混乱しなかったの?」
「それなら心配いらん。普通の人間なら魔力感知はできない。できるのはその国の王や幹部といった、限られたやつだけじゃ」
「へー」
「ただ、例外的に魔法使いは基本的にできる」
「え、やっぱり魔法使いっているんだ」
「おお、いるな」
「どんな感じなの?」
「魔法使いはスキル持ちと違って身の回りの魔力を使うからな。魔力が自分に染まっていないために、多くの技を出すことができる。それと同時に魔力が自分に染まっていないと言うことはそれだけ技の威力などは落ちるな。攻撃力重視ならスキルの方がいいが、弱くてもいいからその場に適した技を使いたいとなれば魔法使いの方がいいな。まあ、なりたくて慣れるものではないがな。」
「へー、なんかめんどくさいね」
「お主からしたらそうじゃろう。ちょっと練習さえすればなんでもできるんじゃから」
「まあね。でも、全ての和あざを平均的にやるからそこまで上手くなれないけどね。そういえば思い出したんだけど、今度暇があったらアロンの『真実』だっけ。教えてくれない?」
「ああ、構わん」
そしてちょうどロマノフが入ってきて「準備ができた」といった。俺とアロンが部屋から出ると、ロマノフはアロンを捕まえて愚痴をいっていた。もちろん小声でいっていたがそこまで遠くないから聞こえる。でもここは聞こえないふりをした。その2人の姿は互いを信用していて、なんでも任せられる相手と言った感じだ。アロンが一方的に頼み込んでいたけど。
俺たちが通った道は人気にない通路だ。おそらく闘技場の裏に続いているのだろう。道中、幹部たちと出会ってロマノフが簡単に説明した。しかし納得できないからと詳しく説明を、と言ったがロマノフも流石に色々あって疲れていたらしく後にした。そのかわりこれからの戦いを見学することになった。ついでにアロンから簡単に幹部達を簡単に紹介された。
闘技場についた。中には直接入れた。おそらく一般の人は受付みたいなところを通るのだろう。幹部、もといハリセン達は観客席にいた。
そして、俺たちは簡単に準備運動をして、決闘を始めた。




