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BFDX  作者: 姫
9/24

新たな変化

完全に女性として出勤するようになった3日後、ついに尚の撮影する日がきた。

シャーロットフランシスの服をもって控室に向かう。

そこには志穂と未来もいたので、入るのを躊躇ってしまった。

「尚ちゃん、入らないの?早く着替えないと」

「う、うん…でも…」

「ひょっとして身体のこと気にしてる?そんなの関係ないから!わたしたち同じ女でしょ、早く着替えよう」

未来がそういってくれ、志穂も「そうだよ」といってくれた。

その言葉が嬉しく、尚も中に入って着替える決心がついた。

下着姿になると、志穂が「そのブラトップ可愛いね」と言ってきてくれた。

素直に嬉しかったので、「ありがとう」と返してから志穂の下着を見た。

志穂も未来も尚に負けないくらい可愛い下着を付けている。

だが、最終的な視線は2人の胸の谷間に移っていた。

胸…いいな…わたしも欲しい…

純粋にそう思ってしまった。

「尚ちゃん?どうしたの」

「う、ううん、なんでもない!」

気を取り直して服を着てメイクを始めた。

尚はグロスの紹介だったので、最後にグロスを塗ると、

唇がプルンとなって色気が増していた。

「このグロスすごいよね」

「ね、わたしもグロスがよかったなぁ」

志穂がそう言うと未来が返してくる。

「志穂、文句言わないの。念願だったモデルをやれるんだよ」

「そうだった、ごめん未来」

2人は同期で同い年ということもあり、呼び捨てで呼び合っている。

まるで友達のようだ。

それが尚には羨ましかった。

それじゃダメだ…わたしも積極的に行かないと!

「あのね…わたしも同じように呼んだらダメかな…?馴れ馴れしい…?」

恐る恐る聞いてみると、一瞬キョトンとしてから笑い出した。

「ごめんごめん、わたしたちが「ちゃん」付けで呼んじゃってたもんね。いいよ、尚」

未来がそういうと志穂も「尚も気にしないで呼んでいいからね」と言ってくれた。

「うん。未来、志穂」

こうやって呼べるのが嬉しく、同僚でありながら友達になれた気分だった。

「じゃあ…行こうか!」

志穂がそういい、尚と未来が「うん」と返事をして撮影場所へと向かった。

最初は緊張したが、この2人が一緒というのが心強く、緊張も徐々に和らいでいき、

無事に撮影を終えることができた。

「お疲れさま。これでみんなモデルデビューしたね」

綾がそういってくれたあとにご褒美があると言い出した。

なんのご褒美だろうとワクワクしながらそれを聞いた。

「来週の金曜日にみんなでナイトプールに行こうと思うんだけどどう?ナイトプールで女子会」

みんな一斉に「行きたい」と盛り上がった。

尚もその一人だったが、一つ懸念があった。

それは身体のことだ。

しかし、綾はそれもわかっていて「尚ちゃんでも着れる水着を買いに行こう」と

言ってくれた。

それなら問題ない、尚も喜んで賛成した。

それを奥で聞いていた悠弥は「ケッ」と言いながら帰り支度をしていた。


日曜日、尚は綾と水着を買いにきていた。

「なんか綾さんとプライベートで買い物って新鮮」

「わたしじゃないほうがよかった?」

「全然!わたし綾さん大好きだもん。大人の女性って感じで憧れます」

「ありがとう、尚ちゃんも充分可愛いんだからわたしなんかに憧れないでよ」

そういいながらちょっと照れている綾が可愛かったのでクスっと笑っていた。

水着を見ていると、綾がコレコレと言ってきた。

「オフショルの水着、胸元は完全に見えないし下もスカートになってるから」

確かにこれなら問題ない。

それにオフショルの水着がとても可愛く見える。

「これいいですね、これならみんなとプールいけるし」

「じゃあ決まりね」

尚は二つ返事でこの水着を買った。

あとはプールへ行くだけだ。

でも内心では身体も女の子だったら…

最近は毎日そう思うようになっていた。

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