029:スーパーハード・トレーニング
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アストラ国の第二王女マキアスの求めに応じ、首都プロスレジアスに到着した、夕刻。
上役と王宮への報告を終えたクロード=ロックナー・ヴィレアムが宿に戻ると、裏手の庭でまたもや女戦士がボコボコにされていた。
見目麗しい美少女が容赦なくぶん殴られているのを見ると、まるで己が常識外の世界に囚われたかのような気分にさせられる。
一方で、村瀬悠午という異邦人の達人が、どのような指導をするのかも非常な興味をそそられるのだが。
「右手と左手、支点と力点を変える事で、間合いや振り幅、速度を変えられますが、今は決められた突きと振り、決められた間合いだけに慣れてください。確実に使える攻撃の筋を増やしていきましょう」
「ひ……ひぃ!?」
「受けられない筋では打たないし、攻撃の隙も作ってますから、集中して見極めて自分で攻防を組み立ててください。キープフォーカス」
「んにぃいいい!? む……無理無理無理!!」
「喋ってると呼吸とリズムがズレますよー」
などと喋っているにもかかわらず、悠午が構える棒(杖)の先端はリズムを変えずに、女戦士の姫城小春をぶっ叩きに来る。
泣き言を叫びながら小春も斧槍で合わせようとするが、全く防御が間に合わず、先ほどから被弾しまくっていた。
自分から攻撃するどころか、悠午の打撃にまるで付いて行けないのだが、本当に手加減されているのだろうか甚だ疑問である。
この少年が本気になったら、瞬きする間にサンドバックだと分かってはいるが。
訓練であるにもかかわらず、いきなり持たされるゴツい斧槍。
そんな物を仲間に向けるのも怖いが、そもそも剣と違ってまともに振れない。
プレイヤーのステータス補正で腕力の方は問題ないのだが、師の少年に曰く「下半身が安定してないから自分の力に振り回されている」のだとか。
なので、大振りは許可されていない。脚を開き、重心を落し、そのまま動くな、とも言われていた。
ひたすら小さな突きと払いをさせられ、同じように棒を振るって来る悠午の攻撃を打ち払う――――――払えていない――――――。
それだけで息もつかせぬ攻防を要求され、小春は半泣きになっていた。
「打ち下ろしと突きの型をしっかりと思い返して、こっちの攻撃もよく見て、棒立ちになりかかってる、重心浮いてる腰落として踏ん張り効かせて、出来もしない攻防一体なんて考えないで受ける時はしっかり受けて」
「ヒー!!?」
泣いても悠午は許してくれない。
同じ型、同じ軌道で、見え易く振るわれる棒を、小春はただ必死で受ける。
これに反撃まで加えろとか無茶言うな、と心の底から叫びたかったが、余計な事を考えていると脳天を棒でぶっ叩かれた。
小春が反応できるか出来ないかのギリギリを攻めて来る、達人の見切りによる鬼の鍛錬である。
このような地獄が続くこと、約30分。
「組打ちはこの辺にしておきますか。クロードさん、お待たせしました」
小春の集中力が切れ、成す術無く滅多打ちにされ地に沈む段になり、ひとまず鍛錬は中断となる。
今日の分が終わったのではない。組打ち以外にも、やるべき事は山ほどあるのだ。一分一秒を惜しむ修行であり、眠っていても鍛えるのが『叢雲』だった。
再び半死体と化した女戦士は、大急ぎで駆け寄る仲間に宿の中へと引き摺られて行く。
手にした棒を器用に手首で振り回すと、悠午はそれを小脇に抱えていた。それだけでも、ちょっとした見世物になるほど美事な技だった。
「……いえ、お邪魔しました。しかし、ご婦人にも容赦しないのですね。流石……というべきですか」
「最低限戦えるレベルから逆算するとね……これくらいしないと仕様がないんですよ」
言葉に迷うクロードに対し、悠午の方は何とも言えない渋い顔だ。
容赦どころかもっと厳しくしたいところだが、これ以上やると小春が折れかねない。
芯鉄の無い刀を鍛えている気分だった。
「あ、それでですねユーゴ殿、我々の到着をマキアス殿下にご報告して来たのですが、その際に殿下より明日の晩餐に皆様を招待したいと」
新米師匠の苦悩を知らず感心していたクロードだが、そこで本来の要件を思い出す。
宿屋へ悠午たち案内した後、クロードは主であるヴィンセンタール子爵の屋敷に挨拶へ行くと、そのすぐ後に第二王女への報告に走った。
しかし、そこで任務完了とは成らず、まだしばらく悠午の世話を続けるようにと命じられる。つまり鈴である。
晩餐会の場所は王宮ではなく、王女が個人的に所有する屋敷でとのこと。
なんとなくマキアス王女の意図が透けて見えるが、悠午の方は何も言わず承知した。
なお、シャドウガスト討伐の功績に関しては、後日また子爵や勇者とともに表彰されるらしい。
そっちは別にどうでもいいが。
◇
クロードの話の後、食後の運動で小春を気絶させ、叩き起こして日課の鍛錬を課し、ストレッチやマッサージで断末魔を上げさせ、この日は就寝。
翌日も朝から王女との約束の時間まで、各方面で『鬼』呼ばわりされながらヘタレ女戦士を鍛える。
「右から回して振り下ろす、左から回して振り下ろす、を意識して繰り返してください。握りは左、取り回すのが右、前の足と後の足で下半身を地面に固定して、足の親指を押し付けて、一番重量がかかるところでしっかり腰を入れてください。早いのはいらないです。1、2、3とリズムと打ち筋を正確に。これを後一万回」
「『いちまんかい』!!?」
「この後招待されているから、今日の組打ちは無しですね。今日は型のみ、です」
「いきなり多くないかな!?」
動作ワンセットで3秒と仮定して、約8時間かかる計算に。
しかし抗議の声は聞きません。
もっとも基本的な攻撃の筋、打ち下ろし、またの呼び名を『唐竹』、『面打ち』。
同時にそれは攻撃における一撃必殺でもあり、極論すれば全ての立ち回りはこの一撃に繋げる為の布石でしかない、とも言える。
翻って、最後の一撃を持たなければ何をやっても無意味に終わる、という事でもあるが。
悠午はひたすらこれをやらせるのだが、実は同時にもうひとつ、この鍛錬には仕込みがあった。
絶望感と疲労感に打ちひしがれる軟弱な現代っ子大学生が、それに気が付くことはない。
そして、10時間後。
「おいユリアンヌ」
「御子柴さん、もはや誰を呼んでいるのか分からなくなってるんですけど」
「うっさいユリアンヌみたいな顔しているクセに。それよりアレ。あんなんで強くなれるんか? 素人目にもどう見たってオーバーワークなんだけど」
精根尽き果て、年頃の娘に有るまじき格好で地面にノビる小春を指差し、ジト目を若干吊り上げた御子柴小夜子が問う。
現代のトレーニングは科学的にやるものだ、と思っているジト目には、悠午が根性論で無理をやらせているようにしか見えなかった。
筋力トレーニングにしてもプレイヤーのステータス補正があれば必要とは思えないし、やり過ぎれば返って消耗するだけだと思うが。
「基本的にオレが子供の頃やってた鍛錬をやってもらってるから、実績はあると思う……。てか一門全員やってるし。あと身体の疲労も寝る前に取ってるから」
「夜中に姫にエロい声出させているアレな。パーティーの中で肉体関係有りとか、今後どうしようかと思ったっつーの。眠れなくなっただろうが」
「真面目な身体のケアなんだから、冗談でもそういうのやめようよ…………。今夜からやり辛いわ」
とはいえ、悠午も15年近く毎日毎日飽きもせず鍛えているのだ。素人に意見されるまでもない。
確実なことしか教えてない――――――教えられない――――――し、鍛錬で疲弊した身体のダメージを取る術も駆使している。
ただ、その方法がちょっと問題かな、とは悠午としても思わなくもなかった。
要するにマッサージと指圧である。
しかし、気功術と経絡術を高レベルで修めた武人の按摩だ。ただのマッサージであるはずもなく。
結果、現役大学生グラビアアイドルがベッドの上で悦楽に喘ぎまくり、限りなく18禁に近い事になってしまうという。
声だけ聞くと性的な行為としか思えないのだが、飽くまでも肉体疲労を取る為のアフターケアだと主張したかった。
考えたら負けだと思う。
とにかく効果は絶大なので、悠午は渋い顔で抗弁だけはしておくものである。
◇
日が落ちて暫く後、都で一番の宿『ファン・フロイライン』の前に、王女からの迎えの馬車が到着した。
貴族も利用する宿なので、特に物珍しい光景でもない。
そして、馬車を待たせながら、皆は準備の最中だ。
プライベートな場とはいえ王女の招待なので、あまり礼を失した格好もできないだろう。
そう思っていた一同だが、服は用意するので各々自由な格好で来い、という、マキアス王女からのご伝言である。
既に大枚叩いてイブニングドレスを買っており、女性陣はどうしたものかと懊悩していた。
一方の男性陣はというと、特に悩みもせずさっさと服装を決めていた。
大男のベテラン冒険者、ゴーウェンは首元までピッチリ締めた黒いチュニックスーツのような上下。逞しい体躯が服の上からでもよく分かる、堂々とした装いだ。
そして悠午は、濃い青の小袖に黒の袴姿だった。
小袖というのは、江戸時代の武士や町民に共通した普段着である、現在の和服の元となった着物だ。
武道の叢雲としては胴衣が正装だが、余所行きの際には上に小袖を身に着けるのが正装となっている。
腰に刀でも差せば、そのまま侍と言っても通じそうだ。
「む、村瀬くん……それ、どうしたの?」
「狙ってんのかオマエ…………」
「なんも狙っちゃいませんよ。胴着作るついでに縫ったんです」
その為に、昨日の買い物で布地を手に入れたのだ。
たいした道具も無い中で作った間に合わせで、納得の出来ではなかったが、この際仕方ない。
実家では胴着の修復やら自作をよくやっていたので、今回はそれらの経験が活きていた。何せ頻繁に破れるもので。
同郷のお姉さん方は、その器用さに驚かされるばかりである。
「元の世界の布地とは大分違うんで、あんまりカッチリとは出来なかったんですけどね」
「布からテメェで服作るとか、自力アイテムクリエイトか」
「ジェイコブスパイダーとか、ナイトイーターとか、モンスター素材の糸を紡錘屋に持ち込むと布地にしてくれたりするんだよ。こっち側ではどうか知らないけど」
「へー、機会があったら見てみたいですね」
縫製が趣味というワケでもないのだが、少しこの世界のモンスター素材に興味を惹かれる少年。
ついでに他のモンスターの話など聞きながら、馬車に揺られて30分程の後。
悠午たちは王宮の裏町にあたる一画、家々の中に潜むようにして建つ、ある屋敷に到着した。
成り行きでそうなったのか、あるいは初めからそのように謀られ作られたのか。
いずれにせよ、他の王族貴族の目に触れぬよう、秘密裏に何かをするには都合の良い立地といえる。
「てか重っ苦しい館だな」
その印象は、ジト目魔術士の言葉を借りると、以上のようになっていた。
小さなホテル程の規模がある敷地に建つ、重厚な二階建ての豪邸。
風格はあるが、日も暮れて明りも疎らな裏町にあっては、幽霊屋敷でも通りそうな物件である。
しかし、迎え入れられた豪邸の内部はお化け屋敷などではなく、思いのほか普通だった。
深夜のホテルや図書館を思わせる、静かで整えられた屋内。
深緑色の絨毯の両脇には、メイドと執事が列を成している。
だが、歓迎されているかは謎だ。愛想の欠片もない。
事実、プレイヤーなど歓迎する気にもならないのだろうが。
「ようこそおいでくださいました。私、マキアス殿下の傍仕えをしております、ブリストーと申します。主は間もなく参ります故、しばしこちらでお待ちください」
無愛想な年嵩の執事に先導されると、一階にある客間へ通された。
なお、屋敷へ入る際に、武装は預けている。
紅茶の一種と思しき飲み物を出されて、待つこと30分ほど。
静まり返る客間の中は、小さな囁き声さえ浮き彫りになり、目立ってしまう。
「なんつーか……サスペンスとかホラーでありそうなシチュエイションだわ」
「ミコ、失礼だから…………!」
そんな中、あえて誰も言わなかった事を言ってしまうジト目魔術士。
女戦士も本音では同意見だが、同じ部屋には無言で控えるメイドやら執事がいるのだ。ましてや王女の屋敷。不敬罪にでも問われたらどうするのかと。
しかし幸いなことに、そこへ現れたご本人からは、特にお咎めもなかった。
「来てくれたわね。このような所で申し訳ないけど歓迎します、『神撃』ユーゴ殿にパーティーの皆様」
鎧ではなく礼服姿の騎士を伴ない、悠午たちをこの屋敷に招待したアストラ王国第二王女、マキアスが大広間に入ってくる。
超が付くグラマラスな肢体がくっきり浮き出る、薄手のドレスという姿だ。
悠午とゴーウェンが立ち上がって礼をすると、女性陣も慌てて立ち上がり頭を下げる。貴族の挨拶に比べて優美さも何もなかったが、王女の方は気にしなかった。
どうせ重要ではない。
「宿の方はどうだったかしら? 最初からこの屋敷に逗留してもらえればよかったけど、普段あまり利用しないから使えるようにするのに時間がかかってしまって。ダンプールでの戦いからここまでの旅路、ご苦労様でした。まずはこちらでの持て成しに胸を満たしてちょうだい」
王女の挨拶の後、メイド達にダイニングへと案内される。
長テーブルに着くよう促されると、脇に給仕のメイドが付き、目の前にナプキンや食器が置かれた。
フルコースのような形式か、と思った悠午だが、実際には料理がテーブルいっぱいに運ばれ、担当の給仕が要望に応じて取り分ける、というやり方だった。立ち歩かないビュッフェスタイルとでも言うべきか。
上座に着く王女の音頭で晩餐が始まるが、貴人の食卓だけあって、食事中の会話はマナー違反となる。
何より、全く表情の動かない王女が黙々と食べているのだから、お喋りという空気ではなかった。
料理の方はというと、食用牛の丸焼や鳥の丸ごと香草蒸し、白身魚のパイ包み、野菜の豊富なスープ、積み上げられたパンなど豪勢な物だったが、日本の女子高生や奥様には少し物足りない味のようである。
それでも、とりあえずお腹はいっぱいになった食後。
煮出した煎り豆茶が出され、食休みの時間になると、そこで閑談となる。
話題となるのは当然、マキアス王女御所望である、悠午の技術についてだ。
その為に呼ばれたと言ってもいい。
「気功術、ですか…………」
とはいえ、何と説明したものか悩む。
『魔導姫』と呼ばれるほど魔道に耽溺する王女にとって、魔力の泉とも言うべき悠午の『気功術』は、何としても手に入れたい技術だ。
だが、ハッキリ言って一朝一夕でどうにかなる術ではなく、口頭で教えられる事などほとんど無い。
どうしたものかと、煎り豆茶の香りを感じつつ、王女に見つめられて悩む悠午だが、
「…………“気”ってヤツは人体だけじゃなくて、万象……この世の全ての物って意味ですけど、これを形作るエネルギーでもあります。うちの流派は、その辺ちょっと他の流派とは解釈が違うんですけど。多分こっちの方が事実に近い。
それで、気功術というのは自分の性質を利用して、これをコントロールする術をいうワケです」
少し悩んだ末、当初の予定通り概要のみを説明する事とした。
実際の術法と使い方を教えている時間は無いし、また軽々しく教えて良い技術でもない。
願わくば、修得など無理、というのを理解してもらえれば幸いである。
「“気”の遣い方にも色々ありますが……殿下が興味をもたれた“気”を集める法、“気”を束ねる法はその一部に過ぎません。というか、そこだけやろうとしても無理ですね。
自分の内外の“気”の存在と流れを理解し、その全部が一連の理にある事を理解しないと、本当の意味で気功術は使えないんです。
だからそれは自分の中の“気”だけを操れば良いという話じゃなくて、結果として自分の外の“気”とも一体化するのが基本にして究極、ということになるんですけど…………」
「素晴らしいわね。それで、具体的にはどうすれば?」
しかし、漠然とした話で煙に巻こうとする悠午の浅知恵は、やはり王女には通用しなかった。
グラスを手に薄笑いの魔導姫だが、二度とない獲物を狙うその目はヘビの如し。
異邦人の少年の言う“気”というのが、魔力と同じ物であろうことは間違いない。
だがその解釈や術式は、魔道の探求に人生を費やして来た王女の知る物とはまるで違う。
シャドウガスト戦を見れば、その能力が自分より遥か高みにあるのも明白である。
この機会は、絶対に逃がせない。
他方、同じくプレイヤーであるジト目の魔術士も、興味ない風を装い悠午の話に集中していたりする。
それは以前にも聞いた事のある内容を含むが、何がヒントになるか分からない。
まだ自分の考えを表に出す気は無かったが、この世界で無双する可能性を逃す気も無いのである。
そんなとんでもない事を仲間が考えているとは、悠午といえども露知らず。
「一番の近道……ていうか避けては通れないのが、自分の“気”を自覚するところだと思います。これが出来ないとはじまらないんですけど、ヒトによってはこれに一生を費やします。それでも、そこまで来れるヒトは極一部です」
仮に自分の中の“気”を自覚出来ても、そこからがまた長い道程となる。
“気”の把握を第一歩とすれば、その先は数万歩から数億歩と果てしなく、終わりを見た者はいない。
かく言う悠午自身、まだ百歩かそこらだろう。
「貴方に時間が無い事は分かっているわ。私も人生が終わるまでに、なんて呑気に構えている気は無いし。効果的に術を学ぶ方法はあるの?」
「こればっかりはありませんね。身体を鍛えて“気”力を上げて、体感と瞑想で自分の中の“気”を自覚するだけです。これを助ける小技みたいなのならありますけど。
丹田に“気”を落とし込む丹田呼吸法、身体の運動で気脈を動かす錬気法と経絡術。そうやって時間をかけて、開眼するまで努力するしかないです」
やり方なら教えますが、と言う悠午に、王女の方は無表情のまま応えない。
つまり疑っているということだが、その疑いは半分当たりで、半分外れだ。
悠午は嘘は言っていない。本来は前述の方法で、自分が本来持つ“気”を認識するのが正道となる。
ただ、その方法で自分の“気”に目覚めるか否かは不確かだ。師、無しでは一生かかっても目覚めない者が圧倒的に多い。
故に、叢雲など古流の中には、高い確率で気功術を身に付ける為の秘伝が存在した。
これも問題があり過ぎて使えないが。
「なるほど…………。あれほどの力なら、それ相応の修行を要して当然ね。ではその修行の方法を伝授してもらうとしましょう」
「…………短期間で出来る限りやってみましょう」
少し考えた末、マキアス王女は悠午のいう正道の方法で、気功術の修得を試みると言った。
期間は、一週間前後。
奥義を修めるには短過ぎるが、それでもまた一週間も旅を先延ばしにしなければならない。
問題は王女が一週間で納得するか、と考える悠午だが、ある意味でそれは杞憂となってしまう。
クエストID-S030:セクシャルイーター エキスパート 05/17 00時に更新します




