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四号館。

ぶらり。

作者: caem
掲載日:2026/07/02


 ぶらり そいつは天井から ぶらさがっていた


 ぶらり そいつは天井から 長い両手を伸ばしていた


 ぶらり もうすぐしたら届く 首すじに向かっていた


 ぶらり 長く伸びた黒髪で 視線は隠されていたのに


 ぶらり 長く伸びた両手が わたしの首にたどり着いた


 ぶらり ぶらり それから ぎゅう ぎゅう ぎゅうと


 わたしの息の根を止めるまで 苦しくさせていったのは


 ぶらり ぶらり 天井に ただ ぶら下がっていたのだ 


 丑三つ時に目覚めたのは そいつで


 まだ 天井に張り付いている

 


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― 新着の感想 ―
天井から伸びてくる腕という、日常の中へ突然入り込む異様な光景が短い文章の中で強く残りました。恐怖に飲み込まれず、負けまいと踏ん張る語り手の気持ちがまっすぐ伝わり、わずかな言葉だからこそ、その場の息苦し…
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