僕が拍子抜けするぐらいに沼る女!
”僕が拍子抜けするぐらいに沼る女!“
僕の好きになった女性は、“完璧な女性!”
僕は完全に彼女に沼る。
付かず離れず、絶妙な距離感を保ちながら男性の心を鷲掴みする
この女性にどんな男もド・ハマりするはずだ!
色気もフェロモン全開に出してる女性ではなく、醸し出している
感じなんだよな。
どの男にもど・ハマりする、”何かをこの女性は持っている!“
僕の男友達10人が一斉に彼女に出会った時には、既に10人共
彼女を好きになっていた。
“俺が俺が彼女の事を一番好きに決まってるだろう!”
中には少し脅しに近い事を僕に言う奴もいたよ。
”彼女の事はもう諦めろ、痛い目に遭いたくなかったらな。“
一人でも彼女を好きな男を蹴落としたい野郎どもは、、、?
ここまでするみたいだ!
・・・ただこんな事を言われても、彼女の事をそう簡単に諦めき
れないナニかを彼女は持っている!
『今度、二人でデートしようよ。』
『俺とだよね?』
『いやいや? ボクとでしょう!』
『・・・・・・』
『取り合えず、連絡交換しない?』
『オレが先だろう!』
『いやいや? ぼくです!』
『七音クンは、どう思う?』
『えぇ!? ぼ、僕、、、?』
『そう!』
『未久ちゃん! コイツはいいじゃん! 七音もそう思うだろう?』
『・・・い、いや、僕は未久ちゃんとデートしたいよ。』
『おい七音! 余計なこと言うなよ!』
『違うって、コイツは、、、。』
『“じゃあ、七音クンと最初にデートしょうか。“』
『えぇ!? な、なんで?』
『嘘だろう! ふざけんなよ!』
『マジか?』
『“最初って事は? 他の奴ともデートしてくれるんだよね未久ちゃん!』
『“一応、そう考えてるわ。”』
『マジか! ヤッター!』
『じゃあ、仕方ないな。』
『仕方がない七音、最初に未久ちゃんとデートさせてやるよ!』
『・・・・・・』
『良かった、みんなイイ人で!』
『当たり前ジャーン!』
『そうだよそうだよ!』
『じゃあー未久ちゃんまたね!』
『うん!』
『”未久ちゃんに免じてムカつくけど、許してやるよ七音!』
『・・・・・・』
*
・・・数日後。
僕は未久ちゃんと二人で初めてのデートをした。
『七音クン、待った?』
『ううん! 待ってないよ。』
『”今日のデート楽しもうね。“』
『うん!』
・・・彼女の事を知れば知るほど僕は彼女に沼っていく。
もう抜けられない沼に僕は溺れていくみたいだ!
彼女のさり気ない仕草や優しさが僕の心に沁みわたる。
『・・・どうしたの?』
『えぇ!?』
『今、ボーっとしてたよ。』
『・・・そ、そうかな?』
『そうだよ。』
僕はこのまま彼女に沼っていていいのか?
僕の心は彼女でいっぱいになる!
でも? 楽しいデートも終盤になり、彼女と分かれる時間が迫ってきた!
『今日のデート楽しかったね。』
『“じゃあまた、僕とデートしてくれる?”』
『そうだね、また私とデートしようね七音クン。』
『うん!』
『じゃあ、今日は本当にありがとう!』
『僕の方こそ、今日は凄く楽しかったよ。』
『”じゃあ、少しだけ目を瞑ってくれる?“』
『えぇ!?』
『ほら、いいから!』
『・・・ううん。』
【チュ】
『・・・えぇ!?』
『凄く楽しかったから、お礼のキスだよ。』
『・・・あぁ、ううん、』
『じゃあ、またね七音クン!』
『うん、またね未久ちゃん。』
・・・まさか? お礼にキスを彼女が僕にしてくれた!
“頬っぺたじゃなく僕の口に。“
僕は初めて母親以外の女性とキスをした。
しかも僕の大好きな女性と!
こんなに嬉しいことはない。
僕は益々、彼女に沼って行く。
“彼女以外の女性にもう興味がない!“
僕は彼女がいいんだ!
*
でも、僕は後で知ったのだけど、、、?
僕は一番初めに彼女とデートしただけで、僕以外のあの時居た
男友達とも彼女は一人一人とデートをしていたらしい。
“ぼ、僕だけじゃないのか?“
それでもやっぱり僕は彼女が大好きだ!
ここまで沼ると? “彼女がもう何をしてもよっぽどの事以外は
なんでも僕は彼女を許してしまう。“
やっぱり沼った方が負けなのか?
もう僕は彼女の虜だ!
ほんの少しでいい、僕の事も少しは好きになってくれないかな?
最後まで読んでいただいてありがとうございます。