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お久しぶりですm(_ _)m
「浅倉あさくら 理沙りさっていうの、リサでいいよ」
『リサ…リサか。』
目を閉じて私の名前を繰り返す。体の中に取り込むかのように。
謁見を待つ間メジストに色々聞いた。
この国はセラフィナ王国。魔法もあるし、魔物もいる。
私の様な異世界から来た人は1000年以上前で記録がほとんど無いらしい。
ただし、「祝福がもたらされる」ことだけは伝えられていて、異世界から来た人を見つけた場合丁重に保護される。
何度も思うけど、本当にどこかで聞いた話しばかりだ…
そんなことを思っていると、部屋のドアがノックされ侍女さんが謁見の準備ができたと知らせに来た。
−謁見の間
メジストと一緒に広い謁見の間を王様の前まで歩いていく。
両サイドにいるのはおそらく貴族や政治を行うであろう大臣達がズラリと並んでいる。
みんな頭を下げているけど、チラチラと目線を上げてこちらを見ている人もいる。
この部屋の高い位置にある椅子に座りこちらを見下ろしている人の前まで行くと私は膝を付き視線を下げた。
(多分、合ってると思うけど。)
この世界の作法なんて何もわからないから、取り敢えず自分の持ってる知識で対応したけど、周りがザワついた。
「よく来られた。私はアウィン·セドニ·ヴァイト何も知らない世界に来られ、さぞ不便な思いをされていることだろう。我々にできる事があれば何でも言ってほしい。」
想像よりも若い声が聞こえた。