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王城編最終章前編

以下略

今、桜嶺綾斗は王の間に呼び出されていた。


目の前には見た目では20代前半に見えるルシェ王国の国王にしてアリスの父親であるルクスが階段で何段階登った場所にある大きな玉座に腰かけて上から綾斗を見下ろしていた。


「あやとよ、ここに呼び出したのは他ではないお主に頼みがあってな」


ルクスが表情を変えずに話し始めた。


「今年の春に我が愛娘アリスが産まれて12年になる。そして我が国では12の年になると子供は国の南部にあるルシエラ学園に入学し勉学に励むことが義務付けられている。そして、それは王族、貴族も例外は無い。代々国王は娘には甘かったらしく学園には例外を除いては国王は近づくことは出来ない。よってお主にはアリスと共に学園に入学し、アリスの護衛役を頼みたいのだ」


「はあ、ですが俺でいいんですか?自分で言うのもなんですがここに来て間もないですし多分一番信用が無い人物だと思うんですが」


「先日の件でお主を信用した、と言ったらどうだ?」


「先…日ですか?」


「魔族バイヤー…と言っても分からぬか?」


ルクスは目を細めて不敵な笑みを浮かべた。


「知ってたんですか?」


「おい、さっきからその言葉遣いはなんだ!」


傍らで聞いていたグラムが声を荒らげる。


「グラム、少し席を外せ」


「しかし…」


「2度目は…」


「仰せのままに」


グラムは渋々といった様子で王の間から姿を消した。


「ご存知だったんですね」


「2人のとにはそんなにかしこまらなくてもいい、実は俺も堅いのは好きじゃないんだ」


「そうは言われても…」


「まぁいい、それで知っていたのか、だったな。それはもちろん自分の庭で起こった事だからな」


「それは説明になってない気がするんですが…それはそうと学園での俺の役割はアリスの護衛役、でいいんですか?」


「ああ、主な仕事はそれでいい、主な仕事はな」


「じゃあ、主でない仕事を聞きたいんですが」


「それは話す時が来たら話すさ。それで、お前から見てアリスはどう思う?」


「どう、と言われても」


「可愛いだろ?」


「なんですか、急に」


(いや、まぁ可愛いけども、可愛すぎるけども)


「いや、なんでもない。それよりもあの子のことを頼むぞ」


「・・・わかりました」


いくつか腑に落ちないことはあったが綾斗はルクスの頼みを承諾した。


「それで、いつからなんですか?」


「入学式は4月の10日だ」


「あと、1週間程ですか」


「たのんだぞ」


そんな会話を終えた後綾斗は真っ直ぐにアリスの部屋に向った。


「アリス?いるか?」


扉を閉めて居るかも分からない相手に綾斗はそう尋ねた。まばたきをした一瞬の隙に小さな物が目の前まで駆け寄ってきていた。


「あやと、おかえり〜」


どこからともなくアリスが走ってきて綾斗に抱きつく。


「ただいま」


「あのね、あのね、あやと」


「うん?どうしたの?」


「明日は、私の誕生日なの!だからね、だからね?明日のぱーてぃーにあやとを招待するの!来てくれる?」


まだ横文字を読むのが苦手なのが分かる話し方でいつもよりも高いテンションでアリスはあやとに尋ねた。


「もちろん。行かせて貰うよアリスの誕生日パーティ」


「ほんと?やったー!」


綾斗が行くと答えた途端にアリスはやった、やったと大はしゃぎ。


「あとね、あとね、明日はママも帰ってくるの!」


「そっか、よかったな!」


「うん!!」


アリスは満面の笑みを浮かべて頷いた。


その夜綾斗はアリスと同じベットに横たわり隣ですぅすぅと可愛い吐息を漏らして眠っている天使基アリス可愛い寝顔を見て何度か死にかけながらも何とか眠りについた。


次の日の朝早々と王の間に顔を出すとルクスが見慣れない格好をしていた。


「外出ですか?」


「ああ、あやとか。そうだ、少し妻を迎えにな」


「ああ、今日おかえりになると聞いています」


隣にいるグラムが睨みを利かせているため綾斗怪しい敬語で話す。


「して、お主はこんな時間に何をしているんだ?」


「今日はアリスの誕生日パーティがあると聞いたのでプレゼントを買いたく思い、外出の許可をと」


「そうか、好きにするといい」


そう言ってルクスは馬車に乗って王城から出ていった。


「さて、じゃあ許可も得た事だし俺も城下町に行くか」


綾斗はつい最近得た飛行能力を使って城下町へと飛びたった。


この時、王城で怪しい動きをする人物がいることに誰一人気付くものはいなかった。

1週間に1話計画はあっけなく失敗しました(笑)

いやぁ、3連休を謳歌し過ぎて執筆をサボってしまいました(汗)

まぁ、この話を読んで下さってる方なんていないと思うんで…(泣)

そう言えば文明がおかしかったりするのは私が馬鹿だからなのでお気にならさず←読みづらいから気になるだろ!(笑)

今回のサブタイトルを見ていただけたら分かることですが私にしては珍しく2部構成です。そしてこれもサブタイトルから分かる通り次回で王城編が終わります。そして、本文から分かる通りその後は学園編に突入を予定しております。

ということでまた来週、お会いしましょう。

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