「アイカツスターズ」ここがすごい!
テレビ、アイカツスターを見た感想です。つい、書いてみたくなりました。読んでいただければ嬉しいです。
最近、アイカツスターズにはまっている。アイカツスターズは四つ星学園に通う生徒たちがアイドルを目指す物語である。四つ星学園にはS4(エスフォー)と呼ばれるトップアイドルがいる。歌組の白鳥ひめ、劇組の如月つばさ、舞組の二階堂ゆず、美組の香澄夜空。彼女たちが四つ星学園のS4である。そのS4を目指して、新しく学園に入ってきた、虹野ゆめ、桜庭ローラ、七倉小春、香澄真昼、早乙女あこが活躍する物語である。
この物語のすごいところは、誰も湊かなえ的な悪感情を持たないことである。4人が活躍していても、誰も足を引っ張ろうと考えない。逆に応援するのである。こういうことは現実世界では、ただの理想論で、ありえないことである。アイカツスターズでは悪感情を綺麗に消しゴムで消してしまっている。成長することは一人ではできない。ともに競い合う仲間がいるから成長できる。主人公の虹野ゆめは、ライバルの桜庭ローラと切磋琢磨して成長していく。
この切磋琢磨が凄いのは、お互いが同じゴールを目指していないということである。それぞれの夢を実現するために頑張るのである。一人一人個性が違う、夢が違う、そういう個性を大切にしながら、ライバルとして頑張るのである。
前作、アイカツでは星宮いちごが目指す、トップアイドル美月には、競い合うライバルが見当たらない。仲間と競い合い、成長していくのに、そのモデルとなるトップアイドル美月にはライバルがいないのである。これはとても不自然なことである。アイカツスターでは、虹野ゆめが目指す白鳥ひめはライバルがいて、仲間がいる。ゆずにはリリィーがいる。アイカツでのトップアイドル、美月の不自然さがアイカツスターズでは解消されている。
この作品は女の子同士の友情の物語で、ここに愛が入ってくる余地はない。愛は悪感情、憎悪や嫉妬などの泥の中に咲く蓮の花である。魔法少女まどかマギカでの、暁美ほむらのまどかへの愛はそうした泥の中に見事に咲いている。そうした、悪感情が綺麗に消されているアイカツスターズでは、愛の花が開く余地はない。愛と友情はお互いにねじれの位置にある。愛が反対の極に憎悪や嫉妬をとる垂直の面とするなら、友情はそうした悪感情のない平面の上に広がっている。この平面は、深みはないが、そこはお互いがお互いを思いやり、お互いに競い合う、平和な世界である。
私は、そうした世界に癒される。誰も憎まなくていい、誰も恨まなくていい、誰も羨まなくていい、鹿目まどかが自らの命をかけて作った世界にアイカツスターズは生きているのである。
感想をいただければ嬉しいです。気持ちが変わってきたら、書き直していく予定です。