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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第三章 千佳ちゃんファンクラブ、襲来。(小学三年生)
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柚梨ちゃん、ビビる。

「あれ? 柚梨ちゃんと」

「おっ、千佳ちんとメグちんじゃん。おっすー」

「めぐるさんおっすー」

「おっすー!」

「もう! 千佳ちゃんと恵ちゃんに変な言葉を教えちゃ駄目です!」


 ある休日の商店街。

 お母さんにお肉のお使いを頼まれて、メグちゃんと手を繋いで商店街へやってくると、めぐるさんのお店の中に柚梨ちゃんがいました。

 外からガラス越しでめぐるさんと笑い合う柚梨ちゃんを確認して、少し気になったのでお店へ。

 そうしておっすーと挨拶をしてから、私は柚梨ちゃんを見上げます。


「柚梨ちゃんもこの店によく来るの?」

「そうですね。めぐるのお店なので、偶に来ますよ」

「めぐるの?」

「うちとゆずちんは高校の時からの付き合いじゃん」

「そうだったんですか!」

「そうだったんです。めぐるとはよくお食事会をしたり、話をしたりしているんですよ」

「まぁお食事会とは言っても、居酒屋で飲むだけじゃん」


 へぇ、柚梨ちゃんとめぐるさんは友達だったんだ。

 柚梨ちゃんは清楚な感じで、めぐるさんはギャルな感じだったから、二人が友達だとは予想もしていませんでした。

 今柚梨ちゃんはめぐるさんに何かを耳打ちしていますが、どうしたんでしょうか。

 なにやらこちらをちらちらと見てきますが。


「柚梨ちゃん、どうしたの?」

「なななななんでもありませんよ、千佳ちゃん」

「なななな?」

「メグちゃん、そこはつっこまない方がいいと思うよ」

「そうなの? お姉ちゃん」

「うん。あ、私たちお使いの途中なので、そろそろ行きますねー」

「また来るじゃーん」

「えっと、じゃあ私も一緒について行きますね」


 めぐるさんとお話をしていたはずの柚梨ちゃんが、何故かついて来るらしいです。

 まぁ、柚梨ちゃんとはあまりプライベートで会わないので、私としては嬉しいけど。


「それじゃあ出発!」

「しんこー!」

「し、しんこー! です」


 私たち姉妹と新しく仲間に入った柚梨ちゃんの三人は、いつもの強面な店長がいる肉屋さんへと足を向けます。


「柚梨ちゃんは休日何してるの?」

「映画を借りてきたり、めぐるのお店に行きますね」

「映画かぁ。莉里ちゃんの家にホームシアターがあるから、また観に行きたいなぁ」

「それはすごいですね! 私は一人暮らしなので、普通にテレビで観てますよ」

「お姉ちゃん、私も行きたーい!」

「また莉里ちゃんに相談してみよっか」

「そうだね!」

「柚梨ちゃんも来る?」

「え、いいんですか?」

「勿論。それとも教師が休日に生徒と遊ぶのは、駄目かな?」

「いいえ! 千佳ちゃんのためなら校則もあってないようなものです!」

「いや、それはあろうよ」


 先生がお手本にならないと。

 因みに後日確認したところ、特に規則で縛りはありませんでした。

 ただ一部の生徒に加担するのは駄目なので……あれ?

 学校の先生たち、私に加担しすぎじゃない?


 ……気のせい気のせい。




「いらっしゃい」

「店長さん、このメモ通りにお願いします」

「任せな千佳ちゃん」

「……」


 ここの肉屋に初めて来たらしい柚梨ちゃんが、店長さんを見て腰が引けていたのは内緒です。

 メグちゃんを見習いたまえ、彼女は幼稚園の頃から店長さんにもフレンドリーだぞ。


 因みに、店長さんの奥さんはファンクラブメンバーらしいです。

 ……あの、私のファンクラブって実は男子禁制だったの?

 私としては嬉しいけども。

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