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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第一章 転生して、女の子になりました。(小学一年生)
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第7話 湖月ちゃんとの遭遇

 夏休みを目前に控えた七月の休日。

 私はお母さんと手を繋いで、本屋へと来ていました。


 我らが天使のメグちゃん花ちゃんは花ちゃんの家で遊んでいるので、安心してお出掛け出来ます。

 出掛ける時にすごく駄々を捏ねられたけど、目的地はそんなに大きな本屋では無く大人数で行くのは憚られた為、二人には花ちゃんママと一緒にお留守番してもらっているのです。


「千佳ちゃんは何が買いたいの?」

「推理小説!」

「す、推理小説なんだ」


 生まれてからずっと一緒に過ごしていて、私の歳にしては異常な行動を何度も見ているお母さん。

 そんなお母さんが若干引いています。

 ……流石に小学一年生から推理小説とはかけ離れた発想だったかもしれない。


 しかし前世でも読書家だったので、私の活字を読みたいという欲求が膨れ上がっているです!

 今日はまだ読んだことのない小説を漁るのだ!


 ――そういえば、神様は同じ世界への転生と言っていました。

 時間も前世の私が刺されてから数分後に生まれたみたいで、どうやら死んだと同時に生まれたようです。

 信じてはもらえないだろうし、いつかはこっそりと両親の顔を見に行ってもいいかもしれない。

 酷い親ではあったが、あれでも私の親だったのですから。


「う~! 早く読みたい!」

「帰ってからね」


 小説を買ってもらい、ホクホク顔での帰り道。

 向こう側から私と同じく母親に手を繋がれ、こちらに歩いてくる湖月ちゃんを見つけました。

 私が手を振ると湖月ちゃんも気付いたようで、お互いにお母さんの手を離して駆け寄ります。


「湖月ちゃん! こんにちわ」

「あ、ちかちゃん。こんにちわ~」


 相変わらずの関西弁。

 因みに文字だと伝わりにくいけど、湖月ちゃんのイントネーションはバリバリの関西弁です。

 こん、で上がって、にちわ~、で下がってる感じ。


「ちかちゃんはお買い物か~?」

「うん! 本を買ってもらったんだ」

「ええな~。うちは公園で遊んだ帰りやねん」

「そうなんだ。次は私も一緒に遊んでいいかな?」

「うんうん! 私も遊びたいわ! 愛ちゃんも誘おな~」


 お母さんと湖月ちゃんママが話している間、私も湖月ちゃんとお話して約束を取り付けました。

 折角友達になったんだし休日も過ごしたいよね。

 あ、そうだ!


「じゃあ次遊ぶときは私の家に来ない? 妹たちも紹介したいんだ」

「ええよ! ちかちゃんがよー話すから会ってみたい!」

「うふふ、私の妹たちは可愛いからねぇ。楽しみにしてて」


 とは言っても、湖月ちゃんも中々の美少女なんだけどね。

 いや、今は美幼女と言うべきか。

 愛ちゃんが短い跳ねた黒髪と大きな目に対して、湖月ちゃんは若干茶色がかった肩まで伸びる黒髪。

 そしてちょっと吊り目で、キリッとした雰囲気が出ています。

 そして凄いのが、小学一年生なのに少し胸があるという事。

 将来に期待大である。


 因みに私は腰まで伸びたまっさらな白髪ロング。

 髪の毛は切ろうとしたらお父さんが泣きじゃくったため、今の長さをキープして毛先を揃えるだけにしています。

 目は少しだけ釣り目、無表情だと相手を威圧してしまいそうなので笑顔を心掛けています。


 ……胸は、まだ無い。


「……まだだもん。これからに期待だもん」

「どーしたん、ちかちゃん。なんで泣いてるん?」

「なんでもないよ。目に埃が入っただけ」


 悔しくなんてないもん。


 湖月ちゃんの家は私の家とは逆方向にあるらしく、今日はこれでお別れになりました。

 いつでも来て下さいね、という湖月ちゃんママの言葉に笑顔で返答すると親子揃って顔を紅くしています。

 そしてお母さんが隣りで頭を抱えている。

 ふっふっふっ、私の愛らしさは武器なのだよ!


「じゃあまたね。学校で」

「うん。またな~」


 メグちゃんと花ちゃんをこれ以上待たせる、帰ったときの反動が怖いので、湖月ちゃんとはこれでお別れ。

 あまりお話する時間が無かったので、週明けの学校が楽しみです。

 愛ちゃんに今日の事を話したら悔しがるでしょう!


 ……その日も、マイエンジェルたちにタックル抱き着きを食らった事は言うまでも無かった。

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