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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第二章 後輩、同級生、先輩。(小学二年生)
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皆でキャンプ!

 白く輝く髪を撫でつけ、纏めてポニーテールにする。

 普段から伸ばしている為、現在腰の辺りまで届いている毛先ですが、ポニーテールにすることで何とか胸の辺りまでにしています。

 そして何故、私がポニーテールにしているのかと言うと。


「千佳ちゃん! それっ!」

「よっと、じゃあ湖月ちゃん!」

「おっしゃ! お次は莉里ちゃんや!」

「……桃」

「わっ姉さん浅すぎです! 花!」

「やっほい! メグちゃん!」

「はい! お姉ちゃん!」


 だだっ広い草原で、柔らかいバレーボールを落とさないようにレシーブするというゲームをしています。

 そう、今日は皆と一緒にキャンプをするという、夏休みのビッグイベントなのだ!




「いつの間にか夏休みだねぇ」

「せやなぁ」

「そうだねぇ」


 一週間前のある日、私の家のリビングにて三人の少女がゴロゴロしていました。

 私に湖月ちゃんに、愛ちゃん。

 宿題を一緒にやろうということで集まったのですが、私が教えながらやったので既に殆どが終了してしまいました。

 ゲームをやってもいいのですがどれも既にやってしまったものばかりなので、私たちは暇人へとジョブチェンジをしてしまったのです。


「なんかやることないん~?」

「うーん、私は思いつかないよー」

「とりあえずテレビでも見よっか」


 私はテーブルの上に置いてあったリモコンを操作して、バラエティ番組にチャンネルを切り替えます。

 丁度そのとき、この番組ではキャンプ場でバーベキューをする芸人さんたちが映っていました。

 私たち三人は顔を見合わせ、一斉に叫びます。


「それだ!!」




 そうしてお父さんにキャンプに行きたいと伝えると、皆の家族を誘って行くことになり現在に至ります。

 今回初参加の莉里ちゃん、桃ちゃんパパとママも来ており、二人とも今は大人たちの集まったところでお酒を飲んで笑っています。

 ……どうやら三枝家の両親は酒豪のようです。


「……千佳、これ」

「ありがとー。んぐっ」


 遊びが終わって、お父さんたちが肉を焼くバーベキューが始まっています。

 莉里ちゃんから差し出されたカルビを口に突っ込まれ、咀嚼するたびに溢れる肉汁と焼肉のたれのハーモニーを味わいます。


「あ、ずるーい! お姉ちゃん、私もはい!」

「あーん。んごっ!?」


 メグちゃん、勢いが良すぎるよ。

 私の口は逃げないからもっとゆっくり突っ込んでください。

 あ、美味しい。


「湖月ちゃん、野菜も食べないと駄目だよ?」

「え~、愛ちゃん。千佳ちゃんみたいないけずなこと言わんといてや~」

「ほう湖月ちゃん、ちょっと草陰まで一緒に行こうか?」

「じょ、冗談! 冗談やんか!」

「問答無用ーっ!」

「ひぃ~! 堪忍してや~! 誰か千佳ちゃん止めて~!」


「わー! 花も混ざるー!」

「よし花ちゃん。左から湖月ちゃんを追い詰めるんだ」

「うい!」

「増えとる! 悪化しとる! ハンター放出しとるー!」

「……見つかった」

「莉里ちゃん、ナイスナレーション」

「助けてママ! お願いや~!」

「皆さん、肉冷めますよ?ん、美味しい」


 湖月ちゃんが湖月ちゃんママの後ろに隠れたと思えば、湖月ちゃんママによって確保されるという裏切りの末。


「はぁはぁ、はぁ、うう、もうお嫁いかれへん……」

「楽しかった!」


 湖月ちゃんママの協力を得て、花ちゃんと共に湖月ちゃんを擽りの刑に処しました。

 夏ということで薄着なので、スベスベした肌を触り放題でした。

 そして草原に寝転ぶ湖月ちゃん、はだけた衣服と暴れてかいた汗、そして荒い呼吸がとてもセクシーです。

 食べちゃうぞ! ガオー!


「千佳先輩、どうぞ」

「あ、ありがとう桃ちゃん。汗かいちゃったから助かるよ」

「いえ、わ、私のタオルですから、何も問題ないです」

「そうなんだ? それじゃあ洗って返すね?」

「いえいえいえ! こちらで洗いますので、全然問題ないです!」

「ほえ? 私が汗拭いちゃったから汚いし、悪いよ」

「いえいえいえいえ!! 大丈夫です!」

「うーん、それでもなぁ」

「うぅぅ」


「……千佳」

「ん? どうしたの莉里ちゃん」

「……桃の言うとおり」

「うん? ああ、タオルの話ね」

「……私たちは気にしない」

「いや、私が気に」

「気にしませんから! 姉さんの言うとおりです!」

「お、おう。まぁそこまで言うなら返すね? ごめんね、洗って返せなくて」

「いえ! 寧ろありがとうございます!」

「え!? なんのありがとうなの!?」


「……桃、後で貸して」

「し、仕方ありません。姉さんには特別に貸してあげます」

「……千佳、ありがとう」

「だからなんのありがとうなの!?」


 私が汗を拭いたタオルは桃ちゃんに回収されていきましたが、まぁ忘れてバーベキューの続きを食べに行きますか!

 あんまり深く突っ込むと悪い予感しかしないからね。


「愛ちゃん、私のお皿どれだっけ?」

「ち、千佳ちゃん。え、えっとね。あ、これじゃないかな?」

「ありがと! よーしお父さーん! お肉!お肉!」


 私はたれの入ったお皿とお箸を持って、肉を焼いているお父さんの元へと進軍します。

 いざ行かん! お肉が私を待ってるぜ!




「えへ、えへへ。千佳ちゃんのお箸、お皿。えへへ」


 妙に背筋が寒いけど、きっと気のせいだよね!

 今はお肉だ!

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