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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第二章 後輩、同級生、先輩。(小学二年生)
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愛ちゃんと夕方のおはよう

 暖かい暗闇の中、私は頭に感じた感触で目を覚ました。

 ぼやけた視界を擦ると、私の頭に手をやって微笑んでいる愛ちゃんが目に入った。

 私が起きたことに気付いた愛ちゃんと、目と目を合わせて数秒間。


「ッッッ!?」


 ボンッという音が鳴りそうなほどに顔を紅くさせた愛ちゃんは、私に掛かっていた布団奪い取るようにして被ってしまいました。

 寝惚け眼で見た愛ちゃんはまるで団子のようで面白いので、私はその団子を両手で持って遊びます。

 揺らしたり、揉んだり、抱きついたり。


「おはよー愛ちゃーん」

「千佳ちゃん! やめて!」

「じゃあ出てきてよー」

「分かったよ! 分かったからやめて!」

「むぅ、仕方ない」


 名残惜しみつつも手を離すと、愛ちゃんは息を切らして出てきました。

 そんなに激しく揺らしたつもりは無いんだけども。


「ごめんね愛ちゃんー」

「う、うん。大丈夫だよ」

「改めて、おはよー愛ちゃん」

「おはよう千佳ちゃん」

「それで、愛ちゃんはさっき何してたのー?」

「……べ、別に何もしてないよ」

「ほんとにー?」

「ほ、本当だよー?」

「むー?」


「……ごめんなさい、嘘です」

「だよねー、じゃあ愛ちゃんは何をしてたのかなー?」

「ち、千佳ちゃんの、頭を、な、撫でてました」

「そっかー、ありがとー」

「え?」

「気持ちよく起きれたよ、だからありがとー」

「う、うん」

「えへへー、……すーすー」

「千佳ちゃん。寝惚けてるとこんなに可愛いんだ……」




 何だか一度起きた気もするんだけど、夢だったのかな? 

 愛ちゃんが私を撫でてくれて、お母さんとは違った感触で気持ちよかったなー。

 今度やってもらおう。


「それじゃまた明日、千佳ちゃん。千佳ちゃんのお母さんもありがとうございました」

「また明日ねー! 風邪引かないようにね!」

「うん、千佳ちゃんもね」

「今日はすぐに寝ちゃったし、また一緒にお風呂入ろうね!」

「う、うん。今度ね」

「約束だからね!」


 あまりにも必死に約束する私に若干引き気味の愛ちゃん。

 メグちゃんも私たちが寝ている間に帰ってきており、今は私の腕に抱きついて頬を擦りつけています。

 愛ちゃんママが家まで迎えに来てくれたので、愛ちゃんも家へと帰ることに。

 それにしても、愛ちゃんと一緒に寝たのは何だか新鮮だったなぁ。

 お昼寝とかはしたことあるけど、リビングだったし。

 ……そうだ!


「お泊り会をしよう!」

「いきなりだね千佳ちゃん。どうしたの?」

「お泊り会だよ、お泊り会! 皆呼んで一緒にお喋りして、一緒に寝るんだよ! メグちゃんもやりたいよね!」

「やりたい!」

「さすが私の妹だ! 考えて言ってなさそうなくらいの即答だね!」

「でも楽しそうかもね。愛もやりたい」

「やった! それじゃあ明日にでも日にち決めよう!」

「うん、じゃあ明日ね千佳ちゃん」

「ばいばーい!」


 そうして愛ちゃんは、愛ちゃんママに手を引かれて帰っていきました。

 そしてお泊り会の企画を考えながら、今日という一日が終わろうとするのですが……。


「……眠れない」

「すーすー、むにゃむにゃ」

「夕方に眠ったのは不味かったなぁ」

「すー、おねーちゃ、だいすきー」

「ありがとねメグちゃん。とりあえず目を瞑って眠くなるのを待つかー」


 こうして次の日。

 授業中に頭をコクコクと揺らす私が机とごっつんこするのは、今からでも充分に予想がつくことでした。

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