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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第二章 後輩、同級生、先輩。(小学二年生)
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メグちゃんとお洒落の流儀

 メグちゃんと私は大の仲良し。

 何処に行っても手を繋いだり腕を組んだり、控えめに言ってもスーパー仲良しな姉妹です。

 それは学校の中でも知らない人はいないほどで、全学年の生徒だけなく全ての先生、そしてあまり関わることのない事務員さんでさえもが私たちのことを知っているそうです。


 そんな私たち姉妹は最近お洒落に嵌っています。

 前世が男の私からすると特にお洒落に拘る気は無いんですがマイシスターのメグちゃんがお洒落に嵌っており、私にもお洒落をするようにせがんできます。


 最初はまだ家で色んな服を着たり髪型を変えるだけでした。


「お、メグちゃん可愛い髪型だね」

「えへへー、お母さんに結ってもらったの!」


 メグちゃんは普段短髪なのですが、少し時間が経って髪が伸びてきていました。

 そこで美容室に行く前に、お母さんがメグちゃんの髪型を色々と考えているそうで。


「三つ編みかぁ、私もしてみようかな?」

「お姉ちゃんもお揃いにしようよー!」

「そうだね、じゃあお母さんにお願いしてみよう」

「やったー!」


 普段から髪の長い私なので髪型は遊び放題です。

 お母さんに三つ編みにしてもらうと、メグちゃんは諸手を挙げて喜びます。


「お姉ちゃんと一緒だー!」

「ふふ、そうだね。私もメグちゃんと一緒で嬉しいよ」

「私も嬉しい!」

「それにしてもやっぱり、メグちゃんはお洒落すると更に可愛くなるね」

「そ、そうかな?」


 私のストレートな褒め言葉に顔を紅くしながら、髪の毛を弄りだすメグちゃん。

 うむ可愛い、目の保養です。


「そうだよ! メグちゃんは元から可愛いから、着飾ればもっともっと可愛くなるよ!」

「ふ、ふふふ、可愛い。やった。……それじゃあ私お洒落になるね!」

「その意気だよメグちゃん。頑張ってね!」

「一緒に頑張ろうね!」

「……へ?」


「お姉ちゃんも可愛いんだから、一緒にお洒落になろう!」

「いや、私は別に」

「駄目だよ! 一緒にお洒落!」

「えっと」

「むー!」

「はい、分かりました。一緒にお洒落になろう」

「やったー!」


 この時は簡単にしか考えていなかった判断が、後に私を苦しめることになる。

 そう、こんな風に。




「お姉ちゃん、このリボン着けてみて!」

「おっけー」

「お姉ちゃんこのスカート似合うんじゃないかな!」

「試着してみるね」

「お母さんこれ持ってて! うーん、こっちの方がお姉ちゃんに合うかな?」

「お母さんこの服は……? ってお母さんもなの!?」


 服屋さんに来ているのに、私は試着室から一向に出ることが出来ません。

 メグちゃんが持ってくる服やアクセサリーを、そしてそれに肖ったようにお母さんも持ってくる服を試着しては感想を言われ、そして次の服を試着する。

 女性の買い物は長いと聞きますが、まさかここまで大変とは……。


「メグちゃん、そろそろいいんじゃない?」

「駄目だよお姉ちゃん! まだまだ着てない服あるんだから!」

「いや、でもお父さんもずっと立ってて疲れてるだろうし」

「お父さんは大丈夫だよ!」


 そう自信満々に言われてしまうとお父さんは大丈夫と言い張るしかない。

 頑張ってお父さん、私も頑張るから。


「あっお母さん。その服とこのスカートどう?」

「ちょっとお母さん、そろそろ帰らないとご飯の支度とか……今日は丼ですか、そうですか」

「うーんこのワンピースもいいなぁ」

「あ、そうだ! メグちゃんも試着してみたら?」

「今日はお姉ちゃんの服を買いに来たからいいの!」

「もう八方塞がりだよ!」


 こうした激戦一時間、いや試着の末に数着の服を購入しました。

 試着をし続けた私と、ひたすらに見守って現在は購入した荷物を全て抱えているお父さんは既に疲労困憊です。

 それに対してメグちゃんは、私の右手を握って楽しそうにスキップしています。

 反対側には、私の左手を握って微笑みながら歩くお母さん。

 気持ち的には人間に捕まった宇宙人です。


「お姉ちゃん、家に帰ったらお洒落して写真撮ろうね!」


 ……こうして私の受難は、これからもずっと続くのだった。とほほ。

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