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TSカリスマライフ! 「女の子大好きな転生少女が送る、百合ハーレムな日常コメディ」  作者: 恒石涼平
(旧)第三章 千佳ちゃんファンクラブ、襲来。(小学三年生)
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千佳、愛ちゃん宅で二人のお泊まり会

「あひっ、くす、くすぐったいからっ、やめっ、舐めないでぇ!」

「こら、バックル! 千佳ちゃんが嫌がってるでしょ!」

「あはっ、ひひっ、だめっ、ひゃんっ!? 足舐めちゃ、だめぇ、力が、抜けるぅ……」

「ごくりっ。いやそうじゃなくてバル! 離れて!」


 お昼過ぎにやってきたここは、親友愛ちゃんの家。

 私こと諸弓千佳は玄関に入った所で愛ちゃんが飼っている雌のラブラドールレトリバー、バルちゃんのお出迎えを受けている私は、こそばゆい舌で舐められていました。


 愛ちゃんは必死に止めようとしましたが力及ばず、結局は愛ちゃんママに止めてもらうことに。

 お泊まり会に来たから着替えは持ってきてるんだけど、まさか来て早々お風呂に行く羽目になるとは……。

 愛ちゃんに背中を押されて脱衣場に押し込まれた私は、唾液塗れの衣服を洗濯機に入れてお風呂場へ向かいました。




「……ふぅ。愛ちゃんと二人でお泊まり会なんて、初めてかも」


 愛ちゃん宅のお風呂は私の家のものより小さいですが、何故か私の使っている石鹸やシャンプーが並んでいます。

 少し前にファンクラブの子たちにおすすめのバス用品を教えて欲しいとせがまれたのですが、もしかしてそれで買ったのでしょうか?

 そう考えながら石鹸塗れの身体を洗い流していると、脱衣所からゴソゴソと音が聞こえました。


「千佳ちゃん、私も入っていいか」

「いいよ! 一緒に洗いっ子しよ!」

「へ、返答が早いね」


 若干引いている愛ちゃんがお風呂に入って来ます。

 メグちゃんや花ちゃん、最近だとマリーも一緒にお風呂に入っているムフフな私ですが、愛ちゃんと入るの機会はそこまで無いのでとても胸が高まりますね!

 私は身体を先に洗う派でまだ髪は洗えていないのですが、小さな椅子に愛ちゃんを座らせました。


「愛ちゃん、お背中お流ししまーす」

「あ、ありがとう、千佳ちゃん」


 スベスベな愛ちゃんの背中を、お肌を守るために両手に泡を乗せて洗っていきます。

 時々擽るように指を動かしては、愛ちゃんに怒られますが。ぐへへ。


「もうっ、千佳ちゃん! 私の身体で遊ばないでよ!」

「ごめんごめん。愛ちゃんの肌が気持ちいいから」

「そ、そうかな?」

「うん!」

「えへへ、嬉しい」


 顔を赤く染めて笑う愛ちゃん。

 最初の頃の恥ずかしさで黙ってしまう愛ちゃんは居なくなっちゃいましたが、成長した愛ちゃんもこれはこれでありです。


「千佳ちゃん、次は私が洗ってあげるね」

「それじゃあ髪をお願い。長いからいつもメグちゃんにやってもらってるんだ」


 そうして髪を洗ってもらって、二人でお風呂に浸かってから脱衣場に隣接しているリビングへ。




「それじゃあ愛の部屋に行っててね、飲み物持っていくから」

「はーい」


 愛ちゃんの家は全室フローリングでリビングにはアップライトピアノが置いてあり、いつもそこで愛ちゃんママにピアノを教えてもらっています。

 一階にある愛ちゃんの部屋へ向かうと、再び奴が現れました。


「またお前かっ、バル!」


 わんっと鳴く大きな犬は、愛ちゃんの部屋の扉を塞ぐようにお座りしていました。


「さっきはやってくれたな! 覚悟!」


 バルに舐められないように回り込んで背中に抱き着きます。

 あぁこの毛触り、私も動物飼いたいなぁ。


「よーしよしよしよし」


 愛ちゃんママに怒られたからか先程とは打って変わって大人しいバルを好き勝手撫で回していると、お茶を載せたお盆を持った愛ちゃんがやってきました。


「あれバル。こんな所に居たんだ」

「愛ちゃん、バルちゃん持って帰っていい?」

「駄目だよ!? それに今日は泊まって行くんでしょ!」

「ちぇー。よしバル、お部屋入ろっか」


 その後夕飯の時間まで私達はバルと戯れ、むつご◯うさん並に撫でて楽しみました。




「それじゃあ千佳ちゃん、そろそろ寝よっか?」

「えー、もっとお話しようよー」

「駄目だよ千佳ちゃん。明日は学校なんだから」

「むぅ、愛ちゃんの意地悪」

「はいはい。それじゃあ電気消すよー」


 私のあしらい方を覚えた愛ちゃんと一緒に布団を被ります。

 勿論、一緒に愛ちゃんのベッドで寝ることに。


「ねぇ愛ちゃん」

「……何? 千佳ちゃん」

「やっぱこういうときは、恋バナだよね」

「あ、うん。おやすみ」

「最近の愛ちゃんが冷たい!?」


 暫く天井を見詰めていると隣から規則正しい寝息が。

 横を向くとこちらを向いて寝ている愛ちゃんの、可愛らしい寝顔があります。


「……おやすみ、愛ちゃん」


 そのオデコにキスを落として私も目を閉じました。

 私と愛ちゃんの手は、柔らかく繋いだままで。

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