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あたし、スライム! 初めての恋をしました。  作者: 真弓りの


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俺だって!

「あ、えーと……どうしようか」


「いいんじゃないかしら、無理に色々しなくても。トマは見守っててあげたら?」



アルマさんとリーナさんにあたしも賛成。


だってそうだよね。あたしもこれ以上いっぺんにアレコレやろうって言われても結構厳しいと思うの。


でも剣士さんは「てきとーな事言いやがって」となんだかご立腹だ。



「俺もなんかやりてぇ」



いや、マジでいいから。


その思いを極限まで平べったくなる事で表してはみたんだけど。



「あってめぇスラ吉!おめーはいっつもなんか俺に失礼だなオイ!」



ああっ! だから指ピンは止めてって言ってるのにー!


ああ声帯が欲しい。だいたいスラ吉って何よ、可愛くない呼び方止めて欲しいんですけど。



「よし決めた!俺はジャンプ力を鍛えてやる、俺の事はコーチと呼べ!」


「いや、スラちゃん話せないからね?」


「気分だ!」



うわぁなんか、厄介なスイッチが入っちゃったかも知れない。



「分かった分かった、スラちゃんちょっと付き合ってあげてね」



アルマさんが苦笑しながら、話を切り上げようと手を上下にひらひらさせてあたしを呼ぶ。


うん、剣士……コーチもなんだかんだ言って、あたしが強くなれるように言ってくれてるんだもん。それにあたしの今の所の最大の武器はジャンプなんだから、それを鍛えるのは大切な事だってあたしだって思うから。


よし、ジャンプの訓練も頑張るよ!


そう決意を固めながら、アルマさんの手に向かってジャンプした。



「甘い! アルマに運んで貰ってる場合か!」



アルマさんの手に飛び込む前に、パシッと無骨な手で受けとめられてしまった。



「人間でもジャンプ力鍛えるなら筋肉からだ、お前で言うならゼリー部分だ!多分!」



は、はい……?



「さっきの重石! あれを常時ゼリー部分に入れてずっと移動してりゃ勝手に鍛えられる筈だ!」



ええ……?



「これまた原始的なとこきたね」


「そして毎晩寝る前にジャンプ100回!毎日ちょっとずつ高い所まで飛ぶようにする!これでどうだ!」



どうだ!って言われても。



「まぁ、なんとなく効果がありそうな気もするし……どう?スラちゃん、やってみる?」



コーチもアルマさんも効果がありそうって思うなら、やってみるしかないよね。だってあたしには効果がありそうな事もよく分からない。


だって今まで強くなろうなんて、考えてこなかったから。


あたし、頑張るよ。



しっかりジャンプして見せると、コーチは「よく言った!」と、あたしをグリグリと思いっきり撫で回した。


もう、相変わらず乱暴なんだから。



それにしても強くなるためだから仕方ないけど、しばらくアルマさんの懐はおあずけかぁ。ちょっと悲しい。


あったかくってアルマさんの心音が聞こえて、すっごく幸せだったのになぁ。

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