3話
目を覚ますと視界で赤と金が動いている。かなりびっくりした。
「○××△」
「△□○○」
2種類の声が聞こえ、片方は知っている女性の声、片方は男の声だ。父親?の登場である。髪の色が赤いこと以外はよくわからない。まだ目がぼやけているからだ。早く見えるようにならないかなぁ。
「○○△□ー。×□○△□ー。」
父親?がなんか必死に話している。声色から親バカ丸出しのデレデレであることが分かったが内容まではわからない。まぁ、今回はわからなくてよかったのだろう。
「□○○△」
「××□○」
3回目にして抵抗感がなくなってしまった授乳をしていると二人が会話をし始めたようだ。これで言語の勉強ができる。一人で話しているのを聴くより会話を聞いた方が単語の意味の予想が付けやすいというものだ。決して睡魔に勝てずに勉強を放置した言い訳ではない。さきほどは母親一人が歌を歌っていたため単語の発音や意味の予想が付けにくかったため仕方なく寝たのである。断じて面倒だったわけではない。
会話を聴いて、すぐに意味が分かるようになるわけでもなく、とりあえずは起きている時間は言語習得に力を入れようと思う。こういうのは継続が大事だ。まぁ、しかし、自分は赤ん坊なわけで、しかも生まれて間もない……はず。ということはよく寝て、よく食べてが今後の自分自身に大切だろう。というわけで、おやすみ。