5 ~思惑2~
誤字発見。編集機能がわからず自分でユニーク数増やす羽目にww
痛い子w
<橘視点>
…衝撃です。橘涼子、ただいまプチパニック中です。
恋する乙女は強くなる、とよく聞きますがここまでとは。
いや強いというか…怖い。恐怖です。
そらー二人の仲を取り持つ協力をするといいましたけども。まさかここまで貶められるとは。
正直、私の高校時代なんて今は関係ないのでは、と思っている。実際関係ないでしょう。
私の過去を引き合いに出すことで藤田さんと川田の距離は縮まるのかな?
そういうことなら…まぁ、藤田さんとはもう会うこともないだろうしいいんだけども。
…本当は結構きついけど。
「川田の言うとおり、私高校の時かなり太ってて…はは、たんすみたいな体型やったんよ。」
「そんなぁ、たんすなんて言い過ぎちゃう?おもろいけど笑」
「…」
気まずさを紛らわすように明るく振舞ってみた。…藤田さんは言葉を発しない。
川田ー、この空気どうすんの?わざわざ地元戻ってきて初めて会った人に嫌われるとか。笑えねー!
沈鬱な空気に耐えられずそわそわしてしまう。川田はといえばなんかにやにやしてる。怖っ!
と、写メをガン見していた藤田さんが顔を跳ね上げた。
「涼子ちゃん」
「は、はい!」
驚いて変な声でた。急になんなのだ。
「すっっげ~努力したんやね!!」
「…はい?」
はぁいぃ?努力ってなんの!?太る努力?そんなもんせぇへんがな!
目が点になっている私を尻目に藤田さんは続ける。
「言うたら悪いけどさ、高校時代の涼子ちゃんてかなり大柄やん?でも今は守ってあげたいオーラ全開の女の子やんか!めっちゃダイエットとか頑張ったんちゃう?」
「えぇ、まぁ…早く人間になりたかったので。(どんなオーラやねん…)」
「人間て(笑)ベムか!」
「えっ、知ってんの?元ネタ。」
「おん!オレアニメおたくやし(笑)」
「そうなんや!実は私も(笑)」
「そうなん!?趣味あうやん♪」
ものすごい馬鹿にされているのかと思ったけど、彼は予想の斜め上を軽々超えました。
今の大学でも昔のことが話題に出たとき、かなり引かれた。友達と思ってた子が白い目で見てくるようになったりもした。やっぱり元デブなんてだめなんかな、とずっと思ってたのに。
彼は、私の努力を認めてくれた。
…なんか、どきどきしてきた。初めてのことでびっくりしたからかな?めっさ嬉しい。
しかもアニオタとか!意外すぎる!
バン! ビクゥゥッ!
大きな音がした。2センチくらい跳ね上がった。
何なの!音がした方を見やる。川田が机に両手をついていた。…川田が音をたてたのか。
「ど、どうしたん?具合悪い?」
一応声をかけてみる。
「…別に。」
え、エリカ様~!?古いネタ持ってきた~!
ん~、何か機嫌を損ねるようなことをしただろうか。
「でもさ、ほんま変わりすぎちゃう?…どうやって痩せたん?」
「え、どうやってて言われてもなぁ。ウォーキングとか毎日したりかな。」
「ウォーキングした位で痩せるん?…整形とかちゃうん?」
…なにを言っているのだろうか、こいつは。急に話し出したかと思えば。
もう協力とかくっつけるとかやない。ただただ私の悪口言ってるだけやん。
でもここで川田を非難すると後がめんどくさい。経験上わかる。とりあえず話題をそらそう。
「整形やったら可愛くしてもらうわ!整形とかはしてへんよ。お金かかるし。もういいやん、私の話は!」
「え~、オレもっと涼子ちゃんのこと知りたい!」
何言うのこの子は!空気を読んでください!
「たっちーの言うとおり。いいやん、たっちーの話なんか。」
ふってきたん自分やんか!しかもなんかって…。いややめよて自分で言ったんやけど。わかりやすすぎるで、川田。
「なんかさっきから美佳機嫌悪ない?急になんなん?」
「そんなことないよ。気のせいちゃう?」
「ふ~ん…」
藤田さんまでもが不審に感じるほどなんやからよっぽどや。これ以上この態度やとくっつくどころか嫌われてまうんちゃうか…。なんとか空気を変えよう!
「まぁまぁ、せっかく集まったんやし、どっか移動せぇへん?天気もいいし!」
「おぉ、えぇなぁそれ!!涼子ちゃんどこ行きたい~?」
ふぅ、なんとか大丈夫そうや!
あぁ、今日一日川田のご機嫌とりながら行動せなあかんのか…ちょっと憂鬱。