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第二話 「ギンチヨは猫になり、僕は冒険者になった」

「それでギンチヨ、とりあえずどうすればいい?」


「まず町に向かいましょう。 ついてきてください」


 ぼくは先をいくギンチヨについていった。 天井も見えない巨大な通路を歩く。


「ここはすごい建物だな」


「大魔王の居城です。人払いをしているため今は誰もいません。 ここです」


 ひとつの部屋の前でとまる。 なかにはいると大きな台座に水晶のような玉がおいてある。


「これで転移できます。 座標は私が決めますので玉にさわってください」


「こう?」

 

 玉にさわると景色が一瞬で変わった。 そこは草原のようだった。


「これが転移か。 ここは」


「アルカンダル大陸、南のサシエラという大国です」


「よく知ってるな助かるよ」


「このまま北に向かいましょう。 少し歩くと町があるはずです」


「わかった。 あっ、ギンチヨはどうしよう。 人にみられたら騒がれないかな」


「そうですね。 モンスターと思われるかもしれませんね。 ならば姿を変えた方がよろしいですか?」


「できるの!?」


「シンゴならば......」


「えっ!? ぼく?」


「それこそがあなたが大魔王より授かった【革命】《レボリューション》、魔力を変革する魔法」


革命レボリューション、魔力......」


「あなたなら姿を変えられます。 革命レボリューションをつかって姿を思い浮かべてください」


革命レボリューションをつかう? 姿を思い浮かべればいいのか) 


革命レボリューション


 そう頭に浮かべながら唱えると、ギンチヨは子猫へとその姿をかえていった。


「うおっ! 本当に変わった!」


革命レボリューションは魔力を望むかたちへと変える魔法、大魔王がほぼ残りの全ての生命力と魔力で最後に作った魔法です」


「魔力の形を変える魔法...... か。 うっ...... なんか急に体が重くなった」


「魔力の消費は精神への負荷となります。 使いすぎれば気絶しますのでお気をつけください。 時間と共に大気などから取り込み回復します」


「そうか...... 時間で回復するのか」


 少し時間がたち楽になったぼくは、猫になったギンチヨを抱き抱えた。



「ここが町か......」


 町は人がいきかい、活気があった。


「あっ、言葉がわかる」


「ええ、私とも会話しているでしょう。 大魔王があなたに与えた力です。文字の読み書きもできます」


「そういや大魔王とも話せたっけ? それでここからどうするんだ? 仲間っていっても簡単には...... それにお金もなにもないけど」


「はい、ですから、まずはあそこにいってみましょう」


 肩に座るギンチヨがそう耳元でささやいた。


「あそこって、あれ......」


 いわれた場所は男女が集まっている建物だった。


(この人たちは...... あっ! 武器を持ってる)


 建物のなかにはいると、大勢がいて剣や槍、弓や杖など各々武器をもち、鎧を着込んでいるものもいた。


「なんなんだ。 あの人たち傭兵か」


「近いですが彼らは冒険者たちです」


「冒険者?」


「冒険者とは金銭で依頼主から仕事を請け負う職業で、ここは彼らを統括をしている冒険者ギルドという組織です」


「へぇ、えっ? まさかぼくが冒険者になるの?」


「ええ、金銭と情報がえられますから」


「無理無理! 自慢じゃないけど喧嘩すらしたことないよ!」


「あなたには大魔王より与えられた力がありますから、大丈夫です」


「でも......」


「あの、どうされましたか」


 カウンターのメガネの受付嬢がそうきいてきた。


 ギンチヨをみるとうなづいている。


「い、いや、あの登録ってできますか?」


「えっ? あなたが...... ああ魔法を使われるんですね」


「あっ! ええそうなんです!」


革命レボリューションって魔法だよな、あれ...... 嘘じゃないはず)


「わかりました。 ではこちらの書類をよくお読みになられて署名してください」  


 そういわれカウンターに紙を差し出された。 


(契約書か...... 怪我や死亡時の責任の所在や報酬の取り分、失敗したときのペナルティか......)


「お名前はシンゴさんですね。 これは冒険者カードになります。 ここに手をおいてください」


 そういって受付の人はカウンターにカードをおいた。 いわれたまま手をカードにおいた。


「はい、これであなたの魔力を記憶しました。 これはモンスターを倒したとき等魔力を読み取ります。 また身分証明となるので必ず携帯してください」


「は、はい」


「では、あちらの掲示板より依頼の紙をこちらにお持ちください」


 ぼくは掲示板へと向かった。


「配達、指定の薬草、鉱物の入手、配達、護衛、掃除なんかの雑用、何でも屋だな。 そしてモンスターの討伐...... でも何をするんだ? モンスターとなんてたたかえないぞ」


「帰るならばあなたの魔力も増やさねばなりません。 そのためには眷属をふやすか、魔力を使わないと魔力は増えません」


「魔力を...... 革命レボリューションを使うのか」


「ええ、修練が必要ですが、生きてもいかないといけない。 金銭も必要でしょう。 ザガルディスのところにあったものは、高価すぎて怪しまれますからもってこれませんでした」

 

「確かに...... ぼくみたいな子供がもってると不自然だ。 でも死んだらなんにもならないし、依頼をどうするか」


「あなたは私がお守りしますから、モンスターの討伐がよろしいと思います」


「なんで?」


「モンスターは魔力を持ち変化した生物や無生物なのです。 彼らの魔力を操れるかもしれません」


「そうか革命レボリューションは魔力を変える力......」


「とはいえ、大魔王が最後に作った魔法ですので、どうつかえるのは私にもわかりかねます」


「やってみるしかないってことだな。 よし、やろう。 帰るにはそれしかないしな」


 ぼくたちはなるだけ簡単そうな報酬の低いモンスター討伐をうけた。

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