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C3−P0 ゲームオーバー

「父さんの仇。エンドストーム!!」


 付き人に変身していたマウが、ルルクスに即死の魔法をぶつけた。

 当然、ルルクスはなす術もなく、地に伏した。


 本当に、殺してしまった。

 マウが……。


「き、キサマ!!」


 他の付き人たちが杖を構える。

 マズイマズイマズイ。

 こうなったら、やるしかない。


「フロウ!!」


 浮遊魔法で空を飛び、


「ウィンド!!」


 烈風を吹かせ付き人たちを怯ませた。


「マウ!! 逃げるよ!!」


「ルージュ!? ダメだ、君は……」


「うるさい!! 逃げるの!!」


 彼の手を引き、また浮遊魔法で空に逃げる。


「離すんだルージュ。君まで殺されるぞ!!」


「だから逃げるんだよ!!」


「校長はどうなる? 友人は? 将来を捨てる気なのか!?」


「それでも私は、マウと一緒にいたいの!!」


「ルージュ……」


 逃げ切ってみせる。

 せめて、マウだけでも。

 そう決意した矢先、何かが後ろから、もの凄い速さで私たちを追い越した。


 そして、


「お前ら……何をしたかわかってんのか!!」


 タケシ先輩が、立ち塞がったのだ。


「だから俺が警護すると言ったのに。くそっ、それより信じられねえのは、お前らだぜ!! まさか……お前ら……」


 先輩が剣を抜いた。


「ヒョロガキだけでなく、ルージュ、お前もそうなのか。テロリストなのか!!」


 私は違うけど、状況からすれば仲間だよね。


「答えろ!! ただの私怨なのか、それとも思想のためなのか!! おい!!」


 先輩、きっと強いんだろうな。

 でもこっちは2人。上手く退けられるはずだ。


「先輩、ごめんなさい。通してください」


「ざけんな……許せねえ。許せねえ!! お前らが、弟を殺したテロリスト共の一員だったなんて、ぜってえ許さねえ!!」


 タケシ先輩が剣を構えると、


「アバター!!」


 彼の両隣に、4人の分身が出現した。

 ただの分身じゃない。それぞれ剣を持って、怒気を孕んだ表情で私たちを睨んでいる。

 一気に5対2になってしまった。


「俺が、俺が引導を渡してやる!!」


「くっ」


 やるしかない。

 魔法の戦闘は素人だけど、戦うしかない。


「待ってくれ、ルージュは無関係だ」


 マウが私を庇うように前に出た。


「ルージュはただ俺を逃がそうとしているだけなんだ。アルファのメンバーじゃない」


「そうなのか? ルージュ」


 マウも諦めが悪いな。

 私の心は、とっくに決まってるのに。


 ルージュの記憶が告げている。

 私はこれまで、何度もマウに守ってもらっていた。

 私自身もそうだ。


 だから、今度は私がマウを守る番。

 例え、命に変えても。


「先輩、ツヨシくんのこと、本当に残念に思います」


「……」


「でも、私はマウが好きなんです。マウのためなら、世界のすべてを敵に回しても良い」


「……バカ野郎がッ!!」


 マウが私の腕を掴む。


「おい!!」


「もう、しつこいよマウ。そっちが勝手に生きるなら、私も勝手に生きる。それだけ」


「ルージュ……」


「大丈夫。絶対に生き延びて、幸せになろう」


 先輩が、分身体と共に突っ込んでくる。


 優理、せっかくサポートしてくれたのに、無駄にしちゃってごめんね。

 もし叶うなら、次の私のこと、どうかよろしく頼みたい。

 今度こそ、ちゃんとクリアするからさ。


 素人ながら魔法での攻防を繰り返す。


 その途中、先輩の剣がマウに振り下ろされた。

 大好きなマウの盾になるように、間に入る。

 そしてーー。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 マウ ルート6 エンド。


 最終的な好感度。



 マウ 9


 サレナ 4→5


 タケシ 3→−5


 スクリオ −1

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