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魔を統べる者  作者:
5/18

3話 親友

補足・訂正

設定年齢の変更です

ユア12歳→15歳

シヤ12歳→15歳

ミヤ12歳→15歳

ミゲル10歳→12歳

フォール・ロイヤー・マイク9歳→12歳


テケル副隊長はユアと2人の時と人前の時では喋り方がかわります

ミゲルの一人称が僕と俺の2つがありますが意図的に分けてます。


投稿遅れてすみませんでした(^^;;

分のつなぎにおかしいところがあったり、不適切な表現がございましたらご報告お願いしますm(__)m

ーーーーフィヨルド・フランブルク通りーーーー


シヤ「パーリアで人気なだけあってあそこのパンケーキ美味しかったなぁ」

ユア「流石王都の人達を虜にしてきただけはあったね」

ミヤ「本当に美味しかったです。あのフワフワとした生地にとろけるような甘さの果実、天に昇るかと思いました」

ミゲル「あんな美味いもの食べたの初めてだよ」


 一同賞賛をあげているのが、最近この街に出店したパンケーキ屋です。この世界ではまだあまり、おやつやデザートのようなものは高級品で出回ってないから。今回食べたパンケーキなんかは普通3人にとって雲の上の存在だったんだけど、この店は独自の仕入れルートから安く大量に買い付けることによって値段を抑えているため、庶民にも手が出せる値段になっている。だからシヤの勧めで食べた訳だけど、美味しかったぁ。


ミゲル「ユ、ユア、本当にお金出してもらってもよかったの?」


 とミゲルは小さく耳打ちをしてきた。


ユア「気にしなくていいよ、私達が誘ったんだし、お姉さんとして当たり前のことをしたまでだよ」

ミゲル「ありがとう、今度働けるようになったら返すよ」

ユア「別に大丈夫だけど……うん、待ってるよ」


 ミゲルはまた嬉しそうにお礼を言った


シヤ「ミゲルーどこか行きたい場所とかある〜?」

ミゲル「僕はユアの行くところならどこでも良いよ」

シヤ「なによそれ〜、あ、若しかしてミゲルはユアに惚れちゃってる?」

ユア「ちょっとシヤ、ミゲルをからかうな」

ミゲル「うん、ユアのことが好きなんだと思う……」


 どうやったらそこまで顔が赤くなるのか不思議なくらい顔を赤らめてミゲルは言った。って!


ユア・シヤ・ミヤ「えぇ――⁉︎」

ミゲル「ま、待ってよ、好きだって言っても友達、親友としてってことだからぁ!」


 あぁそういうことねビックリしたよ。


ミゲル「お父さんやお母さんが死んじゃってから僕を助けてくれたのはユアが初めてだったんだ…それに、こんなに楽しい日なんて久しぶりで、ここまでしてくれたユアに好意を抱かないわけないし……」


 なるほどね……ミゲルも大変な思いしてきたんだしもっと私が助けてあげなきゃ。


ミヤ「あ、あの図書館に行きたいです」

シヤ「あぁ〜、ミヤは本が大好きだからねぇ、私はさっぱりだけど!」

ユア「それじゃあ図書館でいいかな?」

ミゲル「僕は別に構わないよ」

シヤ「それじゃあ図書館へ!」


 この世界の紙は高級とまではいかないけど、普通の人からすると少し高いし、手書きで写さないといけないから本自体は高級品になってしまう。一部の富裕層の間で本を揃えておくことがステータスになるくらいには高い。


シヤ「ユアなに読んでるの?」

ユア「ん? ――あぁ、英雄伝承だよ」

シヤ「あ、その本なら私も読んだことある! 7人の勇者が人間を苦しめていた魔王を倒した話でしょ? 小さい頃よく聞いてたなぁ」


 英雄伝承はこの世界に伝わる伝記の1つで、1番ポピュラーで人気な本だ。


ユア「う〜ん、私はなぜかこのお話好きになれないんだよね」

シヤ「へ〜、珍しい、この本見た人の殆どが勇者に憧れるのに。ミゲルは知ってる?」

ミゲル「知ってるよ、1番のお気に入り、僕も勇者になりたいなぁ」


 私はこの本が好きになれないんじゃなくて嫌いなんだ、理由は自分でも、心の底から勇者のことが嫌いということしか分からない……トンから聞いた話だけど、私がまだ小さい頃この本を読んだらビリビリに破り捨てちゃったらしい。流石にこの歳になってそんなことはやらないけどね。


シヤ「ユア、手が震えてるけど大丈夫? 具合でも悪い?」

ユア「あっ……いやぁ〜勇者と魔王の戦い見てたら手に汗握る展開で、感情移入しちゃった、へへへ」

シヤ「え〜、ユアそれ小さい子供用じゃん、それに感情移入するユアかわいい〜」


 ふぅ、なんとかごまかせた。

 破り捨てることはなくなったけどまだ少し反応しちゃうんだよね、困っちゃうよ。


シヤ「ちょっと面白そうな本探してくる」


 と言うと奥に消えていった。


ミゲル「ユア、本当はこの本嫌いでしょ」

ユア「へ⁉︎ そんなことないよ」

ミゲル「嘘だ、僕には分かるよ、その本を見ている時のユアは普段のユアとはまるで別人だもん、しかもそれがまるで憎んでるいるような雰囲気だし……」

ユア「あちゃー、ばれちゃったかぁ。流石だねミゲル。そう、私はこの本が大っ嫌い、心の底から勇者のことも嫌ってるんだよ。私にも理由はわからないんだけど……」

ミゲル「やっぱり何かあったの? ぼ……俺でよかったら手伝うよ」

ユア「ありがとう、でも本当に私でも分からないの……」

ミゲル「俺が勇者になったら俺のこと嫌いになるの?」

ユア「それはない! この気持ちは相当に根深いものだと思うの、でもミゲルのことは嫌いになりたくないよ。だって私達親友でしょ? 私は親友のことを嫌いになることは無いから、絶対に、だから安心して」


???「おぉやっと見つけた。おい! そこの負け犬ミゲル!」


 声がした入り口の方をみてみるとそこにはフォールといつもの2人組に加えて1人大人の男が立っていた。


フォール「おいミゲル、お前みたいなアホがこんなところに来て何してんだ? 邪魔になるから今すぐ出て行けよ。大丈夫だよ、いつも通り一緒に遊んでやるからさ」


 静かに本を読んでいる人がいる中であんなこと大声で言って、迷惑だしマナーがなっていないなぁ。

 と呆れていた。


ユア「図書館くらい静かにしてよ、フォール君はそんなことも分からないの?」

ミゲル「いいよユア、僕が出て行けばいいだけだから」


 ミゲルは申し訳なさそうに耳打ちした。

 そんなことさせるわけがない。


フォール「お前は昨日邪魔した奴か……き、綺麗だ……、お、おいお前、名前はなんだ?」

ユア「ユアと申しますが、何か私に文句でもあるんですか?」

フォール「ユアか、よし! ユア、僕が結婚してやるからうちにこい! 父上に紹介する」


 うわぁ〜、フォール君となんて絶対嫌だよぉ〜。名前なんて言うんじゃなかった。といっても後の祭りだしなぁ……。


ユア「申し訳御座いませんが結婚のお申し込みはお断りいたします」


 これで諦めてくれないかなぁ。


フォール「何を言ってるんだ、僕はフォール商社の社長の息子だ、逆にそっちが頭を下げるべきところを態々言ってやったんだ、感謝して貰いたいぐらいだ」

ミゲル「鬱陶しいぞフォール! ユアは今拒否しただろ、素直に諦めろ!」


 ミゲルはそう言うと、私とフォールの間に立った。

 なんで私フォール君から呼び捨てにされてるんだろ……。


ロイヤー「お前、フォール様に逆らうなんて失礼だぞ!」

マイク「そうでごわす」


フォール「ふん、いいさ言うことを聞かないなら力ずくだ。おいロッド出番だ! あいつらが言うことを聞くように痛めつけてやれ、ユアには傷をつけるなよ」

ロッド「坊ちゃん、こんなところで暴れちゃっていいのか?」

フォール「ふん、いいのさ。なんたって僕はフォール商社の息子なんだぞ。この街で僕が何をしようが僕に逆らえる奴なんていないさ!」

ロッド「坊ちゃんがそこまで言うなら仕方ねぇか、嬢さんたち恨むなら自分の力のなさを恨むことだ、そんじゃいっちょやるか」


 ロッドとかいう男は大きな体に見合わぬ速さで距離を詰めてきた。


ロッド「まずはお前からだガキィ!」

ユア「ミゲル危ないから逃げて!」

ミゲル「嫌だ! 俺は男だ、女の子1人守れないような奴にはなりたくない!」

ユア「ミゲル……」

ロッド「口だけは達者なようだな、お前に守れるなら守ってみせろ、いくぜぇ、スキル身体強化ァ! 精々死なないようにしろや」


 ――ドン!


 私は咄嗟にミゲルを押しのけた。


 ――バアァァァン‼︎


ミゲル「ユア!」


 ユアの華奢な体はロッドの強打を受けそのまま勢いよく本棚に衝突した。


フォール「おいロッド! お前なにをやってるんだ! ユアは無事なんだろうな?」

ロッド「すまねぇ坊ちゃん、まさかあの嬢ちゃんがあんな行動にでるなんて予想してなくてよ。申し訳ねぇがありゃ死んだだろうな」

フォール「畜生! 命令と違うじゃないか、どうしてくれんだよ」

ロッド「やっちまったことは仕方ねぇだろやっちまったもんはよ。また新しい女でも……グハァ⁉︎」


 ロッドの鳩尾に柄頭が勢いよく食い込んだ。


テケル「テメェよくもお嬢を! 許さんぞ! ここで斬り捨てる!」


 鳩尾にクリーンヒットした痛さで悶絶しているロッドにテケルが容赦なく斬りかかろうとした瞬間。


ユア「テケルさんやめて!」


 テケルは私が立っているの見て一驚している。


テケル「お、お嬢! 生きていたんですね!」

ユア「へへへ、所々痛いけどなんとか平気だよ」


 テケルはそれを聞くと「よかった本当に良かった」と泣いた。よほど生きていることが分かって嬉しかったんだろう。


ロッド「おいおい冗談だろ、あの一撃をもろに受けてその程度で済むなど、お前はなにもんだ!」


 するといつの間にか集まっていた野次馬の中からシヤとミヤが出てきた。


シヤ「ユア! 一体なにがあったの? その怪我、どうしたの!」

ミヤ「今手当ての道具を持ってきますね」

ユア「シヤ、私は大丈夫だから、ミヤもありがとうね」


ロッド「お前も何者だ、俺すら手も足も出ねぇなんてよ!」

テケル「俺はキュリオル家私兵隊副隊長のテケルだ、お前を貴族への反逆罪で館に連行する」

ロッド「――な、なに⁉︎ き、貴族への反逆だって⁉︎ どういうことだ!」


 ロッドは相当焦っている。そしてハッと何かに気付いたみたい。


ロッド「ま、まさか嬢ちゃんは貴族の親戚だったのか⁉︎」

テケル「そのまさかだ、ユア様はフィヨルドの領主であるオルカ伯爵の愛娘だ、あんな事をされたとご主人様がお聞きしたらお前達はどうなるのか楽しみだな」


 ロッドの顔がみるみる青くなっていく。


ロッド「おいおい待ってくれ、俺は喧嘩屋で、そこのフォールとかいうガキに命令されて仕方なくやっただけなんだ。反省してるから許してくれ、頼む!」


 フォールは自分の所為にされていると気付くとこちらもみるみる青くなっていく。


フォール「お、おい、なに言ってんだロッド! なにご主人様を売ってるんだ! やったのはお前だからな、俺は怪我をさせるなと言っていた、俺は悪くねぇ!」


ユア「お二人とも黙ってください!」


 なんだかすごく機嫌が悪くなってきたよ。自分の立場が危ういと感じるとさっきまで主人だった人までもあっさり裏切って自分だけでもどうにかなろうとするその魂胆、私は許せない、けど……。


ユア「今回の件は見逃してあげます、でも、フォール君はこれからは相手が弱かったらいじめたりするんじゃなくて手をとって助けてあげてください。ロッドさんはそんな力があるんだったら喧嘩屋を辞めて街の人たちを守るような、そんなカッコいい仕事に就いてください。この条件を2人は飲めますか?」

テケル「お嬢、そんなものだと貴族としての示しがつきません! 1度ご主人様の所へ連行して然るべき罰を受けるべきです」

ユア「テケルさん、いいんですよ。今回の件は、貴族の私としての問題じゃなく、親友の手助けをしたに過ぎません。それに私は1人で街に行くときは普通の人として行くと言っていました。お願いしますテケルさん、今回は私に免じて許してください」


 私はテケルさんに申し訳ないと思いつつ頭を下げた。


テケル「お、お嬢! 頭をあげてください、分かりました、今回の件は見逃しますから。頭をあげてください!」

ユア「テケルさん、ありがとう。それでお2人はこの条件をのめますか?」

フォール「はい、これからはもう2度とあのようなことはしません、心を洗い直します」

ロッド「お、俺もこれからは喧嘩屋なんでやめて衛兵になってこの街を守るって誓う」

ユア「分かりました、それじゃあ許します。でもまだフォール君はやるべきことが残ってるでしょ?」

フォール「は、はい!」


 フォール君はそう言うとミゲルの前に行き頭を下げた。


フォール「ミ、ミゲル、今まであんな酷いことしてごめん」

ミゲル「今までされてきたことをこれだけで許すなんて無理、だけど、これからのフォールの行いを見たら気持ちが変わるかもしれないな」

フォール「分かったよミゲル、生まれ変わった僕を見ていてくれ!」

ミゲル「期待しているよ」


 そう言うとミゲルはフォールに微笑みかけた。

 ――あれ? なんだかいつものミゲルと違うような……なんだか顔は微笑みかけてるけど目がすごく冷徹な感じがする……。


ロイヤー「僕達って必要なのか? マイク」

マイク「不必要でごわすな、ロイヤー殿」



シヤ「ていうかユアって貴族だったの⁉︎ い、今までのご無礼お、お許しくだしゃい!」

ミヤ「お許しください」

ユア「別にそんなこと謝る必要ないよ2人とも。それにシヤ噛んでるし。私はねシヤとミヤちゃんといる時間がとても楽しかったの。今まで館か学園しか知らなくてね、館の中ではいつもお嬢様って言われて、学園でもユア様とか呼ばれてた、周りに来る人は伯爵の娘だから寄っているだけだったけどシヤとミヤは違ったの、なんの肩書きも力も持っていない本当の私を友達として接してくれた。わ、私ね、それがすごく嬉しかったの、その時まで私は自分自身にはなんの価値も無いと思っていたの、価値があるのは伯爵の娘という肩書きだけ、何もなくなった私になんて誰も話してくれないんじゃないか、邪魔に思われてしまうんじゃないかって不安だったの……でも今は違うよ、私には本当の私を認めてくれたシヤとミヤがいる。ミゲルもそう。それに謝るのは私の方だよ、今まで騙してきてゴメンなさい! これからも今まで通りお友達でいてください!」


 ――ギュッ!


 シヤとミヤは私に抱きついた。


シヤ「勿論だよユア、それとさっきはあんな態度とってゴメンね。私もユアとはこれからも今まで通り一緒にいたい」

ミヤ「私もシヤお姉ちゃんと同じ気持ちです。これからもユアさんと一緒に居たいです」

ユア「ありがとう2人とも……うぅ……」


 あれ、私泣いてる……そういえば私って今まで泣いた記憶がないなぁ……こんな姿見られるの恥ずかしい、だけど涙が止まらないのはなんでだろう。


シヤ「あぁ〜ユア泣いてるじゃん」

ミヤ「ほんとですね、泣いてくれるほど大切に思ってもらえてたなんて……私、嬉しいです」


 私は涙を拭い。


ユア「それじゃあ今日、今から真の親友だね! 私たちの間に隠し子事はなしだよ! 困っている事があったらみんなで助け合うの! 勿論ミゲルも一緒に! 再スタートだよ!」

シヤ「へへへん、私に隠し事なんてないからねぇ〜」

ミヤ「お姉ちゃん、ユアがしばらく来なかったときすごく心配してて、ユアを探すんだーって言ってよね〜」

シヤ「み、ミヤ! それは内緒の話でしょ!」

ミヤ「あれ? お姉ちゃん隠し子事は無かったんじゃないの?」

シヤ「うぅ、そ、それは……あぁーもう! ミヤのバーカ」

ユア「ふふふ、シヤ心配してくれてありがとうね」

シヤ「な、何笑ってるの! ほんとにもう!」


 この日私は真の親友ができたのだ。



ーーーーフィヨルド とある路地裏ーーーー


ロッド「お、おまえ……なにや……だ」

フォール「ひ、ひぃ! く、来るな。あっち行け! 頼むやめてくれ。た、助けてぇ! 誰かぁ! あぁ……」


???「ハハハハハッ! これはいいよ! このスキル(・・・)さえあれば遂に僕の夢が叶うんだ! ありがとう神様!感謝します!」


 次の日食い散らかされた2つの身元不明の遺体が発見されたのだった。

スキル紹介

身体強化 特殊スキル

特殊スキルの中でも比較的下位のレベルのスキル

スキルのオンとオフができる

使用すると(レベルに応じた)筋力、瞬発力などが大幅に上昇する

魔法の身体強化と重ねがけも可能


誤字・脱字等ございましたらご報告お願いします。


訂正済み

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